企業解説
1. 企業概要
株式会社カカクコムは、複数のオンラインプラットフォームを運営することで収益を上げている企業です。主なビジネスモデルは、情報提供を通じてユーザーと事業者(広告主、掲載店舗、サービス提供者など)を結びつけ、そこから手数料収入や広告収入を得るプラットフォームビジネスです。
主要な製品・サービスと収益構造は以下の通りです。
- 価格.com事業: 購買支援サイト『価格.com』を中核とし、商品価格比較、ユーザーレビュー、事業者への送客による手数料収入、金融・通信・保険代理店サービス提供による手数料収入、メーカー等からの広告収入が主な収益源です。
- 食べログ事業: レストラン検索・予約サービス『食べログ』を運営し、飲食店からの販促サービス・ネット予約手数料収入、ユーザー会員からの有料コンテンツ収入、メーカー等からの広告収入を得ています。
- 求人ボックス事業: 求人情報の一括検索サービス『求人ボックス』を提供し、掲載企業からのリスティング広告収入(クリック課金)が収益源です。2026年4月1日付で「HR事業」へ名称変更予定です。
- インキュベーション事業: 不動産情報サイト『スマイティ』、旅行比較サイト『バス比較なび』、ホームサービスのマッチングプラットフォーム『LiPLUS』など、複数の成長分野のプラットフォームを運営し、広告収入や手数料収入を得ています。
2. 要点(3行)
情報プラットフォームを多角的に展開し、ネットワーク効果とブランド力で強固な基盤を築いている。積極的な成長投資とM&Aで事業領域を拡大しつつ、株主還元も重視する経営姿勢。コンテンツ品質管理や技術革新への対応が持続的成長の鍵。
3. 経営者の質
- 代表取締役の氏名・略歴: 代表取締役社長は村上敦浩氏です。略歴を見ると、アンダーセンコンサルティング、アロウズコンサルティングといったコンサルティングファーム出身であり、当社入社後は事業開発部CGM推進室長、食べログ本部長、新規事業準備室長、副社長執行役員を経て、2024年4月に代表取締役社長に就任しています。弁護士ドットコム株式会社の社外取締役も経験しており、多角的な事業運営と経営戦略の経験を有していることが伺えます。
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成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 | 2026年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上収益 | 517.2億円 | 608.2億円 | 669.3億円 | 784.4億円 | 941.3億円 |
| 税引前利益又は税引前損失(△) | 209.0億円 | 232.5億円 | 261.2億円 | 287.1億円 | 273.5億円 |
| 当期利益又は当期損失(△) | 142.9億円 | 161.8億円 | 181.2億円 | 200.0億円 | 188.5億円 |
| 当期利益又は当期損失(△):親会社の所有者に帰属 | 142.9億円 | 161.5億円 | 180.9億円 | 200.3億円 | 188.0億円 |
| 当期包括利益:親会社の所有者に帰属 | 143.7億円 | 160.7億円 | 180.9億円 | 200.3億円 | 188.3億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 479.6億円 | 478.8億円 | 513.8億円 | 618.1億円 | 649.9億円 |
| 総資産額 | 704.8億円 | 785.8億円 | 833.1億円 | 935.0億円 | 924.8億円 |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | 234.38円/株 | 238.09円/株 | 260.06円/株 | 312.6円/株 | 328.5円/株 |
| 基本的1株当たり利益又は損失(△) | 69.65円/株 | 79.39円/株 | 90.45円/株 | 101.33円/株 | 95.05円/株 |
| 希薄化後1株当たり利益又は損失(△) | 69.61円/株 | 79.33円/株 | 90.34円/株 | 101.29円/株 | 95.02円/株 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 68.0% | 60.9% | 61.7% | 66.1% | 70.3% |
| 親会社所有者帰属持分利益率 | 30.1% | 33.7% | 36.5% | 35.4% | 29.7% |
| 株価収益率 | 3960.0% | 2270.0% | 2080.0% | 2110.0% | 2180.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 160.3億円 | 224.0億円 | 195.2億円 | 274.0億円 | 253.5億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -13.1億円 | -26.8億円 | -22.1億円 | -29.4億円 | -114.2億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -153.1億円 | -175.7億円 | -160.8億円 | -113.0億円 | -183.7億円 |
| 現金及び現金同等物 | 343.0億円 | 364.5億円 | 377.0億円 | 508.6億円 | 464.7億円 |
| 従業員数 | 123800.0% | 136100.0% | 138100.0% | 138100.0% | 142100.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 27100.0% | 29000.0% | 32800.0% | 31800.0% | 38600.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 財政状態計算書 | ||
| 資産 | 935.0億円 | 924.8億円 |
| ▶ 流動資産 | 715.4億円 | 667.6億円 |
| ▶ 非流動資産 | 219.6億円 | 257.1億円 |
| 資産 | 935.0億円 | 924.8億円 |
| 負債 | 313.7億円 | 273.1億円 |
| ▶ 流動負債 | 275.1億円 | 240.2億円 |
| ▶ 非流動負債 | 38.6億円 | 32.9億円 |
| 負債 | 313.7億円 | 273.1億円 |
| 資本 | 621.3億円 | 651.7億円 |
| 資本金 | 9.2億円 | 9.2億円 |
| 資本剰余金 | — | — |
| 利益剰余金 | 617.0億円 | 645.1億円 |
| 自己株式 | -8.8億円 | -6.9億円 |
| その他の資本の構成要素 | 0.7億円 | 2.6億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 618.1億円 | 649.9億円 |
| 非支配持分 | 3.2億円 | 1.8億円 |
| 資本 | 621.3億円 | 651.7億円 |
| 負債及び資本 | 935.0億円 | 924.8億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上収益 | 784.4億円 | 941.3億円 |
| 営業費用 | 486.5億円 | 669.6億円 |
| その他の収益 | 1.1億円 | 1.9億円 |
| その他の費用 | 0.1億円 | 0.5億円 |
| 減損損失 | 5.9億円 | 0.7億円 |
| セグメント利益 | 292.9億円 | 272.4億円 |
| 金融収益 | 0.2億円 | 4.6億円 |
| 金融費用 | 5.8億円 | 3.4億円 |
| 持分法による投資損益 | -0.2億円 | -0.1億円 |
| 持分法による投資の減損損失 | — | 0.1億円 |
| 税引前利益(△損失) | 287.1億円 | 273.5億円 |
| 法人所得税費用 | 87.1億円 | 84.9億円 |
| 当期利益(△損失) | 200.0億円 | 188.5億円 |
| 当期利益(△損失)の帰属 | ||
| 1株当たり当期利益(△損失) | ||
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 274.0億円 | 253.5億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -29.4億円 | -114.2億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -113.0億円 | -183.7億円 |
| 現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額 | -0.1億円 | 0.4億円 |
| 換算差額を加算後の増減額及び換算差額がない場合の増減額に用いる。 | 131.6億円 | -43.9億円 |
| 現金及び現金同等物 | 508.6億円 | 464.7億円 |
| 現金及び現金同等物 | 508.6億円 | 464.7億円 |