企業解説
1. 企業概要
ラクオリア創薬株式会社は、ファイザーの日本中央研究所を前身とする創薬開発型バイオベンチャーです。自社で創出した開発化合物の知的財産権を製薬企業にライセンスアウト(導出)し、契約一時金、マイルストン、および上市後のロイヤルティ収益を得るビジネスモデルを展開しています。
- 主要製品・サービス:消化管疾患領域(胃食道逆流症治療薬「テゴプラザン」)や疼痛疾患領域を強みとし、近年は子会社ファイメクスを通じてがん領域のタンパク質分解誘導剤(TPD)にも注力。
- 主要顧客:HK inno.N Corporation(韓国:売上比率51.5%)、アステラス製薬(26.4%)、Elanco Animal Health(米国:21.4%)の3社への依存度が高い。
- 競合環境:グローバルな大手製薬企業および他のバイオベンチャー。テゴプラザンなどのP-CAB製剤市場では武田薬品工業等と競合。
2. 要点(3行)
- 業績拡大と黒字定着:テゴプラザンの海外展開加速とアステラス製薬との共同研究進展により、売上高は39.7億円(前期比28.1%増)と大幅増収、純利益も2.7億円と黒字転換を果たした。
- 戦略的提携の深化:HK inno.N社との資本業務提携を強化し、テゴプラザンの日本国内開発権を導出。約14億円の資金調達(2026年1月実行)により財務基盤を固め、次世代モダリティへの投資を加速。
- キャッシュフローの質に課題:売掛金が12.3億円増加した影響で営業CFは3.5億円の赤字となっており、収益の現金化タイミングとマイルストン依存の収益構造に注意が必要。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上高:39.79億円(前期31.07億円から約8.7億円の増収)。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 事業収益 | 27.8億円 | 29.2億円 | 19.0億円 | 31.1億円 | 39.8億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 8.6億円 | 9.0億円 | -2.9億円 | -3.6億円 | 4.4億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 7.6億円 | 7.2億円 | -3.2億円 | -5.0億円 | 2.7億円 |
| 包括利益 | 7.7億円 | 6.9億円 | -2.0億円 | -6.6億円 | 2.6億円 |
| 純資産額 | 47.9億円 | 55.0億円 | 61.2億円 | 55.7億円 | 69.0億円 |
| 総資産額 | 52.3億円 | 62.6億円 | 68.7億円 | 96.6億円 | 105.1億円 |
| 1株当たり純資産額 | 227.97円/株 | 261.65円/株 | 281.87円/株 | 253.83円/株 | 280円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 36.07円/株 | 34.5円/株 | -14.98円/株 | -22.87円/株 | 11.53円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 36.04円/株 | 34.47円/株 | — | — | 11.36円/株 |
| 自己資本比率 | 91.3% | 87.7% | 88.7% | 57.4% | 65.1% |
| 自己資本利益率 | 17.2% | 14.1% | — | — | 4.4% |
| 株価収益率 | 3255.0% | 3571.0% | — | — | 8760.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3.7億円 | 14.8億円 | -7.2億円 | 1.8億円 | -3.5億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -2.8億円 | -0.5億円 | -1.4億円 | -36.7億円 | 1.2億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -0.2億円 | -0.3億円 | 7.9億円 | 29.8億円 | 3.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 22.4億円 | 36.8億円 | 36.6億円 | 31.4億円 | 32.4億円 |
| 従業員数 | 6700.0% | 6500.0% | 6700.0% | 8500.0% | 8500.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 600.0% | 700.0% | 800.0% | 1400.0% | 1800.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 45.4億円 | 56.8億円 |
| ▶ 固定資産 | 51.2億円 | 48.3億円 |
| 資産 | 96.6億円 | 105.1億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 11.9億円 | 12.8億円 |
| ▶ 固定負債 | 29.0億円 | 23.4億円 |
| 負債 | 40.8億円 | 36.2億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 55.9億円 | 69.0億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | -0.4億円 | -0.5億円 |
| 新株予約権 | 0.3億円 | 0.5億円 |
| 純資産 | 55.7億円 | 69.0億円 |
| 負債純資産 | 96.6億円 | 105.1億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 事業収益 | 31.1億円 | 39.8億円 |
| ▶ 事業費用 | 33.2億円 | 35.0億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | -2.1億円 | 4.8億円 |
| ▶ 営業外収益 | 0.7億円 | 0.7億円 |
| ▶ 営業外費用 | 2.2億円 | 1.2億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | -3.6億円 | 4.4億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.1億円 | — |
| ▶ 特別損失 | 0.1億円 | — |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | -3.6億円 | 4.4億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 1.2億円 | 1.6億円 |
| 法人税等調整額 | 0.2億円 | 0.1億円 |
| 法人税等 | 1.4億円 | 1.6億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | -5.0億円 | 2.7億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | — | — |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -5.0億円 | 2.7億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 1.8億円 | -3.5億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -36.7億円 | 1.2億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 29.8億円 | 3.8億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | -0.2億円 | -0.5億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -5.2億円 | 1.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 31.4億円 | 32.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 31.4億円 | 32.4億円 |