企業解説
1. 企業概要
古河電気工業株式会社は、1896年創業の電線・非鉄金属メーカーを母体とする総合素材・部品メーカーです。「インフラ」「電装エレクトロニクス」「機能製品」の3つの報告セグメントを柱とし、光ファイバ・ケーブル、自動車用ワイヤハーネス、電子機器用銅箔、データセンタ向け放熱・冷却製品などの製造販売を行っています。
- 主要製品・サービス:光ファイバ、電力ケーブル、ワイヤハーネス、自動車用電池、リチウムイオン電池用銅箔、ヒートシンク、超電導線材。
- 主要顧客:通信事業者、電力会社、自動車メーカー、電子機器メーカー等。
- 競合環境:光ファイバでは米コーニング等、ワイヤハーネスでは住友電気工業や矢崎総業、銅箔では日本電解等と競合。現在は「Beyond 5G」や「電気自動車(EV)」市場での技術優位性確保が焦点となっています。
2. 要点(3行)
- 大幅増益と収益性の改善:売上高1兆2,017億円(前年比13.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益333億円(同412%増)と急拡大し、ROEは9.96%まで向上。
- 事業ポートフォリオの抜本的刷新:古河電池の連結除外(売却決定)や、光コネクタの有力企業である「白山」の買収(67.1%取得)など、資本効率重視のM&A・事業再編を加速。
- 還元姿勢の強化:業績拡大を背景に、年間配当を前期の60円から120円へと一気に倍増させ、株主還元への積極姿勢を明確化した。
3. 業績・収益性のトレンド
売上高は1兆2,017億円(前期比1,452億円増)、営業利益は470億円(前期比359億円増)と極めて強いトレンドを示しています。
- 増減理由:電装エレクトロニクス材料での販売価格適正化、自動車部品の生産性改善、インフラ事業での北米テレコム市場の回復が寄与しました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 8116.0億円 | 9305.0億円 | 10663.3億円 | 10565.3億円 | 12017.6億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 51.9億円 | 196.7億円 | 172.6億円 | 102.7億円 | 485.7億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 100.0億円 | 100.9億円 | 158.9億円 | 65.1億円 | 333.7億円 |
| 包括利益 | 279.4億円 | 277.6億円 | 272.7億円 | 349.9億円 | 555.5億円 |
| 純資産額 | 2918.2億円 | 3142.7億円 | 3293.0億円 | 3582.4億円 | 3733.4億円 |
| 総資産額 | 8320.4億円 | 9358.8億円 | 9334.7億円 | 9850.1億円 | 9870.2億円 |
| 1株当たり純資産額 | 3,689.29円/株 | 3,970.02円/株 | 4,288.09円/株 | 4,659.87円/株 | 4,844.96円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 141.88円/株 | 143.4円/株 | 225.8円/株 | 92.4円/株 | 473.49円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 31.3% | 29.9% | 32.3% | 33.3% | 34.6% |
| 自己資本利益率 | 4.0% | 3.7% | 5.5% | 2.1% | 10.0% |
| 株価収益率 | 2093.0% | 1517.0% | 1090.0% | 3503.0% | 1041.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | -4.8億円 | -132.7億円 | 365.2億円 | 319.0億円 | 598.3億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -19.1億円 | -400.7億円 | -216.8億円 | -247.9億円 | -72.3億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 351.4億円 | 350.2億円 | -344.8億円 | -93.2億円 | -441.5億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 871.9億円 | 676.3億円 | 519.5億円 | 531.0億円 | 660.9億円 |
| 従業員数 | 4844900.0% | 5086700.0% | 5131400.0% | 5275700.0% | 5116700.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 5177.7億円 | 5564.4億円 |
| ▶ 固定資産 | 4672.4億円 | 4305.8億円 |
| 資産 | 9850.1億円 | 9870.2億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 4008.9億円 | 3944.6億円 |
| ▶ 固定負債 | 2258.7億円 | 2192.2億円 |
| 負債 | 6267.6億円 | 6136.8億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 2849.4億円 | 2914.9億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 433.8億円 | 499.5億円 |
| 非支配株主持分 | 299.2億円 | 319.0億円 |
| 純資産 | 3582.4億円 | 3733.4億円 |
| 負債純資産 | 9850.1億円 | 9870.2億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 10565.3億円 | 12017.6億円 |
| 売上原価 | 8975.4億円 | 10000.4億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 1589.9億円 | 2017.2億円 |
| ▶ 販売費及び一般管理費 | 1478.2億円 | 1546.2億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 111.7億円 | 471.0億円 |
| ▶ 営業外収益 | 119.4億円 | 163.2億円 |
| ▶ 営業外費用 | 128.4億円 | 148.4億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 102.7億円 | 485.7億円 |
| ▶ 特別利益 | 149.1億円 | 198.2億円 |
| ▶ 特別損失 | 51.1億円 | 143.0億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 200.6億円 | 540.9億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 92.6億円 | 185.7億円 |
| 法人税等調整額 | 23.3億円 | -18.1億円 |
| 法人税等 | 115.9億円 | 167.6億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 84.8億円 | 373.3億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 19.7億円 | 39.6億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 65.1億円 | 333.7億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 319.0億円 | 598.3億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -247.9億円 | -72.3億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -93.2億円 | -441.5億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 30.2億円 | 32.5億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 8.0億円 | 117.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 531.0億円 | 660.9億円 |
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 2.8億円 | 12.9億円 |
| 合併に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 0.7億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 531.0億円 | 660.9億円 |