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2026-09-25 → 10-02 の市況

日経平均は +2.93% 上げたのに、中央値は -1.92% で、下げた銘柄が 72% を占める。指数と中央値の差は 4.9 ポイントと、4 週続いたずれの中で最も大きい。指数を押し上げたのはマイクロンの決算を受けた半導体の値がさ株で、10-01 は日経平均が +3.30% 上げた日に構成銘柄の過半が下げた。広い下げの一部は 09-29 の中間配当の権利落ちで、3 月決算と 9 月決算の銘柄だけが 1.2〜1.6 ポイント余計に下げている。

3642 銘柄の中央値は -1.92%、上昇は 920 銘柄で 25% にとどまる。一方で日経平均は 09-25 の 66,364.20 円から 10-02 の 68,309.46 円まで 1,945 円上げた。+2.93% になる。

指数と中央値が 4.9 ポイント開いた

日 銘柄数 中央値 上昇 下落
09-28 3676 -0.24% 1354 2084
09-29 3664 -1.21% 724 2753
09-30 3655 +0.45% 2344 1039
10-01 3647 -0.05% 1538 1837
10-02 3654 -0.91% 749 2703

10-01 は日経平均が 2,203.00 円高 (+3.30%) の 68,956.72 円で引けた。中央値は -0.05% だった。 日経平均の構成銘柄でも、値上がり 108 に対して値下がり 115 と下げたほうが多い。アドバンテスト 1 銘柄で約 722 円、東京エレクトロンが約 387 円を押し上げた。2 銘柄で上げ幅の半分になる。

日経平均は構成銘柄の株価を足して作る指数で、時価総額ではなく 1 株の値段で重みが決まる。 1 株の値段が高い銘柄 (値がさ株) ほど、同じ騰落率でも指数を大きく動かす。アドバンテストは 10-02 の終値が 38,630 円だった。同じ日の全銘柄の終値の中央値は 1,459.5 円で、その 26 倍に あたる。こうした銘柄が数社 上げるだけで、ほかの多くが下げても指数は上がる。

09-07、09-18、09-24 に続いて、指数と中央値のずれは 4 週連続になる。週間の差 4.9 ポイントは この 4 週で最も大きい。前週は 1.8 ポイントだった。

10-02 は日経平均が 647.26 円安 (-0.94%) と、中央値 (-0.91%) とほぼ同じ幅で下げた。プライムの 値下がりは 1,306、値上がりは 215。

09-29 の権利落ち

09-29 は 3 月決算と 9 月決算の企業の配当の権利落ち日にあたる。手元の終値は配当を調整して いないので、配当の分だけ下げて見える。決算期で分けると、権利落ちの効き目が出る。

決算期 銘柄数 09-29 の中央値 週間の中央値
3 月 2095 -1.77% -2.49%
9 月 188 -2.14% -2.93%
その他 1363 -0.55% -0.93%

3 月決算 (中間配当) と 9 月決算 (期末配当) は、その他より 09-29 に 1.2〜1.6 ポイント余計に 下げた。週間の差もほぼ同じ幅になる。その他の決算期も 09-29 は -0.55% 下げており、この日は 原油高と米国の半導体株安も重なっている。

それでも、その他の決算期だけで見ても週間の中央値は -0.93% で、日経平均の +2.93% には遠い。 権利落ちを除いても、半導体の値がさ株だけが上げた週になる。

区分

区分 銘柄数 中央値 等加重 上昇した割合
プライム 1551 -2.95% -2.35% 19.8%
スタンダード 1502 -1.20% -0.94% 27.6%
グロース 589 -1.17% -0.92% 33.8%

前週とは逆に、プライムが最も下げた。プライムは 3 月決算で配当を出す企業の比率が高く、権利落ちの 効き目が大きく出る。区分の差のうち、どこまでが権利落ちかは分けていない。

