企業解説
1. 企業概要
日特建設株式会社は、ダムの基礎処理や環境・防災工事、維持補修、都市再生分野に強みを持つ地質特化型の総合建設企業です。売上高の約8割を公共事業が占めており、特に地震や台風等の自然災害に対する復旧・復興、予防災工事(法面保護、地盤改良など)において高い技術力を有しています。競合環境としては、基礎工事分野での専門性が高く、独自の地位を築いています。実質的な親会社は株式会社麻生(議決権57.85%を間接保有)です。
2. 要点(3行)
- 2025年3月期は、期首の手持ち工事不足や能登半島地震に伴う着工遅延により、売上高672億円(前期比6.5%減)、純利益24億円(同21.4%減)と減収減益。
- 2025年3月に麻生フオームクリートを完全子会社化し、強みとする気泡コンクリート事業の取り込みと営業網の共有によるシナジー創出を企図。
- 利益は減少したものの、受注高は778億円(前期比5.4%増)と好調で、自己資本比率60.4%の堅実な財務基盤と増配(47円→48円)を維持。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高672.16億円(前期比6.5%減)、営業利益36.79億円(同15.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益24.08億円(同21.4%減)となりました。
- 減益理由: 上期において当期に寄与する手持ち工事が少なかったこと、および能登半島地震の影響で災害復旧・復興工事の着工が遅れたことが響きました。
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成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 受注高 | 678.5億円 | 716.3億円 | 750.0億円 | 738.6億円 | 778.6億円 |
| 売上高 | 679.5億円 | 660.8億円 | 729.2億円 | 718.8億円 | 672.2億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 54.2億円 | 46.3億円 | 54.6億円 | 44.0億円 | 37.6億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 35.0億円 | 33.3億円 | 35.3億円 | 30.7億円 | 24.1億円 |
| 包括利益 | 37.5億円 | 32.1億円 | 36.9億円 | 38.5億円 | 24.7億円 |
| 純資産額 | 288.0億円 | 306.1億円 | 321.3億円 | 340.4億円 | 345.7億円 |
| 総資産額 | 519.7億円 | 517.1億円 | 528.1億円 | 544.3億円 | 569.5億円 |
| 1株当たり純資産額 | 686.19円/株 | 729.42円/株 | 763.67円/株 | 811.4円/株 | 823.29円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 83.93円/株 | 79.83円/株 | 84.56円/株 | 73.49円/株 | 57.7円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 55.1% | 58.8% | 60.3% | 62.2% | 60.4% |
| 自己資本利益率 | 12.7% | 11.3% | 11.3% | 9.3% | 7.1% |
| 株価収益率 | 990.0% | 880.0% | 1150.0% | 1600.0% | 1790.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 14.3億円 | 47.5億円 | 26.6億円 | 44.2億円 | 45.1億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -7.0億円 | -0.2億円 | -17.9億円 | -22.9億円 | -40.0億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -17.8億円 | -17.9億円 | -21.7億円 | -19.6億円 | -19.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 177.2億円 | 207.2億円 | 194.6億円 | 196.4億円 | 181.5億円 |
| 従業員数 | 99500.0% | 105400.0% | 107400.0% | 109700.0% | 119600.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 26200.0% | 24700.0% | 27900.0% | 31300.0% | 37400.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 422.2億円 | 403.4億円 |
| ▶ 固定資産 | 122.0億円 | 166.0億円 |
| 資産 | 544.3億円 | 569.5億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 164.2億円 | 175.5億円 |
| ▶ 固定負債 | 39.6億円 | 48.3億円 |
| 負債 | 203.9億円 | 223.8億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 328.5億円 | 333.2億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 10.1億円 | 10.5億円 |
| 非支配株主持分 | 1.8億円 | 2.0億円 |
| 純資産 | 340.4億円 | 345.7億円 |
| 負債純資産 | 544.3億円 | 569.5億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| ▶ 売上高 | 718.8億円 | 672.2億円 |
| ▶ 売上原価 | 591.7億円 | 546.5億円 |
| 売上総利益 | ||
| 販売費及び一般管理費 | 83.5億円 | 88.8億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 43.6億円 | 36.8億円 |
| ▶ 営業外収益 | 1.6億円 | 1.8億円 |
| ▶ 営業外費用 | 1.2億円 | 0.9億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 44.0億円 | 37.6億円 |
| ▶ 特別利益 | 1.1億円 | 1.2億円 |
| ▶ 特別損失 | 0.0億円 | 1.7億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 45.0億円 | 37.1億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 15.0億円 | 13.7億円 |
| 法人税等調整額 | 0.5億円 | -0.9億円 |
| 法人税等 | 15.5億円 | 12.8億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 29.5億円 | 24.4億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -1.1億円 | 0.3億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 30.7億円 | 24.1億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 44.2億円 | 45.1億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -22.9億円 | -40.0億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -19.6億円 | -19.6億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 0.2億円 | -0.4億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 1.9億円 | -14.9億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 196.4億円 | 181.5億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 196.4億円 | 181.5億円 |