企業解説
1. 企業概要
古野電気は、1948年に世界で初めて魚群探知機の実用化に成功した「船舶用電子機器」の世界最大手メーカーです。超音波と電磁波(レーダー)を核としたセンサー技術に強みを持ち、売上高の約86%を船舶事業(商船、漁船、レジャー船向け航海・無線機器)から得ています。残りの約14%は、産業用事業(医療機器、GPS、ITS)および無線LAN・ハンディターミナル事業が占めています。ハードウェアの製造販売だけでなく、保守サービスやデータ連携による「舶用DX」へのシフトを進めており、ストック型ビジネスへの構造転換を図っています。
2. 要点(3行)
- 世界初の魚探開発以来のセンサー技術と、100カ国以上を網羅する強固な販売・サービス網が圧倒的な参入障壁となっている。
- 創業家出身の経営陣による長期ビジョンのもと、従来のハード売り切り型から、自律航行や海洋DXを見据えたソリューション型への転換を加速させている。
- 船舶事業への高い依存度はリスクでもあるが、環境規制対応や自動化需要といった不可逆な潮流が強力な追い風となっている。
3. 経営者の質
代表取締役社長執行役員兼CEOの古野幸男氏は、創業家出身であり、1984年の入社以来、管理部門や東京支社長を経て2007年から社長を務めています。同氏は、ハードウェアの性能競走に陥りがちなメーカー体質を打破するため、中期経営計画「NAVI NEXT 2030」を策定し、「価値共創」や「スピード」を重視した組織改革を推進しています。
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成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2022年02月期 | 2023年02月期 | 2024年02月期 | 2025年02月期 | 2026年02月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 847.8億円 | 913.3億円 | 1148.5億円 | 1269.5億円 | 1406.2億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 37.2億円 | 25.9億円 | 81.7億円 | 141.6億円 | 182.9億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 28.1億円 | 13.5億円 | 62.4億円 | 114.6億円 | 167.3億円 |
| 包括利益 | 49.0億円 | 43.9億円 | 100.1億円 | 136.5億円 | 218.9億円 |
| 純資産額 | 478.8億円 | 525.0億円 | 614.4億円 | 726.2億円 | 897.7億円 |
| 総資産額 | 859.7億円 | 1064.0億円 | 1144.1億円 | 1235.2億円 | 1413.6億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,518.02円/株 | 1,651.04円/株 | 1,932.38円/株 | 2,284.52円/株 | 2,826.61円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 89.24円/株 | 42.72円/株 | 197.61円/株 | 362.64円/株 | 529.53円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 55.7% | 49.0% | 53.4% | 58.4% | 63.2% |
| 自己資本利益率 | 6.0% | 2.7% | 11.0% | 17.2% | 20.7% |
| 株価収益率 | 1160.0% | 2270.0% | 1150.0% | 620.0% | 1500.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 61.9億円 | -64.9億円 | 27.1億円 | 108.2億円 | 213.7億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -43.9億円 | -30.3億円 | -35.9億円 | -45.9億円 | -32.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -35.2億円 | 82.6億円 | -35.6億円 | -27.0億円 | -114.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 138.6億円 | 146.8億円 | 111.6億円 | 154.1億円 | 235.4億円 |
| 従業員数 | 306500.0% | 331000.0% | 335600.0% | 336800.0% | 341100.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 916.0億円 | 1025.0億円 |
| ▶ 固定資産 | 319.1億円 | 388.7億円 |
| 資産 | 1235.2億円 | 1413.6億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 356.9億円 | 343.2億円 |
| ▶ 固定負債 | 152.1億円 | 172.7億円 |
| 負債 | 509.0億円 | 515.9億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 642.6億円 | 763.1億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 79.3億円 | 130.3億円 |
| 非支配株主持分 | 4.3億円 | 4.3億円 |
| 純資産 | 726.2億円 | 897.7億円 |
| 負債純資産 | 1235.2億円 | 1413.6億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 1269.5億円 | 1406.2億円 |
| 売上原価 | 739.8億円 | 822.8億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 529.7億円 | 583.4億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 397.9億円 | 420.9億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 131.8億円 | 162.5億円 |
| ▶ 営業外収益 | 15.7億円 | 24.1億円 |
| ▶ 営業外費用 | 6.0億円 | 3.7億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 141.6億円 | 182.9億円 |
| ▶ 特別利益 | 2.2億円 | 1.4億円 |
| ▶ 特別損失 | 0.7億円 | 0.7億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 143.1億円 | 183.6億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 32.3億円 | 42.9億円 |
| 法人税等調整額 | -4.9億円 | -27.0億円 |
| 法人税等 | 27.4億円 | 15.9億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 115.8億円 | 167.8億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 1.2億円 | 0.4億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 114.6億円 | 167.3億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 108.2億円 | 213.7億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -45.9億円 | -32.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -27.0億円 | -114.4億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 7.2億円 | 14.7億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 42.5億円 | 81.3億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 154.1億円 | 235.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 154.1億円 | 235.4億円 |