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DeNA (2432) — ポケポケの反動と、持ち株を現金に替えていく会社

本業の利益はポケモンのカードゲーム「ポケポケ」の反動で縮んでいる。一時要因を除いた営業利益は 2026/3 期の約 281 億円から、2027/3 期の会社予想で 150 億円 (-47%) になる。売上の 21% は株式会社ポケモンとの収益分配になる。一方で、持ち株を現金に替える動きが続く。2026 年 2〜3 月に任天堂株を 600 万株売り、6 月には GO の上場で持ち株の 8 割を 366 億円で売った。GO 株の売却で第 1 四半期に 395 億円の評価益が出て、純利益は 3 倍になった。その現金で自社株を買い、第 1 四半期だけで 363 億円、発行済株式の 11% にあたる。時価総額 2,384 億円のうち、手元資金の純額が 35%、任天堂と GO の持ち株、Cygames の持分の帳簿価額を足すと約 70% になる (試算)。5 月に社長へ戻った創業者の南場智子氏はゲームから AI の新規事業へ軸足を移すと言うが、中身はまだ数字で出ていない。純利益の予想は出していない。

モバイルゲーム、ライブ配信、プロ野球の横浜 DeNA ベイスターズを持つ会社。東証プライム、情報・通信業。 決算期は 3 月で、IFRS。事業はゲーム、ライブストリーミング、スポーツ・スマートシティ、ヘルスケア・ メディカル、新規事業・その他の 5 つに分けている。持分法の関連会社に Cygames (21%) を持ち、2026 年 6 月 まではタクシー配車の GO (25.8%) も持っていた。

指標 (2026-09-25 時点)

項目 値
市場 東証プライム
業種 情報・通信業
株価 2,545.5 円
時価総額 2,384 億円
予想 PER — (純利益の予想は非開示)
実績 PER 14.9 倍
PBR 1.09 倍
実績 ROE 8.0%
配当利回り (実績) 2.59% (年 66 円)
自己資本比率 71.6%
手元資金の純額 835 億円 (時価総額の 35.0%)
250 営業日の高値比 92%

会社は純利益の予想を出していないので、予想 PER と予想 ROE は出せない。実績 PER は 2026/3 期の 1 株利益 171.36 円で割った。この期は減損 99.1 億円を含む一方、今期の第 1 四半期は GO 株の評価益 395 億円を含む。どちらの利益も本業の実力とずれていて、PER は参考にしにくい。配当は DOE (自己資本 配当率) 3% を目安にする方針で、今期の額は未定。

株価は純資産とほぼ同じ水準にある。PBR 1.09 倍で、時価総額の 35% が現金になる。持ち株まで足した 中身は、下の「持ち株を足すと」の節で見る。

本業の利益は、ポケポケの山から半分に戻る

期 売上収益 営業利益 税引前利益 純利益 営業利益率
2021/3 1,369.7 — 312.6 256.3 —
2022/3 1,308.7 — 294.2 305.3 —
2023/3 1,349.1 — 136.0 88.6 —
2024/3 1,367.3 -282.7 -281.3 -286.8 -20.7%
2025/3 1,640.0 289.7 318.2 241.9 17.7%
2026/3 1,477.0 186.9 257.6 190.5 12.7%
2027/3 予想 1,540.0 150.0 — — 9.7%

単位は億円。純利益は親会社の所有者に帰属する当期利益。2023/3 期までの営業利益が空いているのは 欠損ではない。有報の「主要な経営指標等」に営業利益が載らないため、当期と前期しか遡れない。

売上は 5 年ほぼ 1,300〜1,400 億円で、2025/3 期だけ 1,640 億円に跳ねた。2024-10-30 に出した 『Pokémon Trading Card Game Pocket』(ポケポケ) による。2024/3 期の赤字は、のれん 155 億円と ソフトウェア 68 億円などの減損による。

