株式会社ワコムは、ペンタブレットおよびデジタルペン技術のグローバルリーダーです。事業は大きく2つのセグメントで構成されます。
- ブランド製品事業:プロクリエイター向けの液晶ペンタブレット(Wacom Cintiq等)やペンタブレット(Wacom Intuos等)、およびビジネス用電子署名ソリューションを展開。
- テクノロジーソリューション事業:スマートフォン、タブレット、ノートPCメーカー向けにデジタルペン技術(AES/EMR方式)をOEM提供。
- 主要顧客:サムスングループ(連結売上高の42.0%を占める)。
- 競合環境:日本国内のペンタブレット市場で89.4%(BCNランキング)という圧倒的シェアを誇る一方、PC・タブレット市場での競合参入や、生成AI普及によるクリエイティブワークフローの変化に直面しています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-25 提出)収益性
営業利益率
8.8%
≧10%が優良
ROA
13.6%
≧5%が優良
ROE
15.6%
≧10%が優良
ROIC
18.1%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
-2.6%
≧10%が優良
営業利益成長率
44.7%
≧10%が優良
EPS成長率
24.7%
≧10%が優良
3行解説
- ブランド製品事業が28.79億円のセグメント損失を計上する一方、サムスン向け等のテクノロジーソリューション事業が184.95億円の利益を稼ぎ出し、グループ全体の収益を牽引している。
- 自己株式取得に75億円、消却に1,100万株(2025年5月実施)を投じるなど極めて積極的な株主還元姿勢を示し、ROEは15.6%と前年の11.9%から向上した。
- 2029年3月期を最終年度とする新中期経営計画「Wacom Chapter 4」を策定し、売上高1,500億円、営業利益150億円という意欲的な目標を掲げ、AIやXR領域への投資を加速させている。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 第3四半期 、2026-01-30 15:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 27.2億円 / 予想: 115.0億円
+7.8%
売上高
実績: 245.1億円 / 予想: 1100.0億円
-16.0%
2Q
営業利益
実績: 58.5億円 / 予想: 115.0億円
+6.9%
売上高
実績: 513.9億円 / 予想: 1100.0億円
-10.3%
3Q
営業利益
実績: 98.8億円 / 予想: 130.0億円
+30.0%
売上高
実績: 816.4億円 / 予想: 1100.0億円
-6.7%
3行解説
- 利益面の劇的改善と上方修正: 売上高は減収(前年同期比6.7%減)ながら、営業利益は30.0%増の98.8億円と大幅増益で着地し、通期利益計画と配当予想を上方修正した。
- ブランド製品事業が4期ぶり黒字化: 構造改革と新製品「Wacom MovinkPad」等の投入が奏功し、前年同期の16.5億円の赤字から16.9億円の黒字へ鮮やかにV字回復を遂げた。
- 戦略的M&Aの実施: 電力・環境分野のITコンサルを手掛ける株式会社リクロスエクスパンションの買収(約17億円)を発表し、中期経営計画『Wacom Chapter 4』の推進を加速させる構え。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-01-30 | 2026年3月期 第3四半期 | +30.0% | -1.7% | +9.6% | +3.0% | -0.5% |
| 2025-10-31 | 2026年3月期 第2四半期 | +6.9% | -0.3% | -6.4% | -1.1% | -6.2% |
| 2025-07-30 | 2026年3月期 第1四半期 | +7.8% | +0.2% | -7.7% | -4.8% | +5.6% |
| 2025-05-09 | 2025年3月期 通期 | +44.7% | +0.4% | +4.3% | +5.4% | +10.5% |
| 2025-01-31 | 2025年3月期 第3四半期 | +44.3% | -0.2% | -2.0% | -5.4% | -10.6% |
有価証券報告書
2025-06-25 有価証券報告書-第42期(2024/04/01-2025/03/31)