企業解説
1. 企業概要
さくらインターネット株式会社は、国内自社運営のデータセンターを基盤とするクラウド・インターネットインフラサービスプロバイダーです。主力サービスは、仮想サーバーを提供する「さくらのクラウド」、共有ホスティングの「さくらのレンタルサーバ」、および物理サーバーを専有する「さくらの専用サーバ」です。
当連結会計年度より、生成AI開発等の高負荷計算に対応する「GPUクラウドサービス(高火力PHY等)」を独立したカテゴリーとして強化しています。顧客層は個人から法人、文教・公共分野まで多岐にわたり、競合環境としてはAWSやAzureなどのグローバルメガクラウドに加え、国内のインフラ事業者と差別化を図りつつ、ガバメントクラウド認定に向けた開発も進めています。
2. 要点(3行)
- 生成AI需要の爆発的増加を背景に、GPUクラウドサービスが前年比約30倍の売上を記録し、営業利益は前期比368.7%増の41.4億円と過去最高益を達成。
- 公募増資により約180億円を調達し、自己資本比率を36.9%へ向上させつつ、石狩データセンター等への大規模な先行投資(設備投資額約222億円)を断行。
- 成長戦略として国産AIインフラの確立を掲げるが、急増する固定資産(有形固定資産334億円)に伴う減価償却負担を上回る顧客獲得の継続が今後の成否を握る。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高314.12億円(前期比43.9%増)、営業利益41.45億円(同368.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益29.37億円(同350.7%増)と極めて強力な成長を遂げました。
- 増益理由: 2024年1月から提供開始したGPUクラウドサービスが通期で寄与したほか、既存のクラウドサービスも堅調に推移したことが主因です。
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- 🔒 業績・収益性のトレンド
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 221.7億円 | 200.2億円 | 206.2億円 | 218.3億円 | 314.1億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 11.0億円 | 6.5億円 | 9.7億円 | 7.6億円 | 40.6億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 7.6億円 | 2.8億円 | 6.7億円 | 6.5億円 | 29.4億円 |
| 包括利益 | 7.8億円 | 3.0億円 | 6.8億円 | 7.7億円 | 29.3億円 |
| 純資産額 | 81.1億円 | 84.5億円 | 84.9億円 | 93.2億円 | 302.6億円 |
| 総資産額 | 279.8億円 | 284.0億円 | 262.6億円 | 302.2億円 | 814.2億円 |
| 1株当たり純資産額 | 219.41円/株 | 228.01円/株 | 234.1円/株 | 255.82円/株 | 751.36円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 20.79円/株 | 7.55円/株 | 18.29円/株 | 18.26円/株 | 75.23円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 28.6% | 29.3% | 31.8% | 30.2% | 36.9% |
| 自己資本利益率 | 9.9% | 3.4% | 8.0% | 7.5% | 15.0% |
| 株価収益率 | 3760.0% | 7550.0% | 3390.0% | 31110.0% | 4890.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 41.1億円 | 39.6億円 | 39.6億円 | 28.8億円 | 57.9億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -13.6億円 | -16.7億円 | -6.1億円 | -20.3億円 | -83.2億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -31.5億円 | -10.1億円 | -40.0億円 | -4.1億円 | 267.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 41.7億円 | 54.5億円 | 48.1億円 | 52.6億円 | 294.9億円 |
| 従業員数 | 70600.0% | 71000.0% | 75500.0% | 83900.0% | 99700.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 4100.0% | 2400.0% | 2500.0% | 2000.0% | 2400.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 105.7億円 | 417.4億円 |
| ▶ 固定資産 | 196.5億円 | 396.7億円 |
| 資産 | 302.2億円 | 814.2億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 106.0億円 | 403.5億円 |
| ▶ 固定負債 | 103.0億円 | 108.1億円 |
| 負債 | 209.0億円 | 511.6億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 89.9億円 | 299.3億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 1.5億円 | 1.2億円 |
| 非支配株主持分 | 1.9億円 | 2.0億円 |
| 純資産 | 93.2億円 | 302.6億円 |
| 負債純資産 | 302.2億円 | 814.2億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 218.3億円 | 314.1億円 |
| 売上原価 | 160.9億円 | 201.8億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 57.4億円 | 112.3億円 |
| ▶ 販売費及び一般管理費 | 48.5億円 | 70.8億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 8.8億円 | 41.5億円 |
| ▶ 営業外収益 | 1.4億円 | 3.0億円 |
| ▶ 営業外費用 | 2.6億円 | 3.8億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 7.6億円 | 40.6億円 |
| ▶ 特別利益 | 16.9億円 | 61.2億円 |
| ▶ 特別損失 | 16.3億円 | 62.0億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 8.3億円 | 39.8億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 2.7億円 | 14.8億円 |
| 法人税等調整額 | -0.8億円 | -4.5億円 |
| 法人税等 | 1.9億円 | 10.3億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 6.4億円 | 29.5億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -0.2億円 | 0.2億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 6.5億円 | 29.4億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 28.8億円 | 57.9億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -20.3億円 | -83.2億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -4.1億円 | 267.6億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | -0.0億円 | -0.0億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 4.5億円 | 242.3億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 52.6億円 | 294.9億円 |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | — | 0.1億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 52.6億円 | 294.9億円 |