企業解説
1. 企業概要
富士通株式会社(以下、富士通)は、日本を代表するITサービスベンダーであり、グローバルにデジタルサービスを提供しています。事業は主に以下の3セグメントで構成されています。
- サービスソリューション:DX関連ビジネス「Fujitsu Uvance」を中心としたコンサルティング、クラウド、SI、マネージドサービス等。
- ハードウェアソリューション:サーバ、ストレージ、ネットワーク機器の開発・製造・保守。
- ユビキタスソリューション:PC等のクライアントコンピューティングデバイス。
主要顧客は官公庁、金融機関、国内外の大手企業であり、多岐にわたります。競合環境としては、国内ではNTTデータやNEC、グローバルではIBM、アクセンチュア、AWS等のメガクラウドベンダーと激しく競合しています。なお、当期より「デバイスソリューション(新光電気工業、FDK等)」を非継続事業に分類し、ポートフォリオの整理を加速させております。
2. 要点(3行)
- 主力事業の「サービスソリューション」が牽引し、売上収益3兆5,501億円、調整後営業利益は前年比15.8%増の3,072億円と過去最高益を更新。
- 「Fujitsu Uvance」の売上が4,828億円(前年比31%増)と急伸し、低採算事業の切り離し(非継続事業化)と構造改革による収益体質強化が鮮明。
- 自社株買い1,800億円の実施に加え、次期も1,700億円を上限とする設定を行うなど、極めて強力な株主還元姿勢を継続。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上・利益:継続事業の売上収益は3兆5,501億円(前年比2.1%増)。営業利益は2,650億円(前年比77.5%増)と大幅増益。これは、前年度に計上した海外事業の構造改革費用等の剥落と、高付加価値なサービス事業の伸長が寄与しています。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上収益 | 35897.0億円 | 35868.4億円 | 37137.7億円 | 34769.8億円 | 35501.2億円 |
| 営業利益 | 2663.2億円 | 2192.0億円 | 3356.1億円 | 1493.3億円 | 2650.9億円 |
| 継続事業からの税引前利益(IFRS)、経営指標等 | 2918.6億円 | 2399.9億円 | 3718.8億円 | 1656.1億円 | 2734.4億円 |
| 当期利益又は当期損失(△) | 2135.2億円 | 2131.4億円 | 2448.7億円 | 2666.8億円 | 2321.3億円 |
| 当期利益又は当期損失(△):親会社の所有者に帰属 | 2027.0億円 | 1826.9億円 | 2151.8億円 | 2544.8億円 | 2198.1億円 |
| 当期包括利益 | 2770.9億円 | 2630.9億円 | 2193.4億円 | 3321.3億円 | 2449.5億円 |
| 当期包括利益:親会社の所有者に帰属 | 2649.4億円 | 2313.1億円 | 1883.3億円 | 3178.8億円 | 2318.2億円 |
| 資本合計 | 15469.0億円 | 17157.5億円 | 17368.2億円 | 19188.3億円 | 19020.7億円 |
| 総資産額 | 31902.1億円 | 33318.1億円 | 32655.8億円 | 35148.2億円 | 34978.1億円 |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | 7,287.15円/株 | 8,094.7円/株 | 842.54円/株 | 952.76円/株 | 979.53円/株 |
| 基本的1株当たり利益又は損失(△) | 1,013.78円/株 | 924.21円/株 | 110.76円/株 | 135.59円/株 | 120.93円/株 |
| 希薄化後1株当たり利益又は損失(△) | 1,012.63円/株 | 922.97円/株 | 110.54円/株 | 135.34円/株 | 120.66円/株 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 14501.4億円 | 15907.1億円 | 15868.4億円 | 17523.9億円 | 17409.7億円 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 45.5% | 47.7% | 48.6% | 49.9% | 49.8% |
| 親会社所有者帰属持分利益率 | 15.1% | 12.0% | 13.5% | 15.2% | 12.6% |
| 株価収益率 | 1578.0% | 1993.0% | 1610.0% | 1836.0% | 2440.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3079.5億円 | 2483.5億円 | 2203.3億円 | 3092.2億円 | 3038.8億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -715.6億円 | -592.7億円 | -428.1億円 | -1572.4億円 | -891.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -2196.3億円 | -1936.8億円 | -3135.8億円 | -1814.9億円 | -2404.5億円 |
| 現金及び現金同等物 | 4818.3億円 | 4840.2億円 | 3559.0億円 | 3421.4億円 | 3201.0億円 |
| 従業員数 | 12637100.0% | 12421600.0% | 12405500.0% | 12352700.0% | 11274300.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 1232700.0% | 1267400.0% | 1173800.0% | 1287300.0% | 1209200.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 財政状態計算書 | ||
| 資産 | 35148.2億円 | 34978.1億円 |
| ▶ 流動資産 | 18964.3億円 | 21175.8億円 |
| ▶ 非流動資産 | 16183.9億円 | 13802.3億円 |
| 資産 | 35148.2億円 | 34978.1億円 |
| 負債及び資本 | 35148.2億円 | 34978.1億円 |
| ▶ 負債 | 15959.8億円 | 15957.4億円 |
| ▶ 資本 | 19188.3億円 | 19020.7億円 |
| 負債及び資本 | 35148.2億円 | 34978.1億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 継続事業 | ||
| 非継続事業 | ||
| 合計 | 2666.8億円 | 2321.3億円 |
| 当期利益(△損失)の帰属 | ||
| 1株当たり当期利益(△損失) | ||
| 継続事業からの1株当たり当期利益 | ||
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3092.2億円 | 3038.8億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -1572.4億円 | -891.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -1814.9億円 | -2404.5億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -295.1億円 | -257.5億円 |
| キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」期末残高が財政状態計算書の「現金及び現金同等物」と異なる場合、本要素をキャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」として用いる。 | 3421.4億円 | 3201.0億円 |
| 現金及び現金同等物の為替変動による影響 | 157.4億円 | 37.1億円 |
| キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」期末残高が財政状態計算書の「現金及び現金同等物」と異なる場合、本要素をキャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」として用いる。 | 3421.4億円 | 3201.0億円 |