企業解説
1. 企業概要
株式会社トクヤマは、1918年創業の総合化学メーカーです。伝統的な「化成品」(苛性ソーダ、ソーダ灰、塩化ビニル樹脂等)や「セメント」に加え、現在は成長事業として「電子先端材料」(多結晶シリコン、放熱材等)、「ライフサイエンス」(歯科材料、医薬品原薬等)、「環境」の5セグメントを展開しています。 特に半導体用多結晶シリコンでは世界有数のシェアを誇り、エネルギー多消費型ビジネスから、高付加価値な価値創造型企業への転換を進めています。競合他社は信越化学工業やAGCなどの大手化学メーカーですが、同社は徳山製造所での高度な集中生産体制に強みがあります。
2. 要点(3行)
- 半導体向け多結晶シリコン等の「電子先端材料」が営業利益186.8%増と爆発的に成長し、全社の増益を牽引。
- JSR社の体外診断用医薬品事業を約820億円で買収(2025年10月予定)することを決定し、ヘルスケア分野を次なる成長の柱へ。
- 年間配当を前期比20円増の100円とし、ROEも9.2%まで改善するなど、資本効率と株主還元の両面で積極姿勢が鮮明。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高3,430.73億円(前期比0.3%増)、営業利益299.68億円(同16.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益233.88億円(同31.8%増)と、増収・大幅増益を達成しました。
- 収益性: 自己資本当期純利益率(ROE)は9.2%と、前期の7.4%から大きく改善。中期経営計画2025で掲げる「11%以上」に向け着実に前進しています。
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- 🔒 業績・収益性のトレンド
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- 🔒 成長戦略の具体性と進捗
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 3024.1億円 | 2938.3億円 | 3517.9億円 | 3419.9億円 | 3430.7億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 308.0億円 | 258.6億円 | 147.8億円 | 262.9億円 | 295.9億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 245.3億円 | 280.0億円 | 93.6億円 | 177.5億円 | 233.9億円 |
| 包括利益 | 305.2億円 | 311.6億円 | 100.2億円 | 257.5億円 | 192.6億円 |
| 純資産額 | 2052.6億円 | 2329.2億円 | 2416.0億円 | 2599.5億円 | 2738.6億円 |
| 総資産額 | 3867.9億円 | 4332.1億円 | 4783.4億円 | 4573.6億円 | 4762.1億円 |
| 1株当たり純資産額 | 2,758.37円/株 | 3,120.25円/株 | 3,189.01円/株 | 3,464.47円/株 | 3,635.62円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 351.11円/株 | 389.09円/株 | 130.15円/株 | 246.72円/株 | 325.08円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 51.3% | 51.8% | 48.0% | 54.5% | 54.9% |
| 自己資本利益率 | 13.4% | 13.2% | 4.1% | 7.4% | 9.2% |
| 株価収益率 | 795.0% | 442.0% | 1617.0% | 1100.0% | 858.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 433.1億円 | 259.9億円 | -118.0億円 | 558.3億円 | 523.7億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -192.8億円 | -338.0億円 | -337.6億円 | -304.1億円 | -234.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -225.3億円 | 51.2億円 | 301.5億円 | -465.1億円 | -11.1億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 830.5億円 | 825.0億円 | 675.6億円 | 479.1億円 | 749.3億円 |
| 従業員数 | 547600.0% | 566500.0% | 590900.0% | 573400.0% | 578200.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 44900.0% | 43200.0% | 44900.0% | 45500.0% | 47500.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 2177.8億円 | 2346.3億円 |
| ▶ 固定資産 | 2395.8億円 | 2415.8億円 |
| 資産 | 4573.6億円 | 4762.1億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 1039.3億円 | 913.4億円 |
| ▶ 固定負債 | 934.8億円 | 1110.1億円 |
| 負債 | 1974.1億円 | 2023.5億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 2299.4億円 | 2463.0億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 193.1億円 | 152.6億円 |
| 非支配株主持分 | 106.9億円 | 123.0億円 |
| 純資産 | 2599.5億円 | 2738.6億円 |
| 負債純資産 | 4573.6億円 | 4762.1億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 3419.9億円 | 3430.7億円 |
| 売上原価 | 2424.7億円 | 2349.3億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 995.2億円 | 1081.4億円 |
| ▶ 販売費及び一般管理費 | 738.8億円 | 781.8億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 256.4億円 | 299.7億円 |
| ▶ 営業外収益 | 54.0億円 | 60.0億円 |
| ▶ 営業外費用 | 47.5億円 | 63.8億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 262.9億円 | 295.9億円 |
| ▶ 特別利益 | 8.9億円 | 40.4億円 |
| ▶ 特別損失 | 13.3億円 | 23.1億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 258.6億円 | 313.1億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 47.4億円 | 43.4億円 |
| 法人税等調整額 | 37.0億円 | 37.0億円 |
| 法人税等 | 84.5億円 | 80.4億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 174.1億円 | 232.8億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -3.4億円 | -1.1億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 177.5億円 | 233.9億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 558.3億円 | 523.7億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -304.1億円 | -234.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -465.1億円 | -11.1億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 14.6億円 | -7.6億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -196.2億円 | 270.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 479.1億円 | 749.3億円 |
| 連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -0.3億円 | — |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 0.0億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 479.1億円 | 749.3億円 |