企業解説
1. 企業概要
株式会社データホライゾンは、医療情報データベースを活用した「ヘルスケア事業」を単一セグメントとして展開する企業である。主に自治体(国民健康保険・後期高齢者医療広域連合等)に対し、レセプト分析に基づく医療費適正化ソリューション(データヘルス計画策定支援、受診勧奨通知、重症化予防指導等)を提供する「データヘルス関連サービス」と、匿名加工情報を製薬会社やアカデミアへ提供する「データ利活用サービス」を主軸とする。 主要顧客は地方自治体であるが、近年はDeNAグループ(親会社:株式会社ディー・エヌ・エー、持分51.49%)との連携を強め、健康管理アプリ「kencom」をフックに民間・自治体双方への展開を加速させている。競合環境としては、医療データ分析を行うITベンダーが複数存在するが、レセプトOCR技術や独自の傷病管理システム等の知財・エビデンス量で差別化を図っている。
2. 要点(3行)
- 連結子会社DeSCヘルスケアの業績低迷に伴い、のれん等の減損損失24.40億円を計上し、29.64億円の巨額純損失となった。
- 決算期変更(9カ月決算)の影響に加え、自己資本比率が46.7%から2.5%へ急落し、財務基盤が極めて脆弱な状態に陥った。
- データ利活用サービスは前年同期比45%増と高成長を維持しているが、多額の有利子負債とキャッシュ・フローの悪化が投資判断の重石となっている。
3. 業績・収益性のトレンド
当期(2025年3月期)は決算期変更に伴う9カ月の変則決算であり、単純比較は困難だが、売上高38.53億円、営業損失5.16億円、経常損失5.03億円、親会社株主に帰属する当期純損失29.64億円と極めて厳しい結果となった。
- 収益性悪化の理由: 主力のデータヘルス関連サービスにおいて、第3期データヘルス計画策定の特需が剥落したこと、および過去の投資分(のれん償却費1.91億円等)の負担が重いことが要因。さらにDeSCヘルスケア社の株式取得時に計上したのれん及び固定資産について、事業計画の下振れから24.40億円の減損損失を計上した。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 33.3億円 | 29.9億円 | 44.1億円 | 50.1億円 | 38.5億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 3.6億円 | -3.8億円 | -6.0億円 | -7.7億円 | -5.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 2.8億円 | -4.1億円 | -6.6億円 | -8.1億円 | -29.6億円 |
| 包括利益 | 2.9億円 | -4.0億円 | -6.8億円 | -8.4億円 | -29.7億円 |
| 純資産額 | 15.7億円 | 12.9億円 | 40.3億円 | 32.2億円 | 2.2億円 |
| 総資産額 | 22.8億円 | 22.6億円 | 63.9億円 | 66.6億円 | 61.0億円 |
| 1株当たり純資産額 | 143.17円/株 | 112.99円/株 | 306.94円/株 | 245.38円/株 | 12.03円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 26.73円/株 | -38.68円/株 | -53.33円/株 | -63.7円/株 | -233.68円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 26.72円/株 | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 66.8% | 53.0% | 60.8% | 46.7% | 2.5% |
| 自己資本利益率 | 20.3% | — | — | — | — |
| 株価収益率 | 5820.0% | — | — | — | — |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 4.0億円 | -4.4億円 | -2.0億円 | 1.2億円 | -18.8億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -3.9億円 | -5.7億円 | -35.1億円 | -7.9億円 | -6.7億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -0.6億円 | 3.3億円 | 44.1億円 | 10.2億円 | 23.5億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 10.6億円 | 3.8億円 | 10.8億円 | 14.2億円 | 12.2億円 |
| 従業員数 | 25100.0% | 28100.0% | 38000.0% | 37400.0% | 36700.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 1500.0% | 1300.0% | 1400.0% | 800.0% | 1300.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 23.2億円 | 41.1億円 |
| ▶ 固定資産 | 43.4億円 | 19.9億円 |
| 資産 | 66.6億円 | 61.0億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 14.1億円 | 33.2億円 |
| ▶ 固定負債 | 20.4億円 | 25.5億円 |
| 負債 | 34.4億円 | 58.7億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 31.1億円 | 1.5億円 |
| 新株予約権 | 0.8億円 | 0.7億円 |
| 非支配株主持分 | 0.2億円 | — |
| 純資産 | 32.2億円 | 2.2億円 |
| 負債純資産 | 66.6億円 | 61.0億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 50.1億円 | 38.5億円 |
| 売上原価 | 35.2億円 | 26.4億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 14.9億円 | 12.1億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 22.8億円 | 17.3億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | -7.9億円 | -5.2億円 |
| ▶ 営業外収益 | 0.8億円 | 0.7億円 |
| ▶ 営業外費用 | 0.6億円 | 0.5億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | -7.7億円 | -5.0億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.0億円 | 0.2億円 |
| ▶ 特別損失 | 0.5億円 | 24.8億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | -8.2億円 | -29.7億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 0.2億円 | 0.1億円 |
| 法人税等調整額 | -0.0億円 | -0.1億円 |
| 法人税等 | 0.2億円 | 0.0億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | -8.4億円 | -29.7億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -0.3億円 | -0.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -8.1億円 | -29.6億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 1.2億円 | -18.8億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -7.9億円 | -6.7億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 10.2億円 | 23.5億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 3.5億円 | -2.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 14.2億円 | 12.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 14.2億円 | 12.2億円 |