企業解説
1. 企業概要
株式会社オリジンは、電源機器(エレクトロニクス)、システム機器(メカトロニクス)、合成樹脂塗料(ケミトロニクス)、精密機構部品(コンポーネント)の4事業を主軸とする多角化メーカーです。かつて主力だったパワー半導体(デバイス)事業は生産終了へ向けて整理を進めています。 主要製品には通信・医療・半導体製造装置向けの電源、真空リフロー炉、自動車用プラスチック塗料、ミニチュアベアリング等があり、自動車(モビリティ)市場への依存度が高まっています。競合環境としては、ニッチな特定市場で高いシェア(ニッチ・トップ)を目指す戦略をとっていますが、中国市場を中心としたシステム機器分野では激しい投資抑制の波にさらされています。
2. 要点(3行)
- 売上高は288.03億円(前期比2.1%増)と微増したものの、棚卸資産評価損4.75億円の計上等により営業損失2.46億円、親会社株主に帰属する当期純損失0.83億円と赤字が継続。
- モビリティ向けの電源や精密部品が牽引するエレクトロニクス・コンポーネント事業は堅調だが、中国市場の停滞を受けたメカトロニクス事業の赤字(セグメント損失7.69億円)が全体の足を引く構造。
- 継続企業の前提に関する注記はない。2026年度に営業利益25億円、ROE7%以上を掲げる中期計画を推進中だが、営業CFがマイナス(-4.03億円)に転じるなど、収益性と資金効率の改善が急務。
3. 業績・収益性のトレンド
売上高は288.03億円(前期比2.1%増)と、前年の282.05億円から横ばい圏内で推移しました。営業損益は2.46億円の損失となり、前年の5.83億円の損失から改善は見られるものの、依然として本業での黒字化に至っていません。
- 利益圧迫要因: メカトロニクス事業の不振に加え、半導体デバイス事業の一部生産終了に伴う棚卸資産評価損4.75億円を売上原価に計上したことが大きく響いています。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 259.3億円 | 323.5億円 | 320.4億円 | 282.1億円 | 288.0億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | -5.2億円 | 28.3億円 | 14.6億円 | 0.4億円 | 2.1億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -11.6億円 | 21.8億円 | 3.7億円 | -14.7億円 | -0.8億円 |
| 包括利益 | -5.1億円 | 34.4億円 | 15.6億円 | 6.0億円 | 4.4億円 |
| 純資産額 | 235.7億円 | 264.0億円 | 266.5億円 | 263.5億円 | 258.9億円 |
| 総資産額 | 408.9億円 | 461.2億円 | 441.3億円 | 475.7億円 | 446.7億円 |
| 1株当たり純資産額 | 3,414.93円/株 | 3,844.09円/株 | 4,106.29円/株 | 4,270.58円/株 | 4,465.22円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | -184.72円/株 | 351.35円/株 | 60.71円/株 | -255.11円/株 | -15.5円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 51.8% | 51.7% | 55.0% | 50.4% | 52.5% |
| 自己資本利益率 | — | 9.7% | 1.5% | — | — |
| 株価収益率 | — | 350.0% | 2150.0% | — | — |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | -4.9億円 | 16.6億円 | 17.7億円 | 0.1億円 | -4.0億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 0.9億円 | 17.6億円 | -14.6億円 | 2.0億円 | -14.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -13.3億円 | -11.3億円 | -18.8億円 | 10.2億円 | -7.9億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 50.2億円 | 77.6億円 | 65.8億円 | 80.3億円 | 55.0億円 |
| 従業員数 | 113100.0% | 110100.0% | 106000.0% | 104300.0% | 103600.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 14300.0% | 13600.0% | 13700.0% | 12100.0% | 12800.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 288.9億円 | 252.7億円 |
| ▶ 固定資産 | 186.8億円 | 194.1億円 |
| 資産 | 475.7億円 | 446.7億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 105.1億円 | 87.6億円 |
| ▶ 固定負債 | 107.1億円 | 100.2億円 |
| 負債 | 212.2億円 | 187.8億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 185.9億円 | 178.9億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 53.7億円 | 55.9億円 |
| 非支配株主持分 | 24.0億円 | 24.2億円 |
| 純資産 | 263.5億円 | 258.9億円 |
| 負債純資産 | 475.7億円 | 446.7億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 282.1億円 | 288.0億円 |
| 売上原価 | 216.4億円 | 221.5億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 65.7億円 | 66.5億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 71.5億円 | 69.0億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | -5.8億円 | -2.5億円 |
| ▶ 営業外収益 | 8.0億円 | 6.2億円 |
| ▶ 営業外費用 | 1.7億円 | 1.7億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 0.4億円 | 2.1億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.2億円 | 3.0億円 |
| ▶ 特別損失 | 10.5億円 | 0.2億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | -9.9億円 | 4.8億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 4.5億円 | 3.8億円 |
| 法人税等調整額 | -1.9億円 | 0.5億円 |
| 法人税等 | 2.6億円 | 4.3億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | -12.5億円 | 0.5億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 2.2億円 | 1.3億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -14.7億円 | -0.8億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 0.1億円 | -4.0億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | 2.0億円 | -14.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 10.2億円 | -7.9億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 2.2億円 | 1.4億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 14.6億円 | -25.3億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 80.3億円 | 55.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 80.3億円 | 55.0億円 |