キッセイ薬品工業 事業分析

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有価証券報告書(2025-03 期末)・連結

企業解説

1. 企業概要

キッセイ薬品工業株式会社は、医療用医薬品の研究開発・製造販売を主軸とする中堅製薬企業です。泌尿器、腎・透析、希少疾病といった特定領域に強みを持ち、過活動膀胱治療薬「ベオーバ錠」などが主力製品です。自社創薬の海外ライセンス供与によるロイヤリティ収入も収益の柱となっています。

医薬品事業(売上構成比約85%)のほか、情報サービス事業(システム開発等)、建設・施設メンテナンス事業、物品販売事業(信州そば等の麺類製造)を展開しています。主要顧客はアルフレッサ(売上比率14.2%)、メディセオ(10.7%)、スズケン(10.5%)などの医薬品卸大手です。競合環境としては、新薬開発の高度化や特許切れに伴う後発品の台頭、毎年の薬価改定による厳しい収益圧迫にさらされています。

2. 要点(3行)

  • 業績拡大と収益性改善: 主力製品の伸長と海外ライセンス収入の増加により、売上高は前年比16.9%増の883億円、営業利益は同43.7%増の57.7億円と大幅な増収増益を達成。
  • 資本効率向上への強いコミット: 新中期計画「Beyond 80」を始動し、ROE 10%以上、PBR 1倍超を目指し、自己株式取得(年間目安60億円)を含む総額570億円規模の還元を計画。
  • 一時的損失とパイプラインの入れ替え: フェリング・ファーマ社との提携終了に伴い約29億円の減損損失を計上したが、リンザゴリクスの欧州上市や新規導入品の獲得など、次世代の収益源確保を加速。

3. 業績・収益性のトレンド

売上高は883.3億円(前年比16.9%増)、営業利益は57.7億円(同43.7%増)と好調です。増益の主因は、主力製品「ベオーバ錠」の伸長に加え、中期計画「PEGASUS」期間中に投入した「タブネオスカプセル」「コルスバ静注」等の新薬群の成長、および海外ライセンス収入(リンザゴリクスのドイツ発売等)の計上です。

  • ROE(自己資本利益率): 5.6%(前年5.4%)と、依然として資本効率の低さが課題ですが、上昇傾向にあります。

続きで読める項目(スタンダードプラン以上)

  • 🔒 業績・収益性のトレンド
  • 🔒 事業セグメント別の明暗
  • 🔒 成長戦略の具体性と進捗
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  • 🔒 キャッシュフローの質
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  • 🔒 総評

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市場ポジション

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業績チャート

成長性の軌跡

● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)

資本効率の解剖

ROE

デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)

還元と評価

■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向

キャッシュフローの質

■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)

財務諸表

経営指標

項目 2021年03月期2022年03月期2023年03月期2024年03月期2025年03月期
連結経営指標等
売上高 690.4億円 653.8億円 674.9億円 755.8億円 883.3億円
経常利益又は経常損失(△) 34.8億円 5.6億円 6.0億円 61.4億円 69.7億円
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) 52.9億円 129.2億円 105.3億円 111.6億円 119.6億円
包括利益 307.6億円 -137.6億円 -42.3億円 360.4億円 -19.1億円
純資産額 2199.5億円 2021.8億円 1948.1億円 2211.4億円 2101.3億円
総資産額 2688.6億円 2380.9億円 2212.0億円 2609.3億円 2440.6億円
1株当たり純資産額 4,755.74円/株 4,366.96円/株 4,204.64円/株 4,977.41円/株 4,882.71円/株
1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) 113.25円/株 280.2円/株 228.31円/株 246.61円/株 274.21円/株
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
自己資本比率 81.6% 84.6% 87.7% 84.3% 85.6%
自己資本利益率 2.6% 6.1% 5.3% 5.4% 5.6%
株価収益率 2160.0% 910.0% 1160.0% 1430.0% 1400.0%
営業活動によるキャッシュ・フロー -25.4億円 15.3億円 -66.8億円 -16.8億円 65.2億円
投資活動によるキャッシュ・フロー -93.3億円 107.8億円 60.0億円 86.9億円 49.5億円
財務活動によるキャッシュ・フロー -40.0億円 -27.6億円 -34.2億円 -100.1億円 -93.3億円
現金及び現金同等物の残高 434.5億円 530.0億円 488.8億円 458.9億円 481.6億円
従業員数 186300.0% 182800.0% 179500.0% 177900.0% 177800.0%
平均臨時雇用人員 16600.0% 18200.0% 19800.0% 20200.0% 20200.0%

貸借対照表

項目 前期当期
貸借対照表
資産の部
流動資産 1045.5億円 1069.8億円
固定資産 1563.8億円 1370.8億円
資産 2609.3億円 2440.6億円
負債の部
流動負債 176.6億円 165.8億円
固定負債 221.3億円 173.5億円
負債 397.9億円 339.3億円
純資産の部
株主資本 1626.8億円 1655.5億円
評価・換算差額等 573.4億円 434.5億円
非支配株主持分 11.1億円 11.2億円
純資産 2211.4億円 2101.3億円
負債純資産 2609.3億円 2440.6億円

損益計算書

項目 前期当期
損益計算書
売上高 755.8億円 883.3億円
売上原価 382.4億円 442.6億円
売上総利益又は売上総損失(△) 373.4億円 440.6億円
販売費及び一般管理費 333.2億円 382.9億円
営業利益又は営業損失(△) 40.2億円 57.7億円
営業外収益 23.3億円 15.4億円
営業外費用 2.0億円 3.4億円
経常利益又は経常損失(△) 61.4億円 69.7億円
特別利益 83.5億円 120.3億円
特別損失 0.4億円 34.0億円
税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) 144.5億円 156.1億円
法人税、住民税及び事業税 32.6億円 29.2億円
法人税等調整額 -1.0億円 7.2億円
法人税等 31.6億円 36.3億円
当期純利益又は当期純損失(△) 112.9億円 119.8億円
非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) 1.3億円 0.1億円
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) 111.6億円 119.6億円

キャッシュフロー計算書

項目 前期当期
キャッシュ・フロー計算書
営業活動によるキャッシュ・フロー -16.8億円 65.2億円
投資活動によるキャッシュ・フロー 86.9億円 49.5億円
財務活動によるキャッシュ・フロー -100.1億円 -93.3億円
現金及び現金同等物に係る換算差額 -0.0億円 0.3億円
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) -30.0億円 21.8億円
現金及び現金同等物の残高 458.9億円 481.6億円
合併に伴う現金及び現金同等物の増加額 1.0億円
現金及び現金同等物の残高 458.9億円 481.6億円