企業解説
1. 企業概要
株式会社JVCケンウッドは、映像・音響・無線通信技術を核とする電気機器メーカーです。主な事業は、カーナビやドライブレコーダーを扱う「モビリティ&テレマティクスサービス(M&T)」、北米市場で高いシェアを誇る業務用無線機や医療用モニター等の「セーフティ&セキュリティ(S&S)」、プロジェクターやコンテンツ制作(ビクターエンタテインメント)を担う「エンタテインメント ソリューションズ(ES)」の3分野です。競合環境は、車載分野では純正品シフトや海外勢との競争が激化していますが、北米の公共安全向け無線市場においては、強固な参入障壁とブランド力を背景に優位性を確立しています。
2. 要点(3行)
- S&S分野の北米公共安全向け無線の受注拡大が牽引し、親会社所有者帰属の当期利益が202.7億円(前年比55.8%増)と過去最高益を更新。
- 中期経営計画「VISION2025」の最終年度目標を1年前倒しで達成し、ROEは16.9%に急上昇。
- 株主還元を強化し、総還元性向43%(配当15円+自社株買い約65億円)を達成するも、次期は米国関税措置による130億円の減収影響を警戒。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の売上収益は3,703億円(前年比3.0%増)、営業利益は217.9億円(同19.6%増)と増収増益でした。特に最終利益の伸びが著しく、前年の130.1億円から202.7億円へと飛躍しました。
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- 🔒 業績・収益性のトレンド
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上収益 | 2736.1億円 | 2820.9億円 | 3369.1億円 | 3594.6億円 | 3703.1億円 |
| 税引前利益 | 45.3億円 | 85.2億円 | 211.6億円 | 182.4億円 | 234.9億円 |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 21.5億円 | 58.7億円 | 162.3億円 | 130.2億円 | 202.8億円 |
| 当期包括利益:親会社の所有者に帰属 | 89.8億円 | 157.4億円 | 203.8億円 | 247.6億円 | 171.8億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 646.5億円 | 795.0億円 | 988.1億円 | 1148.0億円 | 1251.0億円 |
| 総資産額 | 2643.3億円 | 2808.1億円 | 2993.6億円 | 3168.2億円 | 3133.4億円 |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | 394.33円/株 | 486.26円/株 | 604.39円/株 | 761.35円/株 | 845.07円/株 |
| 基本的1株当たり当期利益 | 13.14円/株 | 35.89円/株 | 99.27円/株 | 84.34円/株 | 135.17円/株 |
| 希薄化後1株当たり当期利益 | — | 35.86円/株 | 99.1円/株 | 83.84円/株 | 134.07円/株 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 24.5% | 28.3% | 33.0% | 36.2% | 39.9% |
| 親会社所有者帰属持分利益率 | 3.6% | 8.1% | 18.2% | 12.2% | 16.9% |
| 株価収益率 | 1674.0% | 496.0% | 384.0% | 1119.0% | 930.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 358.3億円 | 70.6億円 | 266.1億円 | 331.7億円 | 314.5億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -118.0億円 | -98.0億円 | -73.3億円 | -160.6億円 | -215.4億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -53.4億円 | -112.7億円 | -140.3億円 | -193.5億円 | -187.9億円 |
| 現金及び現金同等物 | 596.4億円 | 487.1億円 | 561.9億円 | 578.7億円 | 486.0億円 |
| 従業員数 | 1695600.0% | 1658500.0% | 1627700.0% | 1588000.0% | 1515100.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 189200.0% | 205300.0% | 96300.0% | 85600.0% | 71700.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 財政状態計算書 | ||
| 資産 | 3168.2億円 | 3133.4億円 |
| ▶ 流動資産 | 2060.5億円 | 1968.3億円 |
| ▶ 非流動資産 | 1107.7億円 | 1165.1億円 |
| 資産 | 3168.2億円 | 3133.4億円 |
| 負債及び資本 | 3168.2億円 | 3133.4億円 |
| ▶ 負債 | 1956.0億円 | 1819.4億円 |
| ▶ 資本 | 1212.2億円 | 1314.0億円 |
| 負債及び資本 | 3168.2億円 | 3133.4億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上収益 | 3594.6億円 | 3703.1億円 |
| 売上原価 | 2506.9億円 | 2513.7億円 |
| 売上総利益 | 1087.6億円 | 1189.4億円 |
| 販売費及び一般管理費合計 | 890.5億円 | 936.3億円 |
| その他の収益合計 | 47.6億円 | 22.3億円 |
| その他の費用合計 | 61.6億円 | 58.5億円 |
| 為替差損益(△は損失) | -0.9億円 | 1.0億円 |
| 営業利益(△損失) | 182.3億円 | 217.9億円 |
| 金融収益合計 | 9.6億円 | 11.7億円 |
| 金融費用合計 | 14.8億円 | 14.4億円 |
| 持分法による投資損益(△は損失) | 5.5億円 | 19.7億円 |
| 税引前利益(△損失) | 182.4億円 | 234.9億円 |
| 法人所得税費用 | 43.5億円 | 24.7億円 |
| 当期利益(△損失) | 138.9億円 | 210.2億円 |
| 当期利益(△損失)の帰属 | ||
| 1株当たり当期利益(親会社の所有者に帰属) | ||
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 331.7億円 | 314.5億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -160.6億円 | -215.4億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -193.5億円 | -187.9億円 |
| 現金及び現金同等物の為替変動による影響 | 39.3億円 | -3.9億円 |
| 換算差額を加算後の増減額及び換算差額がない場合の増減額に用いる。 | 16.9億円 | -92.8億円 |
| 現金及び現金同等物 | 578.7億円 | 486.0億円 |
| 現金及び現金同等物 | 578.7億円 | 486.0億円 |