IFRS の営業利益は一時的な損益を含むので、本業の減り方は見た目より大きい。 会社は一時要因を 除いた Non-GAAP の営業利益も出していて、2027/3 期の予想は 150 億円で前期比 -46.7%。ここから逆算すると、 2026/3 期の Non-GAAP 営業利益は約 281 億円になる。IFRS の 186.9 億円との差は、主に減損 99.1 億円に あたる。今期の予想は一時要因を含まないとしており、IFRS も Non-GAAP も同じ 150 億円を置いている。 本業の利益は 281 → 150 億円とほぼ半分になる見立てで、会社はゲームの前期に「ポケポケの初動を上期中心に 大きく含んでいる」ことと、将来に向けた投資を積極化することを理由に挙げる。

2026/3 期の部門別。

部門 売上収益 前期比 利益 前期比
ゲーム 643.6 -17.6% 296.6 -23.1%
ライブストリーミング 397.9 -1.9% 39.8 黒字化 (前期 -2.0)
スポーツ・スマートシティ 327.5 +4.5% 18.0 -2.8%
ヘルスケア・メディカル 87.3 -19.0% -23.3 赤字縮小 (前期 -36.2)
新規事業・その他 24.9 -30.4% -15.5 赤字拡大 (前期 -1.3)

単位は億円。2026/3 期にセグメントを組み替えており、前期比は組み替え後の比較。

利益の 8 割がゲームになる。そのゲームの中心がポケポケで、株式会社ポケモンとのレベニューシェア契約で 動いている。有報の主要な販売先に株式会社ポケモンが載り、2025/3 期 355.1 億円 (21.6%)、2026/3 期 310.6 億円 (21.0%)。自社の IP ではなく、他社の IP の運営で稼いでいる。ライブ配信の Pococha は マーケティングを絞って黒字に戻した。ベイスターズは 2025 年に主催試合の観客動員が球団史上最多を 更新した。

第 1 四半期は GO 株の売却益で純利益が 3 倍、営業利益は半減

2027/3 期の第 1 四半期 (2026-04-01 〜 2026-06-30)。

項目 通期予想 Q1 実績 進捗 前年同期 前年比 前年の Q1 進捗
売上収益 1,540 371.7 24.1% 417.3 -10.9% 28.3%
営業利益 150 74.1 49.4% 138.0 -46.3% 73.8%
税引前利益 — 497.5 — 158.7 +213.5% 61.6%
純利益 — 334.4 — 112.0 +198.5% 58.8%

単位は億円。前年の Q1 進捗は、2026/3 期の Q1 実績を同期の通期実績で割ったもの。

純利益の 3 倍は GO 株による。 持分法による投資利益が 405.7 億円 (前年同期 17.1 億円) になり、 そのうち 395.2 億円は GO の上場で持ち株を売った差額と、残した株を時価で測り直した評価益だった。 本業の営業利益は 74.1 億円 (-46.3%) で、ゲームが売上 121.2 億円 (-33.2%)、利益 38.3 億円 (-62.0%) と落ちた。

それでも営業利益の進捗は 49% ある。通期 150 億円の予想に対し、残り 3 四半期で 76 億円しか 置いていない。前期も第 2〜第 3 四半期の 2 期で 31 億円、第 4 四半期で 18 億円と、ポケポケの初動が 過ぎたあとの四半期は細かった。一方で第 1 四半期はベイスターズのシーズン中で、スポーツ・スマート シティが利益 45.5 億円 (+24.4%) を出している。季節の偏りがある部門で、進捗 49% をそのまま上振れとは 読めない。会社は予想を据え置いた。

部門 Q1 売上収益 前年比 Q1 利益 前年比
ゲーム 121.2 -33.2% 38.3 -62.0%
ライブストリーミング 97.3 -2.5% 9.9 -0.8%
スポーツ・スマートシティ 132.2 +16.0% 45.5 +24.4%
ヘルスケア・メディカル 16.1 -3.9% -7.5 赤字縮小 (前年 -13.5)
新規事業・その他 6.2 -7.7% -5.7 赤字拡大 (前年 -3.1)

単位は億円。第 1 四半期は、スポーツ・スマートシティの利益がゲームを上回った。2026-03-19 に開業した 「BASEGATE 横浜関内」の直営施設 2 つも寄与している。

