企業解説
1. 企業概要
株式会社アストロスケールホールディングスは、宇宙空間における「軌道上サービス」(スペースデブリ除去、人工衛星の寿命延長、観測・点検など)を専業とする世界初の民間企業です。
- 事業内容・主要サービス: 故障機やデブリの観測・点検(ISSA)、既存デブリの除去(ADR)、衛星運用終了時のデブリ化防止(EOL)、衛星の寿命延長・燃料補給(LEX)の4つのサービスを展開。
- 主要顧客: 政府機関(JAXA、英国宇宙庁等)、防衛機関(米国宇宙軍、防衛省等)、民間事業者(Eutelsat OneWeb等)。プロジェクト収益の99.0%が政府・防衛関連。
- 競合環境: 宇宙実証(ELSA-d、ADRAS-J)に成功しており、非協力物体(位置情報を発信しないデブリ等)に対するランデブ・近傍運用(RPO)技術において、2025年6月時点で確認できる競合事業者の宇宙実証例はなく、先行優位性を維持。
2. 要点(3行)
- 世界初のデブリ近傍観測(ADRAS-J)成功などの技術的進展の一方、売上収益は前年比13.9%減の24.57億円、当期純損失は215.52億円と大幅に拡大。
- 2024年6月の東証グロース上場(約200億円調達)に加え、2025年5月にも約110億円の海外増資を実施。当面の研究開発資金と成長投資の枠を確保。
- 防衛需要の顕在化が成長ドライバーとなり、JAXAや防衛省から100億円規模の大型案件を相次いで受注。受注残高は前年同期比5.4倍の296.95億円へ急増。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上収益: 24.57億円(前年同期28.53億円)。ADRAS-Jのプロジェクト完了や、ELSA-Mフェーズ3の終盤入りにより減収。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年04月期 | 2022年04月期 | 2023年04月期 | 2024年04月期 | 2025年04月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上収益 | 6.5億円 | 9.1億円 | 17.9億円 | 28.5億円 | 24.6億円 |
| 税引前利益又は税引前損失(△) | -49.0億円 | -55.6億円 | -93.1億円 | -92.2億円 | -215.5億円 |
| 当期利益又は当期損失(△):親会社の所有者に帰属 | -48.9億円 | -54.8億円 | -92.6億円 | -91.8億円 | -215.5億円 |
| 当期包括利益:親会社の所有者に帰属 | -49.2億円 | -56.6億円 | -94.3億円 | -105.9億円 | -197.4億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 72.8億円 | 140.9億円 | 148.9億円 | 54.0億円 | 61.3億円 |
| 総資産額 | 110.0億円 | 201.3億円 | 304.4億円 | 249.9億円 | 336.3億円 |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | -20,965.86円/株 | 172.04円/株 | -379.46円/株 | 59.45円/株 | 52.13円/株 |
| 基本的1株当たり利益又は損失(△) | -7,302.14円/株 | -73.66円/株 | -111.16円/株 | -101.45円/株 | -188.91円/株 |
| 希薄化後1株当たり利益又は損失(△) | -7,302.14円/株 | -73.66円/株 | -111.16円/株 | -101.45円/株 | -188.91円/株 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 66.2% | 70.0% | 48.9% | 21.6% | 18.2% |
| 親会社所有者帰属持分利益率 | — | — | — | — | — |
| 株価収益率 | — | — | — | — | — |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | -48.8億円 | -55.0億円 | -80.7億円 | -128.2億円 | -122.5億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -4.1億円 | -6.6億円 | -16.3億円 | -11.8億円 | -10.4億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 53.9億円 | 137.9億円 | 152.3億円 | 41.5億円 | 208.2億円 |
| 現金及び現金同等物 | 89.4億円 | 168.7億円 | 226.8億円 | 142.0億円 | 213.0億円 |
| 従業員数 | 14600.0% | 27600.0% | 39400.0% | 49400.0% | 57700.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 2100.0% | 2800.0% | 3400.0% | 3200.0% | 3500.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 財政状態計算書 | ||
| 資産 | 249.9億円 | 336.3億円 |
| ▶ 流動資産 | 177.5億円 | 262.2億円 |
| ▶ 非流動資産 | 72.4億円 | 74.0億円 |
| 資産 | 249.9億円 | 336.3億円 |
| 負債及び資本 | 249.9億円 | 336.3億円 |
| ▶ 負債 | 195.9億円 | 275.0億円 |
| ▶ 資本 | 54.0億円 | 61.3億円 |
| 負債及び資本 | 249.9億円 | 336.3億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上収益 | 28.5億円 | 24.6億円 |
| 売上原価 | 51.0億円 | 63.4億円 |
| 売上総利益(△は損失) | -22.5億円 | -38.8億円 |
| 販売費及び一般管理費合計 | 117.0億円 | 191.0億円 |
| その他の収益合計 | 23.9億円 | 42.3億円 |
| 営業利益(△は損失) | -115.6億円 | -187.6億円 |
| 金融収益 | 28.2億円 | 0.5億円 |
| 金融費用 | 4.9億円 | 28.4億円 |
| 税引前当期利益(△は損失) | -92.2億円 | -215.5億円 |
| 法人所得税費用 | -0.4億円 | 0.0億円 |
| 当期利益(△は損失) | -91.8億円 | -215.5億円 |
| 当期利益(△損失)の帰属 | ||
| 親会社の1株当たり当期利益 | ||
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | -128.2億円 | -122.5億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -11.8億円 | -10.4億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 41.5億円 | 208.2億円 |
| 現金及び現金同等物の為替変動による影響 | 13.8億円 | -4.2億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | -84.8億円 | 71.0億円 |
| 現金及び現金同等物 | 142.0億円 | 213.0億円 |
| 現金及び現金同等物 | 142.0億円 | 213.0億円 |