大日精化工業は、顔料(色の粉)の合成から出発し、その分散技術や樹脂合成技術を核として多角化した化学メーカーです。ビジネスモデルは、化学品の上流(顔料合成)から中流(着色剤・樹脂コンパウンド・インキ)を担い、自動車、情報電子、包装材料といった幅広い産業に高機能な中間素材を提供することで収益を得る構造です。
収益の柱は「カラー&ファンクショナル プロダクト(着色剤など)」、「ポリマー&コーティング マテリアル(合成樹脂など)」、「グラフィック&プリンティング マテリアル(印刷インキ)」の3セグメントで構成されています。単に「色」を付けるだけでなく、耐熱性、導電性、環境対応(バイオマス化)といった「機能」を付加することで、付加価値を高めています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-27 提出)収益性
営業利益率
5.6%
≧10%が優良
ROA
3.6%
≧5%が優良
ROE
8.2%
≧10%が優良
ROIC
3.4%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
4.1%
≧10%が優良
営業利益成長率
53.9%
≧10%が優良
EPS成長率
188.4%
≧10%が優良
3行解説
- 有機・無機合成、分散加工、樹脂合成の「3つのコア技術」を基盤に、自動車やIT・エレクトロニクスといった高成長・高付加価値領域へ経営資源を集中させている。
- 旧来の商業印刷用インキの市場縮小に対し、拠点の集約(坂東製造事業所への移転)と不採算事業の整理を進め、収益構造の抜本的な改善を図っている。
- 政策保有株式の縮減や遊休不動産(旧川口製造事業所跡地など)の売却を断行し、得られた資金を次世代材料(HPU等)の研究開発と積極的な株主還元に充てる資本効率重視の姿勢を強めている。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 通期 、2026-05-15 14:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 24.9億円 / 予想: 72.0億円
+46.8%
売上高
実績: 317.1億円 / 予想: 1273.0億円
+1.1%
2Q
営業利益
実績: 41.0億円 / 予想: 72.0億円
+18.1%
売上高
実績: 617.2億円 / 予想: 1273.0億円
-0.7%
3Q
営業利益
実績: 61.8億円 / 予想: 76.0億円
+2.4%
売上高
実績: 930.8億円 / 予想: 1230.0億円
-1.4%
通期
営業利益
実績: 76.1億円 / 予想: 未開示
+8.7%
売上高
実績: 1242.9億円 / 予想: 未開示
-0.4%
3行解説
- 2026年3月期は売上高が微減(前年同期比0.4%減)となる一方、収益性改善により営業利益は76.1億円(同8.6%増)と増益を確保した。
- 「カラー&ファンクショナルプロダクト」事業が、液晶ディスプレイ向け顔料の好調により営業利益32.1%増と全体を牽引。
- 2026年4月1日付で1株につき4株の株式分割を実施し、あわせて年間配当実質維持の計画と中期経営計画に基づく株主還元方針の変更を発表。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-05-15 | 2026年3月期 通期 | +8.7% | +2.3% | -2.6% | — | — |
| 2026-02-13 | 2026年3月期 第3四半期 | +2.4% | +1.4% | +4.8% | +3.3% | -73.5% |
| 2025-11-10 | 2026年3月期 第2四半期 | +18.1% | -4.0% | -2.7% | -3.0% | +2.9% |
| 2025-08-07 | 2026年3月期 第1四半期 | +46.8% | -1.3% | -0.5% | +10.0% | +2.9% |
| 2025-05-15 | 2025年3月期 通期 | +53.9% | +1.4% | +1.0% | -1.1% | +2.7% |
| 2025-02-14 | 2025年3月期 第3四半期 | +68.3% | +3.6% | +5.1% | +7.2% | +2.4% |
有価証券報告書
2025-06-27 有価証券報告書-第122期(2024/04/01-2025/03/31)