持ち株を現金に替え、自社株を買っている

2026 年に入ってから、資本の動きが続いている。

時期 何をしたか 金額
2026-02-27 自社株買いの枠を決める。上限 2,500 万株・500 億円 —
2026-03-03 任天堂の自社株買い (ToSTNeT-3) に応じ、任天堂株 165 万 7,400 株を売る 145 億円
2026-03 任天堂の売出しで、任天堂株 434 万 2,600 株を売る —
2026-06-16 GO の上場で、GO 株 1,612 万 4,000 株を 1 株 2,400 円で売る。持分は 25.75% → 4.99% 366 億円
2026-04〜06 自社株買い (第 1 四半期の支出) 363 億円

任天堂株の売却益は、単体決算で 2 回合わせて 417 億円を見込むと報じられた。IFRS の連結では、この 種の株の売却益は損益計算書を通らず資本の中で振り替わる。2026/3 期に「その他の長期金融資産」が 617 億円減り、「その他の資本の構成要素」が 397 億円減ったのはこのためと読める。売ったあとも 任天堂株を 279 万 7,000 株持ち、会社は任天堂との関係に「変更はない」としている。

第 1 四半期の自己株式は 1,476 万株から 2,850 万株に増えた。1,375 万株、発行済株式の 11.3% を 3 か月で買ったことになる。1 株あたり平均で約 2,640 円。GO 株を売った 366 億円と、自社株買いの 363 億円がほぼ同じ額になる。

持ち株を足すと、時価総額の 7 割になる (試算)

2026-09-25 の時価総額 2,384 億円に対して、会社が持つものを並べる。

何か 額 時価総額比 どう出したか
手元資金の純額 834.7 35.0% 第 1 四半期末の現金 844.3 億円から借入金 9.6 億円を引いた
任天堂株 226.6 9.5% 279 万 7,000 株 × 9 月 25 日の終値 8,100 円
GO 株 124.8 5.2% 387 万 6,000 株 × 9 月 25 日の終値 3,220 円
Cygames の持分 (帳簿価額) 476.1 20.0% 2026/3 期末の帳簿価額。持分 21%
合計 1,662.2 69.7%

単位は億円。試算。 含み益にかかる税金を引いていない。任天堂株の株数は 2026/3 期末のもので、 その後に売ったかは確かめていない。Cygames は非上場なので帳簿価額で置いた。

残りの約 720 億円が、ゲーム、ライブ配信、ベイスターズ、ヘルスケア、新規事業の値段になる。 今期の営業利益の予想 150 億円に対して 5 倍弱。本業の利益が半分に落ちる途中でも、安く見える 値段になっている。

Cygames の帳簿価額は控えめな可能性がある。Cygames の 2026/3 期は売上 1,657.8 億円 (+50%)、 当期利益 325.8 億円 (前期 86.2 億円) で、当社の持分利益は 68.1 億円。帳簿価額 476 億円はその 7 倍になる。ただし、この利益の伸びには 2025 年の新作の初動が入っている (次の節)。

Cygames の利益は、2025 年 6 月の 2 本の新作で伸びた

Cygames はサイバーエージェントの子会社で、当社は 21% を持つ。利益が 4 倍になったのは、2025 年 6 月に 出た 2 本による。6 月 17 日の『Shadowverse: Worlds Beyond』と、6 月 26 日の『ウマ娘 プリティーダービー』 英語版 (グローバル版) で、どちらも Cygames のタイトルになる。

数字は 2 つの期間で出ている。当社の有報が載せる Cygames の数字は、当社の決算期 (4 月〜3 月) に合わせ、 当社の会計方針 (IFRS) で組み直したものになる。Cygames 自身の決算期は 9 月で、官報の決算公告に出る。

期間 売上 営業利益 当期利益 出どころ
2024-10 〜 2025-09 (Cygames の 2025/9 期) 1,375.3 (+3.0%) 331.6 (+103.3%) 217.8 (+136.5%) 官報の決算公告 (gamebiz の報道)
2025-04 〜 2026-03 (当社の決算期に合わせた数字) 1,657.8 (+49.9%) — 325.8 (前期 86.2) 当社の 2026/3 期の有価証券報告書

