営業利益率・純利益率とは?計算式と業種別の目安を解説
収益性指標は、企業が売上高からどれだけ効率よく利益を生み出しているかを測る指標群です。ここでは営業利益率と純利益率の計算式・目安・使い分けを解説します。
営業利益率
営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上高 × 100営業利益は売上高から売上原価・販管費を差し引いた利益で、企業の「本業の稼ぐ力」を最も直接的に示します。金融収益や特別損益の影響を受けないため、事業の実力を比較しやすい指標です。
目安
| 水準 | 評価 |
|---|---|
| 5%未満 | 低い。業種によっては正常な水準の場合もある |
| 5〜10% | 平均的 |
| 10〜20% | 良好。価格支配力または低コスト構造を持つ |
| 20%超 | 非常に高い。強固な競争優位性のある企業 |
業種ごとの特徴
業種によって構造的な差があります。
| 業種 | 傾向 | 理由 |
|---|---|---|
| 医薬品・ソフトウェア | 高め | 研究開発費はかかるが、製造コストが低い |
| 小売・商社 | 低め | 薄利多売モデル。回転率で補う |
| 建設・食品 | 中程度 | 原材料コストが利益率を圧迫しやすい |
営業利益率を同業他社と比べることで、その企業の価格支配力やコスト管理力の優劣がわかります。
純利益率
純利益率 = 当期純利益 ÷ 売上高 × 100当期純利益は、営業利益からさらに支払利息・為替差損益・特別損益・法人税等を引いた最終利益です。「最終的に株主のものになる利益」と解釈できます。
目安
| 水準 | 評価 |
|---|---|
| 3%未満 | 低い |
| 3〜5% | 平均的 |
| 5〜10% | 良好 |
| 10%超 | 優秀 |
営業利益率との比較で見えること
純利益率と営業利益率を比べることで、財務費用や特別損益の影響を確認できます。
| ケース | 意味 |
|---|---|
| 純利益率 ≒ 営業利益率 | 財務・特別項目の影響が小さい。本業で安定的に稼いでいる |
| 純利益率 < 営業利益率 | 利息負担・特別損失・高税負担のいずれかが大きい |
| 純利益率 > 営業利益率 | 資産売却益・投資収益など本業外の利益がある |
営業利益率・純利益率とROAの関係
収益性指標は、ROAの分解要素としても機能します。
ROA = 営業利益率 × 総資産回転率
ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ利益率が高くても回転率が低い企業(製薬・不動産)と、利益率は低くても回転率が高い企業(小売・商社)では、結果として同程度の ROA・ROE になる場合があります。
→ ROAの詳しい解説はこちら → ROEの詳しい解説はこちら → デュポン分析マップで2軸を可視化する
決算ノートで収益性を確認する
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