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トクヤマ 事業分析

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有価証券報告書(2026-03 期末)・連結

企業解説

1. 企業概要

株式会社トクヤマは、多角的な化学品メーカーであり、「化成品」「セメント」「電子先端材料」「ライフサイエンス」「環境事業」の5つのセグメントで事業を展開しています。主要な収益源は化成品、セメント、電子先端材料の3セグメントですが、近年は電子先端材料やライフサイエンスといった高付加価値分野へのポートフォリオ転換を積極的に進めています。伝統的な強みである化学品の製造技術を基盤としつつ、半導体関連材料、医療診断システム、再生可能エネルギー関連技術など、成長市場に焦点を当てた事業構造への変革を目指しています。

主要な製品・サービスと収益構造:

  • 化成品: 苛性ソーダ、ソーダ灰、塩化ビニルモノマーなど。汎用化学品が多く、収益の柱の一つですが、市場環境の影響を受けやすい傾向にあります。
  • セメント: セメント、生コンクリート、固化材など。国内需要の減少に伴い、事業構造改革の対象となっています。
  • 電子先端材料: 多結晶シリコン、高純度IPA、窒化アルミニウム白板など。半導体や電子デバイス向けの高付加価値材料で、成長分野として注力されています。
  • ライフサイエンス: 医療診断システム、体外診断用医薬品、歯科器材、医薬品原薬など。M&Aを通じて事業領域を拡大しています。
  • 環境事業: イオン交換膜、廃石膏ボードリサイクルなど。脱炭素・循環型社会への貢献を目指す分野です。

収益構造としては、2026年3月期において、化成品が約1,062億円、セメントが約669億円、電子先端材料が約917億円、ライフサイエンスが約494億円、環境事業が約61億円の売上高となっており、電子先端材料が最大の収益源になりつつあります。

2. 要点(3行)

  • 伝統的な化学品・セメント事業から、電子先端材料・ライフサイエンス・環境事業へのポートフォリオ転換を推進中。
  • 多岐にわたる化学品製造技術と研究開発力を基盤に、高付加価値領域へのシフトと海外展開を加速。
  • 脱炭素化への対応コストやM&Aに伴うのれんの評価リスクを抱えつつ、ESG経営の強化と企業価値向上を目指す。

3. 経営者の質

代表取締役社長執行役員は井上智弘氏、代表取締役会長執行役員は横田浩氏が務めています。井上智弘氏は事業推進プロジェクト、資源リサイクル、セメント製造部長、環境事業部門長、経営企画、CSR、カーボンニュートラル戦略、デジタル統括など、多岐にわたる部門での経験を持ち、特に環境、デジタル、事業構造改革といった現在の経営戦略の中核を担う分野に深く関与してきました。一方、横田浩氏はファインケミカルや特殊品部門長を歴任し、長年事業部門の責任者として会社の成長を牽引してきました。

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業績チャート

成長性の軌跡

● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)

資本効率の解剖

ROE

デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)

還元と評価

■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向

キャッシュフローの質

■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)

財務諸表

経営指標

項目 2022年03月期2023年03月期2024年03月期2025年03月期2026年03月期
連結経営指標等
売上高 2938.3億円 3517.9億円 3419.9億円 3430.7億円 3494.8億円
経常利益又は経常損失(△) 258.6億円 147.8億円 262.9億円 295.9億円 382.0億円
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) 280.0億円 93.6億円 177.5億円 233.9億円 222.1億円
包括利益 311.6億円 100.2億円 257.5億円 192.6億円 303.6億円
純資産額 2329.2億円 2416.0億円 2599.5億円 2738.6億円 2978.1億円
総資産額 4332.1億円 4783.4億円 4573.6億円 4762.1億円 5574.3億円
1株当たり純資産額 3,120.25円/株 3,189.01円/株 3,464.47円/株 3,635.62円/株 3,934.75円/株
1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) 389.09円/株 130.15円/株 246.72円/株 325.08円/株 308.64円/株
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
自己資本比率 51.8% 48.0% 54.5% 54.9% 50.8%
自己資本利益率 13.2% 4.1% 7.4% 9.2% 8.2%
株価収益率 442.0% 1617.0% 1100.0% 858.0% 1211.0%
営業活動によるキャッシュ・フロー 259.9億円 -118.0億円 558.3億円 523.7億円 509.9億円
投資活動によるキャッシュ・フロー -338.0億円 -337.6億円 -304.1億円 -234.8億円 -1229.8億円
財務活動によるキャッシュ・フロー 51.2億円 301.5億円 -465.1億円 -11.1億円 417.9億円
現金及び現金同等物の残高 825.0億円 675.6億円 479.1億円 749.3億円 464.7億円
従業員数 566500.0% 590900.0% 573400.0% 578200.0% 639000.0%
平均臨時雇用人員 43200.0% 44900.0% 45500.0% 47500.0% 51700.0%

貸借対照表

項目 前期当期
貸借対照表
資産の部
流動資産 2346.3億円 2120.7億円
固定資産 2415.8億円 3453.6億円
資産 4762.1億円 5574.3億円
負債の部
流動負債 913.4億円 1214.9億円
固定負債 1110.1億円 1381.3億円
負債 2023.5億円 2596.2億円
純資産の部
株主資本 2463.0億円 2605.6億円
評価・換算差額等 152.6億円 225.2億円
非支配株主持分 123.0億円 147.3億円
純資産 2738.6億円 2978.1億円
負債純資産 4762.1億円 5574.3億円

損益計算書

項目 前期当期
損益計算書
売上高 3430.7億円 3494.8億円
売上原価 2349.3億円 2245.3億円
売上総利益又は売上総損失(△) 1081.4億円 1249.5億円
販売費及び一般管理費 781.8億円 879.3億円
営業利益又は営業損失(△) 299.7億円 370.2億円
営業外収益 60.0億円 78.8億円
営業外費用 63.8億円 66.9億円
経常利益又は経常損失(△) 295.9億円 382.0億円
特別利益 40.4億円 43.1億円
特別損失 23.1億円 60.5億円
税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) 313.1億円 364.6億円
法人税、住民税及び事業税 43.4億円 55.7億円
法人税等調整額 37.0億円 83.5億円
法人税等 80.4億円 139.3億円
当期純利益又は当期純損失(△) 232.8億円 225.4億円
非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) -1.1億円 3.3億円
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) 233.9億円 222.1億円

キャッシュフロー計算書

項目 前期当期
キャッシュ・フロー計算書
営業活動によるキャッシュ・フロー 523.7億円 509.9億円
投資活動によるキャッシュ・フロー -234.8億円 -1229.8億円
財務活動によるキャッシュ・フロー -11.1億円 417.9億円
現金及び現金同等物に係る換算差額 -7.6億円 14.9億円
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 270.2億円 -287.1億円
現金及び現金同等物の残高 749.3億円 464.7億円
連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 2.5億円
現金及び現金同等物の残高 749.3億円 464.7億円