単位は億円。4 月〜3 月で切ると、6 月の 2 本の初動がまるごと入る。 9 月期では売上 +3% なのに、 4 月〜3 月では +50% になるのはこのためと読める。9 月期の段階ですでに営業利益は 2 倍で、売上がほぼ 横ばいのまま利益が倍になっている。

親会社のサイバーエージェントは、ゲーム事業 (Cygames のほか、アプリボット、QualiArts などを含む) の 伸びの理由を 3 つ挙げる。新作の大型ヒット、海外展開、外部決済への移行になる。

  • 海外。 サイバーエージェントの海外売上は、2025/9 期の第 4 四半期に 200 億円で、前年同期の 33 億円から 約 6 倍になった。2026/9 期の上期も 272 億円で前年の 3.6 倍。英語版ウマ娘が引いている
  • 外部決済。 アプリストアを通さない決済への移行が進み、その比率が上がるにつれて利益率が上がった、 と 2025 年 8 月の決算で説明している。ストアの手数料が浮く分、売上が横ばいでも 利益が増える。9 月期の Cygames の「売上 +3%、営業利益 +103%」はこの形に合う
  • 既存タイトル。 2026/9 期に入っても、国内の『グランブルーファンタジー』『プリンセスコネクト!Re:Dive』の 周年イベントと、英語版ウマ娘が続いている。サイバーエージェントのゲーム事業は 2025-10 〜 2026-06 で 売上 1,933.9 億円 (+37.8%)、営業利益 509.2 億円 (+44.8%)

この先の材料もある。Cygames の『GRANBLUE FANTASY: Relink - Endless Ragnarok』が 2026-07-09 に全世界で 出て、Steam の上位に入ったと報じられた。前作の『Relink』は全世界で 200 万本を超えている。

当社にとっての意味。 当社の持分利益は Cygames から 17.7 → 68.1 億円と 50 億円増えた。本業のゲームが ポケポケの反動で落ちる一方、持分法の利益は Cygames の新作で膨らんでいた。ただし新作の初動は いずれ剥げる。ウマ娘は 2021 年 2 月の国内版でも、翌年の 2022/9 期にヒット効果が一巡し、 サイバーエージェントのゲーム事業の営業利益は 37% 減った (日経)。Cygames の 帳簿価額が利益の 7 倍と安く見えるのは、この初動込みの利益で割っているためでもある。

AI にオールイン: 効率化は進み、新規事業はまだ数字に出ない

宣言 (2025-02)。 南場智子氏 (当時は会長) は 2025 年 2 月に「AI にオールイン」を掲げた。ホワイトカラー 約 3,000 人で回している今の事業を、生成 AI の効率化で半分の人数で回し、浮いた半分を新規事業に振り向ける。 新規事業は B2B で業界特化型の AI エージェント (ヘルスケアやスポーツが候補、M&A も検討)、B2C でゲームや コミュニティなどのエンターテインメント。AI スタートアップへの投資と M&A も積極化するとした (ITmedia)。 有報は、これを「全社生産性向上」「既存事業の競争力強化」「AI 新規事業の創出・グロース」の 3 本柱と書く。

1 年後 (2026-03)。 効率化の数字は出ている。南場氏は 2026-03-06 の「DeNA × AI Day 2026」で、開発の一部で 作業の 95% を AI が担い生産性が 20 倍になった例、リーガルチェックの 90% 効率化、QA の工数 50% 削減、 Pococha の配信審査 60% 削減を挙げた。有報によると、社員の 76% が日常的に AI を業務で使える水準 (社内指標 DARS のレベル 2 以上) にあり、新規事業の企画は生成 AI で作った試作品を付けて出すのが基本になった。

一方で、肝心の人の移し替えは進んでいない。南場氏は「効率化されても、真面目な社員は空いた時間に さらなる仕事を詰め込んでしまう」と話し、「新規事業への人材のシフトが、思ったほどまだできていない」と 認めた。対策として、先に人事で「バサッと」動かすことと、マネジャーの評価に「人材輩出」を入れることを 挙げている。

有報の従業員数もそれを裏づける。

部門 2025/3 末 2026/3 末
ゲーム 684 744
ライブストリーミング 294 269
スポーツ (・スマートシティ) 343 381
ヘルスケア・メディカル 674 525
新規事業・その他 115 63
全社 (共通) 462 501
合計 2,572 2,483

