企業解説
1. 企業概要
五洋建設株式会社(PENTA-OCEAN CONSTRUCTION CO., LTD.)は、海洋土木(マリコン)最大手であり、国内土木、国内建築、海外建設の3事業を柱とする総合建設会社(ゼネラルコントラクター)です。
- 事業内容: 臨海部の大型土木工事、超高層マンション等の建築、東南アジア(特にシンガポール)を中心とした海外建設事業を展開。
- 主要製品・サービス: 港湾・埋立工事、橋梁、シールドトンネル、物流施設、海洋風力発電関連設備。
- 主要顧客: 国土交通省(連結売上高の14.5%、1,051億円)が筆頭。その他、民間デベロッパーやシンガポール・バングラデシュ等の政府機関。
- 競合環境: 海洋土木分野では圧倒的な技術力と作業船保有数を誇りますが、国内建築や一般土木では大手ゼネコンと激しく競合しています。
2. 要点(3行)
- 売上高は7,275億円(前年比17.8%増)と過去最高水準だが、海外大型案件の追加損失により純利益は125億円(同30.3%減)と大幅減益。
- 営業活動によるCFが233億円の赤字に転落。売上債権の急増(約604億円増)がキャッシュフローを圧迫しており、資金繰りの効率性に課題が残る。
- 利益成長は停滞しているが、総還元性向は94.6%に達し、配当維持と50億円規模の自己株買いを断行するなど、極めて積極的な株主還元姿勢を示す。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上高: 7,274億9,100万円(前年比17.8%増)。国内の土木・建築ともに手持工事が順調に進捗し、増収を確保。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 4710.6億円 | 4582.3億円 | 5022.1億円 | 6177.1億円 | 7274.9億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 305.4億円 | 156.6億円 | 14.2億円 | 272.2億円 | 188.4億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 209.9億円 | 107.5億円 | 6.8億円 | 178.8億円 | 124.6億円 |
| 包括利益 | 241.8億円 | 92.3億円 | 37.9億円 | 232.3億円 | 113.0億円 |
| 純資産額 | 1584.0億円 | 1597.9億円 | 1569.5億円 | 1730.6億円 | 1721.2億円 |
| 総資産額 | 4522.5億円 | 4673.6億円 | 5081.8億円 | 5660.3億円 | 6601.3億円 |
| 1株当たり純資産額 | 555.32円/株 | 559.85円/株 | 550.03円/株 | 607.35円/株 | 610.56円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 73.62円/株 | 37.72円/株 | 2.4円/株 | 62.73円/株 | 44.12円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 35.0% | 34.1% | 30.9% | 30.6% | 26.1% |
| 自己資本利益率 | 14.0% | 6.8% | 0.4% | 10.8% | 7.2% |
| 株価収益率 | 1180.0% | 1630.0% | 26330.0% | 1240.0% | 1610.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 306.9億円 | -76.9億円 | 196.9億円 | 91.4億円 | -233.3億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -128.0億円 | -118.2億円 | -117.0億円 | -64.1億円 | -232.2億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -31.1億円 | 13.6億円 | -69.6億円 | 67.1億円 | 438.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 592.0億円 | 435.7億円 | 473.8億円 | 595.6億円 | 567.9億円 |
| 従業員数 | 356500.0% | 366700.0% | 376700.0% | 382400.0% | 388800.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 197500.0% | 192000.0% | 193000.0% | 192100.0% | 181700.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 4288.4億円 | 4840.3億円 |
| ▶ 固定資産 | 1371.9億円 | 1761.0億円 |
| 資産 | 5660.3億円 | 6601.3億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 3210.0億円 | 3788.5億円 |
| ▶ 固定負債 | 719.6億円 | 1091.6億円 |
| 負債 | 3929.6億円 | 4880.1億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 1570.1億円 | 1572.3億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 160.0億円 | 148.3億円 |
| 非支配株主持分 | 0.6億円 | 0.6億円 |
| 純資産 | 1730.6億円 | 1721.2億円 |
| 負債純資産 | 5660.3億円 | 6601.3億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| ▶ 売上高 | 6177.1億円 | 7274.9億円 |
| ▶ 売上原価 | 5643.8億円 | 6799.1億円 |
| 売上総利益 | ||
| 販売費及び一般管理費 | 241.8億円 | 258.8億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 291.5億円 | 217.0億円 |
| ▶ 営業外収益 | 13.3億円 | 9.9億円 |
| ▶ 営業外費用 | 32.6億円 | 38.5億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 272.2億円 | 188.4億円 |
| ▶ 特別利益 | 12.7億円 | 13.1億円 |
| ▶ 特別損失 | 10.8億円 | 8.8億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 274.1億円 | 192.7億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 90.7億円 | 61.9億円 |
| 法人税等調整額 | 5.1億円 | 6.1億円 |
| 法人税等 | 95.8億円 | 68.0億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 178.2億円 | 124.7億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -0.5億円 | 0.1億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 178.8億円 | 124.6億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 91.4億円 | -233.3億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -64.1億円 | -232.2億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 67.1億円 | 438.8億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 27.4億円 | -1.1億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 121.8億円 | -27.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 595.6億円 | 567.9億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 595.6億円 | 567.9億円 |