企業解説
1. 企業概要
日本精線株式会社は、大同特殊鋼グループの中核企業(議決権50.63%保有の親会社)であり、ステンレス鋼線および金属繊維(商品名:ナスロン)の国内トップメーカーです。「Micro & Fine Technology」をスローガンに、スマートフォン等の電子部品、医療用カテーテル、半導体製造装置用ガスフィルターなどの高付加価値製品に強みを持ちます。
- 主要製品: ステンレス鋼線(ばね用材、極細線等)、金属繊維(ナスロン、超精密ガスフィルター)。
- 主要顧客: 大同興業(売上高比率23.4%)、株式会社メタルワン(同12.3%)などの商社を通じた多岐にわたる産業界。
- 競合環境: 汎用品分野では中国・韓国メーカーとの価格競争が激化している一方、線径8〜9μmの極細線や超精密フィルター等の高機能分野では高い市場シェアを維持しています。
2. 要点(3行)
- 半導体製造装置向け超精密ガスフィルターの好調とタイ拠点の黒字化により、親会社株主に帰属する当期純利益は32.5億円と過去最高を更新。
- 中期経営計画「NSG26」の初年度でROE 8.12%、配当性向52.8%を達成し、資本効率の向上と株主還元の強化(PBR1倍超えへの意識)を鮮明化。
- 自己資本比率73.7%の強固な財務基盤を背景に、成長分野(水素関連技術・極細線)への設備投資を加速させる攻めの姿勢。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上高: 467億49百万円(前期比4.5%増)。極細線や金属繊維部門が伸長。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 341.1億円 | 447.9億円 | 490.6億円 | 447.3億円 | 467.5億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 26.0億円 | 46.0億円 | 43.2億円 | 37.0億円 | 45.9億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 18.3億円 | 31.8億円 | 30.9億円 | 25.9億円 | 32.5億円 |
| 包括利益 | 20.5億円 | 35.3億円 | 34.8億円 | 31.9億円 | 39.3億円 |
| 純資産額 | 329.7億円 | 354.5億円 | 376.1億円 | 394.9億円 | 419.0億円 |
| 総資産額 | 460.7億円 | 512.3億円 | 540.5億円 | 534.0億円 | 558.8億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,061.89円/株 | 1,140.12円/株 | 1,208.13円/株 | 1,268.02円/株 | 1,343.48円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 59.53円/株 | 103.62円/株 | 100.65円/株 | 84.52円/株 | 105.97円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 70.7% | 68.2% | 68.5% | 72.8% | 73.7% |
| 自己資本利益率 | 5.7% | 9.4% | 8.6% | 6.8% | 8.1% |
| 株価収益率 | 1191.0% | 859.0% | 911.0% | 1671.0% | 1203.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 39.6億円 | 44.7億円 | 18.6億円 | 46.8億円 | 47.2億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -17.9億円 | -17.0億円 | -17.8億円 | -28.2億円 | -13.4億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -7.0億円 | -13.4億円 | -10.5億円 | -15.4億円 | -17.1億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 133.0億円 | 149.3億円 | 141.2億円 | 146.1億円 | 164.8億円 |
| 従業員数 | 86900.0% | 88200.0% | 89300.0% | 87000.0% | 84600.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 19700.0% | 21700.0% | 22400.0% | 21500.0% | 22400.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 354.8億円 | 381.2億円 |
| ▶ 固定資産 | 179.2億円 | 177.6億円 |
| 資産 | 534.0億円 | 558.8億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 88.3億円 | 93.3億円 |
| ▶ 固定負債 | 50.8億円 | 46.5億円 |
| 負債 | 139.1億円 | 139.8億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 376.5億円 | 393.9億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 12.3億円 | 18.1億円 |
| 非支配株主持分 | 6.0億円 | 7.0億円 |
| 純資産 | 394.9億円 | 419.0億円 |
| 負債純資産 | 534.0億円 | 558.8億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 447.3億円 | 467.5億円 |
| 売上原価 | 376.6億円 | 385.3億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 70.6億円 | 82.2億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 35.3億円 | 36.4億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 35.4億円 | 45.8億円 |
| ▶ 営業外収益 | 2.2億円 | 1.5億円 |
| ▶ 営業外費用 | 0.6億円 | 1.4億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 37.0億円 | 45.9億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.0億円 | 0.1億円 |
| ▶ 特別損失 | — | 0.0億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 37.0億円 | 45.9億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 11.0億円 | 13.5億円 |
| 法人税等調整額 | -0.1億円 | -0.6億円 |
| 法人税等 | 10.9億円 | 12.9億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 26.1億円 | 33.0億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 0.2億円 | 0.5億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 25.9億円 | 32.5億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 46.8億円 | 47.2億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -28.2億円 | -13.4億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -15.4億円 | -17.1億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1.6億円 | 2.0億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 4.9億円 | 18.7億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 146.1億円 | 164.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 146.1億円 | 164.8億円 |