単位は人 (臨時従業員を除く)。2026/3 期にスマートシティを「新規事業・その他」から「スポーツ」へ移したので、 この 2 つの行は前後でそのまま比べられない。

合計は 1 年で 89 人 (3.5%) しか減っていない。ゲームはむしろ 60 人増えた。「半分を新規事業へ」は、 部門別の人数には表れていない。AI の新規事業を担う「AI イノベーション事業本部」の人数は開示されていない。

新規事業の中身。 会社が発表したものは、まだ提供前か提供直後の段階にある。たとえば新会社 DeNA AI Link が事業主体の「リーダーズ AI」は、経営者の考え方を AI にして社員が相談できるようにする大企業向けの サービスで、2026 年春の提供開始予定と 2025-11-28 に発表した。導入に約 3 か月かかる受託型で、価格は 出ていない。新規事業・その他の部門は 2026/3 期に売上 24.9 億円 (-30.4%)、赤字 15.5 億円で、第 1 四半期も 赤字を 5.7 億円に広げた。

社長復帰と、外からの評価。 南場氏は 2026 年 5 月に社長へ戻り、8 月の会見で「DeNA は新しい事業を次々と 生み出す『事業創造ファクトリー』が本業」と話し、生成 AI を使った B2B サービスなどへ軸足を移すとした。 東洋リサーチアドバイスの安田秀樹氏は「足元の事業戦略に対する説明は具体性に欠ける」と評し、新規事業の 収益化には数年かかるとの見方も報じられた (日経)。会社は戦略のアップデートを今期の最優先に置き、その ために純利益の予想を出していない。アナリストの予想の平均は、8 月 5 日時点で今期の営業利益 181 億円 (会社予想 150 億円) だった (株予報)。

評価。 効率化は数字が出ている。ただ、それが利益に出るには人を減らすか、浮いた人で新しく稼ぐかの どちらかが要る。今のところ人数はほぼ減らず、新規事業の売上も立っていない。今期の営業利益の予想が半減する のは、ポケポケの反動に加えて、この投資を積み増すからでもある。株主から見ると、AI にオールインは まだ「費用」の段階にある。宣言から 1 年半で、利益への寄与を数字で示したものは無い。

南場氏の側から見ると、この会社は過去にも新規事業で稼いできた。南場氏自身が、社内で育った事業として ポケポケ、Pococha (四半期で 10〜15 億円の利益)、GO を挙げている。今の手元資金の厚さと GO 株の売却は、 その果実でもある。次の GO やポケポケが AI から出るかは、まだ分からない。

株価はポケポケで 3 倍になり、そこから 1 年半横ばい

年 安値 高値
2024 1,227 3,135
2025 2,215 4,025
2026 2,344.5 2,764

東証の日々の終値。2024 年は 1 月 4 日から。この期間に株式分割は無い。

ポケポケを出した 2024-10-30 の 1,768.5 円から、2025-02-21 の 4,025 円まで 4 か月で 2.3 倍になった。 2025-05-09 の本決算の翌営業日 (05-12) に 16.4% 下げ、夏には 2,200 円台まで戻った。2026 年に入ってからは 2,344.5〜2,764 円の狭い幅で動いている。1 年前 (2025-09-26) の 2,316 円から +10%、直近 250 営業日の 高値 2,768.5 円 (2025-10-28) の 92%。

2026 年の資本の動きに、株価はほとんど反応していない。自社株買いの枠を決めた翌営業日 (03-02) が +3.9%、GO の上場の翌日 (06-17) が +1.1%、第 1 四半期の決算の翌日 (08-06) が -1.8%。発行済株式の 1 割を買い戻しても、横ばいの幅を抜けていない。

株主は創業者と任天堂で 3 割強

2026/3 期の有価証券報告書、大株主の状況。

順 株主 比率
1 南場 智子 (代表取締役) 18.47%
2 任天堂 14.04%
3 日本マスタートラスト信託銀行 10.17%
4 ATRA 5.46%
5 日本カストディ銀行 4.14%
6 川田 尚吾 3.37%
7 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 3.24%
8 シティインデックスイレブンス 2.90%
9 みずほ証券 1.22%
10 BBH BOSTON CUSTODIAN FOR JAPAN VALUE EQUITY CONCENTRATED FUND 1.15%

