企業解説
1. 企業概要
堺化学工業株式会社は、酸化亜鉛や硫酸バリウムなどの無機化学製品を主力とする老舗化学メーカーです。事業内容は多岐にわたり、電子材料、化粧品材料、有機化学品、樹脂添加剤、触媒、医薬品などを製造・販売しています。
- 主要製品: 積層セラミックコンデンサ(MLCC)用誘電体材料、UVケア用超微粒子酸化亜鉛、プラスチック用安定剤、バリウム造影剤など。
- 主要顧客: 電子部品メーカー、化粧品メーカー、塗料・インキメーカー、医療機関など広範囲。
- 競合環境: 顔料級酸化チタン等の汎用品では安価な輸入品との激しい競争に晒されており、高付加価値な「Smart Material®」へのシフトを急いでいます。
2. 要点(3行)
- 業績回復: 販売価格の是正が浸透し、営業利益は前期比107.1%増の60.9億円と急回復、ROEも6.6%へ改善した。
- 構造改革: 低収益かつ環境負荷の高い顔料級酸化チタン事業からの撤退(2026年3月期)を決定し、成長事業へリソースを集中。
- 還元強化: 中期計画でDOE3%を目安とした配当と機動的な自己株買いを掲げ、総額80億円規模の株主還元を目指す姿勢を鮮明化。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高844.09億円(前期比2.8%増)、営業利益60.93億円(同107.1%増)、経常利益62.79億円(同104.7%増)となりました。
- 増益理由: 電子材料での数量回復に加え、全社的な価格是正が浸透したことが寄与しました。前期に計上した多額の減損損失(66.6億円)が当期の償却負担軽減に繋がった側面もあります。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 849.2億円 | 801.4億円 | 838.6億円 | 821.0億円 | 844.1億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 40.1億円 | 88.4億円 | 48.5億円 | 30.7億円 | 62.8億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -28.0億円 | 67.5億円 | 23.4億円 | -70.9億円 | 50.1億円 |
| 包括利益 | -16.4億円 | 57.1億円 | 33.4億円 | -51.6億円 | 56.4億円 |
| 純資産額 | 792.6億円 | 827.1億円 | 847.2億円 | 754.7億円 | 793.9億円 |
| 総資産額 | 1230.1億円 | 1239.2億円 | 1280.2億円 | 1254.5億円 | 1233.2億円 |
| 1株当たり純資産額 | 4,502.33円/株 | 4,875.69円/株 | 4,970.11円/株 | 4,586.92円/株 | 4,825.33円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | -166.58円/株 | 407.06円/株 | 144.85円/株 | -437.65円/株 | 309.21円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | 278.91円/株 |
| 自己資本比率 | 61.6% | 63.6% | 62.9% | 59.3% | 63.5% |
| 自己資本利益率 | -3.6% | 8.7% | 2.9% | -9.2% | 6.6% |
| 株価収益率 | -1260.0% | 480.0% | 1220.0% | -440.0% | 880.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 78.3億円 | 65.7億円 | 7.7億円 | 68.7億円 | 120.0億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -74.2億円 | -16.5億円 | -26.2億円 | -39.6億円 | -57.1億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 16.7億円 | -56.5億円 | 32.8億円 | 12.6億円 | -68.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 111.5億円 | 105.5億円 | 121.9億円 | 164.8億円 | 161.5億円 |
| 従業員数 | 200900.0% | 202400.0% | 201300.0% | 199900.0% | 197200.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 24300.0% | 30800.0% | 39800.0% | 39100.0% | 38300.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 760.4億円 | 714.2億円 |
| ▶ 固定資産 | 494.0億円 | 519.0億円 |
| 資産 | 1254.5億円 | 1233.2億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 317.6億円 | 279.1億円 |
| ▶ 固定負債 | 182.2億円 | 160.2億円 |
| 負債 | 499.8億円 | 439.3億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 711.8億円 | 746.8億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 31.7億円 | 35.8億円 |
| 新株予約権 | 0.3億円 | 0.3億円 |
| 非支配株主持分 | 10.7億円 | 10.9億円 |
| 純資産 | 754.7億円 | 793.9億円 |
| 負債純資産 | 1254.5億円 | 1233.2億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 821.0億円 | 844.1億円 |
| 売上原価 | 652.5億円 | 641.3億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 168.6億円 | 202.8億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 139.1億円 | 141.9億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 29.4億円 | 60.9億円 |
| ▶ 営業外収益 | 7.2億円 | 4.5億円 |
| ▶ 営業外費用 | 5.9億円 | 2.6億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 30.7億円 | 62.8億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.7億円 | 3.3億円 |
| ▶ 特別損失 | 68.4億円 | 6.3億円 |
| 税金等調整前当期純利益 | -37.0億円 | 59.7億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 10.9億円 | 11.3億円 |
| 法人税等調整額 | 20.0億円 | -3.0億円 |
| 法人税等 | 30.9億円 | 8.2億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | -68.0億円 | 51.5億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 3.0億円 | 1.3億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -70.9億円 | 50.1億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 68.7億円 | 120.0億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -39.6億円 | -57.1億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 12.6億円 | -68.8億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 1.2億円 | 2.7億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 42.9億円 | -3.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 164.8億円 | 161.5億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 164.8億円 | 161.5億円 |