企業解説
1. 企業概要
株式会社ダイヘンは、変圧器、各種溶接機、産業用ロボット、プラズマ発生用電源、クリーン搬送ロボットといった多岐にわたる製品の製造、販売、修理を手掛ける企業グループです。事業は大きく「エネルギーマネジメント」「ファクトリーオートメーション」「マテリアルプロセシング」の3つのセグメントに分かれています。
- エネルギーマネジメント: 電力インフラ向けの変圧器や受変電設備に加え、再生可能エネルギーの導入拡大に資する蓄電池システムやEV充電器などを提供し、脱炭素社会の実現に貢献しています。
- ファクトリーオートメーション: 溶接、ハンドリング、協働ロボットなどの産業用ロボットやクリーン搬送ロボットを提供し、製造現場の自動化・省力化を支援しています。
- マテリアルプロセシング: 半導体製造プロセスで用いられる高周波電源システム、プラズマ切断機、各種溶接機などを提供し、精密加工や表面処理の技術革新を支えています。
収益構造は、これら3つのセグメントにおける製品販売とサービス提供が主であり、電力会社、半導体関連企業、製造業向け設備投資需要に支えられています。
2. 要点(3行)
ダイヘンは、変圧器、ロボット、プラズマ電源を手掛ける技術開発型企業で、脱炭素、省人化、デジタル化の社会課題解決を掲げ、研究開発とM&Aで事業領域を拡大中。中期目標未達ながら、技術力と既存顧客基盤に強みを持つ。
3. 経営者の質
代表取締役社長の蓑毛正一郎氏は、1987年入社後、技術開発や営業の要職を歴任しており、事業現場への深い理解を持つ生え抜き経営者と見受けられます。代表取締役会長の田尻哲也氏も社長経験者であり、経営層に長年の社内経験を持つ人材が揃っていることから、オーナー企業ではなく、プロパーによる安定的な経営体制がうかがえます。
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成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 | 2026年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 1606.2億円 | 1852.9億円 | 1885.7億円 | 2263.8億円 | 2377.3億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 157.9億円 | 176.6億円 | 160.8億円 | 171.8億円 | 201.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 109.8億円 | 131.9億円 | 164.9億円 | 119.6億円 | 141.1億円 |
| 包括利益 | 124.1億円 | 171.0億円 | 256.1億円 | 124.3億円 | 249.4億円 |
| 純資産額 | 1056.4億円 | 1199.0億円 | 1486.0億円 | 1532.8億円 | 1707.5億円 |
| 総資産額 | 1948.0億円 | 2126.9億円 | 2772.0億円 | 2902.3億円 | 3201.8億円 |
| 1株当たり純資産額 | 4,063.09円/株 | 4,637.52円/株 | 5,493.67円/株 | 5,788.62円/株 | 6,524.83円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 445.29円/株 | 537.67円/株 | 673.2円/株 | 493.31円/株 | 591.35円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 51.2% | 53.5% | 48.4% | 47.7% | 48.1% |
| 自己資本利益率 | 11.5% | 12.4% | 13.3% | 8.8% | 9.7% |
| 株価収益率 | 950.0% | 820.0% | 1380.0% | 1280.0% | 1890.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 129.5億円 | -72.3億円 | -89.9億円 | 240.1億円 | 49.4億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -33.0億円 | -47.2億円 | -105.6億円 | -96.0億円 | -108.4億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -53.1億円 | 18.9億円 | 259.5億円 | -59.8億円 | 74.7億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 244.1億円 | 148.5億円 | 220.8億円 | 288.6億円 | 326.3億円 |
| 従業員数 | 378300.0% | 373200.0% | 466900.0% | 460600.0% | 454200.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 1935.7億円 | 2098.3億円 |
| ▶ 固定資産 | 966.7億円 | 1103.5億円 |
| 資産 | 2902.3億円 | 3201.8億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 868.9億円 | 1018.3億円 |
| ▶ 固定負債 | 500.6億円 | 476.0億円 |
| 負債 | 1369.5億円 | 1494.3億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 1175.4億円 | 1242.9億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 208.3億円 | 297.4億円 |
| 非支配株主持分 | 149.1億円 | 167.2億円 |
| 純資産 | 1532.8億円 | 1707.5億円 |
| 負債純資産 | 2902.3億円 | 3201.8億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 2263.8億円 | 2377.3億円 |
| 売上原価 | 1625.2億円 | 1692.2億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 638.6億円 | 685.2億円 |
| ▶ 販売費及び一般管理費 | 476.9億円 | 497.4億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 161.7億円 | 187.8億円 |
| ▶ 営業外収益 | 27.5億円 | 35.8億円 |
| ▶ 営業外費用 | 17.4億円 | 22.5億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 171.8億円 | 201.0億円 |
| ▶ 特別利益 | 12.6億円 | 39.4億円 |
| ▶ 特別損失 | 6.1億円 | 22.9億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 178.3億円 | 217.4億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 51.9億円 | 81.6億円 |
| 法人税等調整額 | -2.8億円 | -20.6億円 |
| 法人税等 | 49.1億円 | 61.0億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 129.2億円 | 156.5億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 9.6億円 | 15.4億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 119.6億円 | 141.1億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 240.1億円 | 49.4億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -96.0億円 | -108.4億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -59.8億円 | 74.7億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | -6.0億円 | 20.9億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 78.3億円 | 36.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 288.6億円 | 326.3億円 |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 1.6億円 | 1.1億円 |
| 連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -12.1億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 288.6億円 | 326.3億円 |