上位 10 名で 64.2%。創業者の南場氏が 18.5%、共同創業者の川田尚吾氏が 3.4% を持つ。任天堂は 2015 年の業務・資本提携で入った株主で、14.0% を持つ。DeNA が任天堂株を売ったのに対し、任天堂が DeNA 株を売るかは分からない。比率は第 1 四半期の自社株買いの前のもので、自己株式が増えた 分だけ、いまの比率はそれぞれ上がっている。

出し方

  • 指標は 2026-09-25 の終値で出した。時価総額は、2026-08-05 開示の第 1 四半期決算短信の期末発行済 株式数から自己株式を除いた 9,364 万株を掛けた。PBR の分母は第 1 四半期末の親会社所有者帰属持分 2,182.7 億円。実績 PER は 2026/3 期の基本的 1 株利益、実績 ROE は 2026-05-12 開示の本決算短信の値。 手元資金の純額は第 1 四半期末の現金及び現金同等物から借入金を引いた (リース負債は含めない)
  • 業績は各期の有価証券報告書の「主要な経営指標等」と連結損益計算書。予想と第 1 四半期は 2026-08-05 開示の第 1 四半期決算短信。部門別は 2026-05-12 開示の本決算短信と第 1 四半期決算短信の「経営成績の 概況」。2026/3 期の Non-GAAP 営業利益は、今期予想 150 億円と前期比 -46.7% からの逆算
  • 四半期ごとの営業利益は、2026/3 期の第 1 四半期と第 3 四半期累計、通期の差分
  • 主要な販売先、Cygames の要約財務情報、関連会社の持分、任天堂株の株数は 2026/3 期の有価証券報告書。 2024/3 期の減損の内訳は 2025/3 期の有価証券報告書の「資産の減損」
  • 任天堂株の売却、GO 株の売却、南場氏の発言は、記事を開いて確かめた
  • 従業員数と AI の社内指標は、2025/3 期と 2026/3 期の有価証券報告書の「従業員の状況」と「サステナビリティに関する考え方及び取組」
  • Cygames の 9 月期の数字は、官報の決算公告を報じた gamebiz の記事から引いた。サイバーエージェントの ゲーム事業の数字と理由は、同社の決算短信 (2025-11-14、2026-02-06、2026-05-13、2026-08-07 開示) と 報道で確かめた。タイトル名は報道による
  • 株価は東証の日々の終値。任天堂と GO の株価も同じ

未確定

  • 今期の純利益と配当。 どちらも非開示・未定。GO の評価益 395 億円が入るので純利益は前期を大きく 上回るはずで、DOE 3% の配当がどうなるか
  • 自社株買いの残り。 上限 2,500 万株・500 億円の枠に対して、どこまで進んだか。第 1 四半期までの 取得株数と金額を枠と突き合わせていない
  • 任天堂株と GO 株の残りを売るか。 GO 株のロックアップの期間、任天堂株のロックアップ (180 日) が 明けたあとの扱い。任天堂が DeNA 株を売るか
  • ポケポケの減り方の底。 ゲームの利益は第 1 四半期に -62%。どこで下げ止まるか。株式会社ポケモンとの レベニューシェアの条件は開示されていない
  • AI の新規事業の中身。 何を、いつ、どの規模で出すか。戦略のアップデートが開示されたら数字で見る。 リーダーズ AI は 2026 年春に提供を始めたか、顧客は何社か。AI イノベーション事業本部に何人いるか。 2027/3 末の従業員数で「半分を新規事業へ」が進んだかを確かめる
  • Cygames の新作の初動がどこまで続くか。 英語版ウマ娘と Shadowverse: Worlds Beyond は 2025 年 6 月に出た。 1 年を過ぎた 2026 年 4 月以降の数字で、当社の持分利益がどこまで落ちるか。Endless Ragnarok (2026 年 7 月) が どれだけ埋めるか。Cygames の 2026/9 期の決算公告は 12 月ごろに出る