企業解説
1. 企業概要
ダイキョーニシカワ株式会社(以下、DNK)は、自動車用の大型樹脂部品(バンパー、インストルメントパネル等)の開発・製造・販売を主軸とする総合プラスチックメーカーです。主要顧客はマツダ株式会社であり、連結売上高の約7割(前期実績でマツダ単体およびそのメキシコ拠点含め約63%)を占める極めて強固な取引関係にあります。競合環境としては、自動車メーカー系列の内製部門や独立系の部品メーカーが存在しますが、マツダのインストルメントパネルにおいては全車種に供給する独占的な地位を築いています。
2. 要点(3行)
- 業績回復と強固な財務: 米国拠点の通期稼働と円安寄与により売上高・各利益ともに増収増益を達成。自己資本比率は56.5%(前期比6.4pt増)と大幅に改善した。
- セグメントの明暗: 北米が売上高21.3%増と成長を牽引する一方、アセアンは販売減。中国は赤字幅を縮小したものの、依然として厳しい市場環境下での減損リスクを抱える。
- 還元姿勢の強化: 配当を36円(前期32円)へ増配し、さらに20億円(上限)の自社株買いと消却を決定するなど、資本効率向上に向けた株主還元を積極的に推進。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高1,685億円(前期比6.0%増)、営業利益100億円(同15.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益64億円(同12.4%増)と好調でした。
- 増益要因: メキシコペソや米ドルに対する円安進行がマイナス影響を与えたものの、米国拠点の2直生産が通期で寄与したことや、国内でのコスト改善活動、減価償却費の減少が利益を押し上げました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 1502.3億円 | 1166.7億円 | 1457.4億円 | 1590.2億円 | 1685.6億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 53.9億円 | -9.8億円 | 28.6億円 | 87.8億円 | 96.9億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 25.4億円 | -20.9億円 | 5.2億円 | 57.8億円 | 65.0億円 |
| 包括利益 | 15.1億円 | -7.2億円 | 36.1億円 | 69.4億円 | 92.6億円 |
| 純資産額 | 798.9億円 | 769.2億円 | 784.2億円 | 832.5億円 | 899.5億円 |
| 総資産額 | 1593.0億円 | 1561.6億円 | 1629.0億円 | 1612.3億円 | 1545.5億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,089.41円/株 | 1,045.26円/株 | 1,063.76円/株 | 1,135.11円/株 | 1,227.65円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 35.75円/株 | -29.37円/株 | 7.3円/株 | 81.34円/株 | 91.36円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 48.5% | 47.5% | 46.4% | 50.1% | 56.5% |
| 自己資本利益率 | 3.3% | -2.8% | 0.7% | 7.4% | 7.7% |
| 株価収益率 | 2165.0% | -1839.0% | 8836.0% | 948.0% | 655.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 167.9億円 | 37.0億円 | 140.5億円 | 203.7億円 | 167.8億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -175.7億円 | -201.1億円 | -89.9億円 | 15.9億円 | -75.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 85.7億円 | 35.8億円 | -76.2億円 | -88.0億円 | -183.5億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 329.7億円 | 208.7億円 | 189.4億円 | 321.2億円 | 240.0億円 |
| 従業員数 | 541400.0% | 548200.0% | 546100.0% | 560100.0% | 577900.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 108300.0% | 117500.0% | 116300.0% | 134600.0% | 106100.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 803.3億円 | 731.0億円 |
| ▶ 固定資産 | 809.0億円 | 814.6億円 |
| 資産 | 1612.3億円 | 1545.5億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 447.9億円 | 430.3億円 |
| ▶ 固定負債 | 331.8億円 | 215.7億円 |
| 負債 | 779.7億円 | 646.0億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 732.2億円 | 773.1億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 74.9億円 | 100.3億円 |
| 非支配株主持分 | 25.4億円 | 26.1億円 |
| 純資産 | 832.5億円 | 899.5億円 |
| 負債純資産 | 1612.3億円 | 1545.5億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 1590.2億円 | 1685.6億円 |
| 売上原価 | 1385.5億円 | 1461.9億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 204.7億円 | 223.8億円 |
| ▶ 販売費及び一般管理費 | 117.8億円 | 123.7億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 86.9億円 | 100.0億円 |
| ▶ 営業外収益 | 16.3億円 | 23.9億円 |
| ▶ 営業外費用 | 15.5億円 | 27.1億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 87.8億円 | 96.9億円 |
| ▶ 特別利益 | 18.5億円 | 0.1億円 |
| ▶ 特別損失 | 23.7億円 | 1.6億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 82.5億円 | 95.4億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 38.1億円 | 27.9億円 |
| 法人税等調整額 | -9.4億円 | 1.7億円 |
| 法人税等 | 28.7億円 | 29.6億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 53.8億円 | 65.8億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -4.0億円 | 0.8億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 57.8億円 | 65.0億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 203.7億円 | 167.8億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | 15.9億円 | -75.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -88.0億円 | -183.5億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 0.1億円 | 10.2億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 131.8億円 | -81.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 321.2億円 | 240.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 321.2億円 | 240.0億円 |