企業解説
1. 企業概要
ラクスル株式会社は、「仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる」というビジョンのもと、デジタル化が遅れている伝統的な産業にインターネットを持ち込み、中小企業や個人事業主を主要顧客としてシェアリングプラットフォームを展開する企業です。
- 主要サービス:印刷・集客支援の「ラクスル」、梱包材の「ダンボールワン」、広告代理店・DX事業の「ノバセル」、HP制作SaaS「ペライチ」など。
- 競合環境:印刷EC市場における国内リーディングカンパニー。既存の巨大印刷会社や他の印刷EC事業者と競合しますが、ファブレス(自社工場を持たない)による高い資本効率と、複数顧客の注文をまとめる「ギャンギング」による低価格化が強みです。
2. 要点(3行)
- 主力事業のオーガニック成長と積極的なM&Aにより、売上高619.5億円(前年比21.2%増)、経常利益34.6億円(同69.6%増)と大幅な増収増益を達成。
- 「Quality Growth」へのシフトを掲げ、ROEは18.9%へと向上、新たに1株当たり3.0円の配当を開始するなど株主還元姿勢を明確化。
- 印刷ECから周辺領域(IT・ファイナンス)へ拡大する「テクノロジープラットフォーム」戦略を推進する一方、買収したペライチ等ののれん減損リスクを注視。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上・利益:売上高は619.5億円(前年比21.2%増)、営業利益は38.1億円(同51.3%増)と極めて堅調です。増益の主因は、プライシングの最適化と資材の共同調達による売上総利益率の改善(売上総利益216.8億円、前年比26.1%増)にあります。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年07月期 | 2022年07月期 | 2023年07月期 | 2024年07月期 | 2025年07月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | — | 339.8億円 | 410.2億円 | 511.2億円 | 619.5億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | — | -1.7億円 | 11.7億円 | 20.4億円 | 34.6億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | — | 10.2億円 | 13.3億円 | 21.2億円 | 27.0億円 |
| 包括利益 | — | 10.4億円 | 43.4億円 | 21.2億円 | 27.0億円 |
| 純資産額 | — | 93.1億円 | 139.1億円 | 156.8億円 | 159.8億円 |
| 総資産額 | — | 286.3億円 | 326.6億円 | 438.6億円 | 443.0億円 |
| 1株当たり純資産額 | — | 144.26円/株 | 215.89円/株 | 243.8円/株 | 249.22円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | — | 17.69円/株 | 22.86円/株 | 36.33円/株 | 46.56円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | 16.47円/株 | 21.56円/株 | 34.52円/株 | 45.65円/株 |
| 自己資本比率 | — | 29.3% | 38.5% | 32.3% | 32.6% |
| 自己資本利益率 | — | 12.2% | 12.7% | 15.8% | 18.9% |
| 株価収益率 | — | 6172.0% | 6137.0% | 3124.0% | 2695.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | — | 8.4億円 | 29.0億円 | 27.1億円 | 49.9億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | — | -28.1億円 | 3.0億円 | -69.3億円 | -21.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | — | 22.1億円 | -22.4億円 | 56.7億円 | -42.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | — | 136.8億円 | 146.4億円 | 170.0億円 | 155.5億円 |
| 従業員数 | — | 42300.0% | 38400.0% | 62600.0% | 79100.0% |
| 平均臨時雇用人員 | — | 1700.0% | 4000.0% | 20500.0% | 33200.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 249.8億円 | 245.1億円 |
| ▶ 固定資産 | 188.8億円 | 197.9億円 |
| 資産 | 438.6億円 | 443.0億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 179.8億円 | 161.0億円 |
| ▶ 固定負債 | 102.0億円 | 122.2億円 |
| 負債 | 281.8億円 | 283.2億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 110.6億円 | 113.2億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 31.2億円 | 31.1億円 |
| 株式引受権 | 1.2億円 | 0.9億円 |
| 新株予約権 | 13.8億円 | 14.4億円 |
| 非支配株主持分 | — | — |
| 純資産 | 156.8億円 | 159.8億円 |
| 負債純資産 | 438.6億円 | 443.0億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 511.2億円 | 619.5億円 |
| 売上原価 | 339.3億円 | 402.6億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 171.9億円 | 216.8億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 146.7億円 | 178.7億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 25.2億円 | 38.2億円 |
| ▶ 営業外収益 | 0.6億円 | 0.7億円 |
| ▶ 営業外費用 | 5.4億円 | 4.3億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 20.4億円 | 34.6億円 |
| ▶ 特別利益 | 15.5億円 | 10.7億円 |
| ▶ 特別損失 | 1.6億円 | — |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 34.3億円 | 45.3億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 9.4億円 | 14.7億円 |
| 法人税等調整額 | 4.5億円 | 3.6億円 |
| 法人税等 | 13.9億円 | 18.3億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 20.4億円 | 27.0億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -0.8億円 | — |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 21.2億円 | 27.0億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 27.1億円 | 49.9億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -69.3億円 | -21.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 56.7億円 | -42.6億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | -0.0億円 | -0.1億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 14.5億円 | -14.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 170.0億円 | 155.5億円 |
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 9.2億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 170.0億円 | 155.5億円 |