戸田工業株式会社は、1823年創業のベンガラ(酸化鉄)製造をルーツとする化学素材メーカーです。独自の微粒子合成・制御技術を核に、以下の2事業を展開しています。
- 機能性顔料事業:トナー用材料、着色顔料、環境関連材料(CO2回収材等)の製造・販売。
- 電子素材事業:自動車(EV)用モーターやセンサー向けの磁石材料、積層セラミックコンデンサー(MLCC)用の誘電体材料、軟磁性材料、リチウムイオン電池(LIB)用材料。
主要顧客は電子部品メーカー(TDKが筆頭株主かつ主要取引先)や自動車部品メーカーです。競合環境としては、高度な微粒子制御が求められるニッチな高機能素材分野で強みを持ちますが、汎用品では中国メーカー等との価格競争に晒されています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-25 提出)収益性
営業利益率
-2.0%
≧10%が優良
ROA
-1.2%
≧5%が優良
ROE
-27.1%
≧10%が優良
ROIC
-1.1%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
20.7%
≧10%が優良
営業利益成長率
-653.8%
≧10%が優良
EPS成長率
—
≧10%が優良
3行解説
- 売上高は316.67億円(前期比20.7%増)と伸長したが、EV市場減速に伴うカナダ子会社(TAM)の解散・清算費用等により、35.63億円の親会社株主に帰属する当期純損失を計上。
- 営業キャッシュ・フローは38.2億円のプラスを確保したものの、多額の減損損失(8.22億円)や関係会社整理損失引当金(10.03億円)の計上で自己資本比率は21.7%まで低下。
- 中期計画「Vision2026」の下、不採算のLIB前駆体事業からの撤退と磁石・誘電体材料への集中を進めるが、財務制限条項への抵触リスクを抱えるなど予断を許さない状況。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 第3四半期 、2026-02-09 15:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 2.8億円 / 予想: 9.0億円
—
売上高
実績: 73.0億円 / 予想: 290.0億円
-0.2%
2Q
営業利益
実績: 6.0億円 / 予想: 10.0億円
—
売上高
実績: 143.1億円 / 予想: 285.0億円
-1.4%
3Q
営業利益
実績: 7.9億円 / 予想: 10.0億円
—
売上高
実績: 211.6億円 / 予想: 285.0億円
-2.8%
3行解説
- 営業損益の劇的な黒字転換: 前年同期の2.05億円の赤字から7.9億円の黒字へ浮上。価格是正とコスト削減、不採算子会社の清算が利益を押し上げた。
- AIサーバー向けが牽引: 電子素材セグメントの誘電体材料(MLCC向け)がAIサーバー需要増により、第3四半期として過去最高の売上高を記録。
- 持分法損失が重石: 本業は回復しているものの、EV需要低迷によるLIB用材料の持分法投資損失が響き、経常利益・純利益は依然として赤字圏。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-09 | 2026年3月期 第3四半期 | — | -1.8% | -0.6% | -0.9% | -3.6% |
| 2025-11-11 | 2026年3月期 第2四半期 | — | +4.7% | -13.8% | -20.2% | -12.2% |
| 2025-08-07 | 2026年3月期 第1四半期 | — | -4.2% | +8.6% | -3.5% | -10.6% |
| 2025-05-15 | 2025年3月期 通期 | — | +1.6% | -5.3% | -5.3% | +32.3% |
| 2025-02-10 | 2025年3月期 第3四半期 | — | -0.9% | -3.2% | +6.1% | -7.2% |
有価証券報告書
2025-06-25 有価証券報告書-第92期(2024/04/01-2025/03/31)