電気機器だけがプラス

26 業種のうち、中央値がプラスなのは電気機器 (+0.16%、上昇 51.1%) だけになる。次いでガラス・ 土石製品 (-0.80%)、その他製品 (-1.26%) と続く。

業種 銘柄数 中央値 上昇した割合
その他金融業 39 -5.26% 12.8%
陸運業 53 -4.60% 5.7%
証券、商品先物取引業 37 -4.16% 5.4%
鉄鋼 36 -3.91% 11.1%
輸送用機器 79 -3.83% 8.9%

下位は配当利回りの高い業種が並ぶ。陸運業は 53 銘柄のうち 3 つ、証券は 37 銘柄のうち 2 つしか 上げていない。これらの業種の下げが権利落ちだけで説明できるかは確かめていない。

売買代金

全体の日平均は 8.68 兆円で、直前 4 週 (8.24〜9.10 兆円) の幅に収まる。

区分 当週の日平均 直前 4 週比
プライム 8 兆 3,406 億円 1.01 倍
スタンダード 1,630 億円 0.83 倍
グロース 1,774 億円 0.53 倍

グロースは 0.7 倍台から 0.53 倍まで細った。3 週続けて縮んでいる。

業種の倍率は陸運業の 1.26 倍が最大で、1.5 倍を超えた業種は無い。

商いを膨らませた銘柄

当週の日平均売買代金が 200 億円を超えた銘柄のうち、直前 4 週比の大きい順に並べる。

コード 銘柄 業種 当週日平均 倍率 週間
6594 ニデック 電気機器 652 億円 4.9 倍 -25.5%
9697 カプコン 情報・通信業 284 億円 2.5 倍 +0.7%
4519 中外製薬 医薬品 337 億円 2.0 倍 -8.8%
6857 アドバンテスト 電気機器 5,358 億円 1.9 倍 +13.6%
6920 レーザーテック 電気機器 2,093 億円 1.8 倍 +12.8%
7735 SCREEN ホールディングス 電気機器 370 億円 1.7 倍 +12.6%
6525 KOKUSAI ELECTRIC 電気機器 1,119 億円 1.5 倍 +8.1%
6273 SMC 機械 269 億円 1.5 倍 +5.5%
8750 第一ライフグループ 保険業 245 億円 1.5 倍 -6.3%
6146 ディスコ 機械 1,047 億円 1.4 倍 +11.2%

半導体の製造装置と検査装置が 6 銘柄を占め、揃って 8〜14% 上げた。

原因

半導体 — マイクロンの好決算

10-01 は、前日の米国のハイテク株高と、米マイクロン・テクノロジーの決算と見通しを受けて 半導体関連が買われた。アドバンテストは 09-30 の 34,260 円から 10-01 に 37,610 円 (+9.8%)、 10-02 に 38,630 円と続伸した。

09-29 — 権利落ちと原油高

09-29 の前場の日経平均は 570.62 円安 (-0.87%) の 65,307.00 円。イラン情勢を背景にした原油 先物の上昇と、米国の半導体株安が重なった。加えて 3・9 月期決算企業の配当の権利落ち日で、 権利を確定した投資家の換金売りも重荷になった。

ニデック — 1 兆円規模の減損と社長解任の報道、そして決算

週間 -25.5%、売買代金 4.9 倍。09-28 に 2,840 円からストップ安の 2,340 円 (-17.6%) まで売られ、 決算発表の翌日 10-01 にも -10.8% の 2,100 円まで下げた。

日 終値 出来高
09-25 2,840 380 万株
09-28 2,340 2,803 万株
09-29 2,250 2,596 万株
09-30 2,355 1,583 万株
10-01 2,100 5,195 万株
10-02 2,117 2,627 万株

09-28 の下げは、09-25 の臨時取締役会で岸田光哉社長の解任を決議し、不正会計を受けて 1 兆円 規模の減損損失を 2026/3 期に修正計上する方針、という報道が材料になった。会社は同日、役員 変更と大規模な減損処理を検討中であることを認めた。

