企業解説
1. 企業概要
株式会社テノックスは、土木・建築構造物の基礎工事(杭打ち、地盤改良)を専門とする建設会社です。独自の「テノコラム工法」や日本製鉄と共同開発した「TN-X工法」など、技術力に強みを持つ地盤のリーディングカンパニーです。主要顧客は佐藤工業(連結売上高の11.8%)や熊谷組(完成工事高の10.2%)などのゼネコンです。競合環境としては、建設資材価格の高騰や現場従事者の不足といった構造的な課題がある中、特許技術による差別化で収益性を維持しています。
2. 要点(3行)
- 売上高は大型杭工事の寄与により237.17億円(前年同期比17.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7.49億円(同93.1%増)と大幅な増収増益を達成。
- 新中期経営計画(2024-2026年度)を始動し、ROE 8%以上の達成を目指して70億円の投資・還元枠を設定、配当も50円(DOE 2.6%)へ増配。
- 営業キャッシュ・フローは30.47億円と純利益を大きく上回る質を確保しており、現預金101.98億円を背景に財務基盤は極めて強固。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高237.17億円(17.4%増)、営業利益11.15億円(114.1%増)、経常利益11.64億円(108.8%増)と極めて好調でした。
- 増益理由: 物流施設向けの地盤改良工事は着工遅延等の影響で減少したものの、鉄道高架橋などのインフラ関連における大型の杭工事が大きく寄与しました。また、施工効率の向上や契約条件の最適化により、売上原価率が84.7%(1.3ポイント改善)したことも利益を押し上げました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 159.1億円 | 148.2億円 | 183.2億円 | 202.1億円 | 237.2億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 3.3億円 | 5.2億円 | 6.9億円 | 5.6億円 | 11.6億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 1.7億円 | 3.6億円 | 4.8億円 | 3.9億円 | 7.5億円 |
| 包括利益 | 2.2億円 | 3.2億円 | 5.0億円 | 4.8億円 | 8.5億円 |
| 純資産額 | 122.2億円 | 123.0億円 | 124.7億円 | 126.9億円 | 132.9億円 |
| 総資産額 | 181.6億円 | 176.8億円 | 187.7億円 | 190.7億円 | 210.7億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,748.57円/株 | 1,781.85円/株 | 1,850.63円/株 | 1,876.87円/株 | 1,949.26円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 25.49円/株 | 53.42円/株 | 73.29円/株 | 59.29円/株 | 113.29円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 24.98円/株 | 52.32円/株 | 71.77円/株 | 58.06円/株 | 112円/株 |
| 自己資本比率 | 65.1% | 67.4% | 64.4% | 64.5% | 61.4% |
| 自己資本利益率 | 1.5% | 3.0% | 4.0% | 3.2% | 5.9% |
| 株価収益率 | 3480.0% | 1480.0% | 1300.0% | 1980.0% | 980.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | -0.1億円 | 18.0億円 | 9.6億円 | 1.4億円 | 30.5億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -6.4億円 | -1.1億円 | -6.2億円 | -9.5億円 | -7.9億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -2.6億円 | -5.1億円 | -4.0億円 | -3.1億円 | -3.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 84.0億円 | 95.8億円 | 95.2億円 | 83.4億円 | 102.0億円 |
| 従業員数 | 31200.0% | 32300.0% | 31900.0% | 33500.0% | 36900.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 152.9億円 | 169.6億円 |
| ▶ 固定資産 | 37.8億円 | 41.2億円 |
| 資産 | 190.7億円 | 210.7億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 57.4億円 | 69.7億円 |
| ▶ 固定負債 | 6.3億円 | 8.1億円 |
| 負債 | 63.8億円 | 77.8億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 122.0億円 | 127.4億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 1.1億円 | 2.0億円 |
| 新株予約権 | 0.9億円 | 0.5億円 |
| 非支配株主持分 | 3.0億円 | 3.0億円 |
| 純資産 | 126.9億円 | 132.9億円 |
| 負債純資産 | 190.7億円 | 210.7億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 202.1億円 | 237.2億円 |
| 売上原価 | 173.7億円 | 200.9億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 28.3億円 | 36.2億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 23.1億円 | 25.1億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 5.2億円 | 11.2億円 |
| ▶ 営業外収益 | 0.4億円 | 0.5億円 |
| ▶ 営業外費用 | 0.1億円 | 0.0億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 5.6億円 | 11.6億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.5億円 | 0.2億円 |
| ▶ 特別損失 | 0.0億円 | 0.5億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 6.0億円 | 11.3億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 1.5億円 | 4.2億円 |
| 法人税等調整額 | 0.6億円 | -0.4億円 |
| 法人税等 | 2.1億円 | 3.8億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 3.9億円 | 7.5億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 0.0億円 | 0.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 3.9億円 | 7.5億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 1.4億円 | 30.5億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -9.5億円 | -7.9億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -3.1億円 | -3.0億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | -0.6億円 | -1.0億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -11.7億円 | 18.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 83.4億円 | 102.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 83.4億円 | 102.0億円 |