09-30 の引け後に、期末から半年遅れて 2026/3 期の決算短信を開示した。売上高は 2 兆 7,087 億円 (+3.9%) と伸びたものの、非金融資産の減損損失 6,321 億円を計上し、営業損益は 5,190 億円の 損失になった (前期は 1,282 億円の利益)。当期損益は 5,646 億円の損失。減損は家電・商業・産業用 (ACIM) が 2,988 億円、車載 (MOEN) が 1,163 億円になる。前期の数字は不適切な会計処理を遡って 直した値で、配当は中間・期末とも無配だった。

同じ短信によれば、ニデックは 2025-10-28 に東京証券取引所から特別注意銘柄に指定されている。 指定から 1 年後の審査で内部管理体制が整っていないと認められれば上場廃止になる。

中外製薬 — 肥満症薬候補の開発中止

週間 -8.8%、売買代金 2.0 倍。親会社のロシュが、中外製薬が創製した「GYM329」の肥満症向け の開発を中止したと明らかにした。肥満症患者を対象とした臨床試験の中間解析で、体重減少の 効果が十分に期待できないと判断した。09-29 の前場に年初来安値を更新し、10-02 は 6,032 円で 引けた。

カプコン — 日経平均への採用

週間 +0.7% とほぼ動いていないのに、売買代金は 2.5 倍になった。商いは 09-30 に集中し、出来高 は 2,073 万株と前日の 8 倍を超える。日本経済新聞社は 09-04 に、10-01 の算出から JX 金属、 KOKUSAI ELECTRIC、カプコンを日経平均に採用すると発表していた。除外は ARCHION、 コニカミノルタ、カナデビア。入れ替えの前日の大引けに、指数に連動する資金の買いが入った と見られる。

中外製薬も 09-30 だけ出来高が 946 万株と、前後の 2 倍に膨らんでいる。同じ日の大引けに、 入れ替え以外の指数の調整が重なったのかは見ていない。

出し方

週次市況の出し方 v1 に従った。この週に固有の値だけ書く。

  • 期間は 2026-09-25 の終値から 2026-10-02 の終値まで。営業日は 5 日
  • 母集団は 3642 銘柄
  • 業種は 20 銘柄以上の 26 業種が残った
  • 09-29 に 50 前後の銘柄が株式分割の効力発生を迎えた (東京エレクトロンの 1 株を 5 株、 イビデンの 1 株を 2 株など)。終値は株式分割を調整した値で比べている
  • 終値は配当を調整していない。09-29 の権利落ちの分は、そのまま下げとして入っている
  • 決算期は、直近の通期決算の期末の月で分けた。期末の月が分からない 18 銘柄は外れる

未確定

  • 配当の権利落ちが中央値をどれだけ押し下げたかを、銘柄ごとの配当額から測っていない。決算期で 分けた差 (1.2〜1.6 ポイント) は目安にとどまる。日経平均への影響は 380 円前後と試算したと いう要約を見たが、記事は開けていない
  • 陸運業・証券・その他金融業が上昇 6〜13% と揃って下げた理由。配当利回りの高さだけなのか、 別の材料があるのか
  • 09-30 に中外製薬の出来高も膨らんだ理由。日経平均の入れ替えに伴う比率の 調整か、別の指数の調整か
  • ニデックの特別注意銘柄の指定から 1 年になる 2026-10-28 前後の審査の行方。報道にあった 「1 兆円規模」と短信の減損 6,321 億円の差が、2027/3 期に回るのか
  • グロースの売買代金が 3 週続けて縮み、直前 4 週比 0.53 倍まで落ちた。値がさ半導体への資金の 集中との関係は見ていない
  • 指数と中央値の乖離が 4 週続いた。週ごとに並べて測る仕組みがまだ無い (前週からの持ち越し)