企業解説
1. 企業概要
山一電機株式会社は、半導体検査用ソケット(テストソリューション事業)を主力とする電子部品メーカーです。
- 事業内容: 半導体検査工程で使用されるICソケット(バーンイン、テスト用)の製造販売、通信・車載・産業機器向けコネクタ(コネクタソリューション事業)の展開、および光学フィルタや半導体レーザ光源(光関連事業)を手掛けています。
- 主要製品: 世界トップクラスのシェアを誇るバーンインソケット、高速伝送用コネクタ「YFLEX」など。
- 主要顧客: 米Qualcomm Technologies Inc.が連結売上高の24.2%(約109.6億円)を占める最大の顧客です。
- 競合環境: 精密加工技術と高信頼性接触技術を核に差別化を図っていますが、スマートフォンや車載市場における技術革新の加速に伴い、国内外メーカーとの激しい価格・開発競争に晒されています。
2. 要点(3行)
- 半導体市場の急回復により、売上高は前年比24.4%増、営業利益は180.4%増と大幅な増収増益を達成した。
- テストソリューション事業が業績を牽引する一方、欧州の産業機器向けコネクタや光関連事業の停滞、減損損失の計上が課題。
- 配当額の大幅増(31円→89円)と機動的な自社株買いにより、総還元性向40%以上を目指す極めて積極的な株主還元姿勢を示している。
3. 業績・収益性のトレンド
- 業績推移: 当連結会計年度の売上高は452.98億円(前期比24.4%増)、営業利益は82.25億円(同180.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は52.40億円(同154.4%増)とV字回復を果たしました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 276.7億円 | 395.7億円 | 469.9億円 | 364.2億円 | 453.0億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 31.4億円 | 87.5億円 | 94.5億円 | 29.1億円 | 76.9億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 25.9億円 | 67.7億円 | 72.1億円 | 20.6億円 | 52.4億円 |
| 包括利益 | 31.1億円 | 77.1億円 | 81.6億円 | 38.8億円 | 48.7億円 |
| 純資産額 | 256.6億円 | 319.9億円 | 370.1億円 | 382.6億円 | 396.8億円 |
| 総資産額 | 354.6億円 | 453.7億円 | 503.7億円 | 510.6億円 | 533.9億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,183.69円/株 | 1,499.07円/株 | 1,770.46円/株 | 1,862.42円/株 | 2,037.62円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 121.09円/株 | 319.24円/株 | 346.07円/株 | 100.43円/株 | 259.47円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 71.5% | 69.8% | 72.9% | 74.6% | 74.0% |
| 自己資本利益率 | 10.7% | 23.7% | 21.1% | 5.5% | 13.5% |
| 株価収益率 | 1240.0% | 590.0% | 570.0% | 2480.0% | 800.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 37.2億円 | 76.4億円 | 108.5億円 | 32.3億円 | 90.1億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -23.5億円 | -22.8億円 | -48.6億円 | -42.2億円 | -36.6億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -13.6億円 | -17.7億円 | -33.6億円 | -34.3億円 | -54.9億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 94.5億円 | 135.5億円 | 167.3億円 | 130.7億円 | 127.9億円 |
| 従業員数 | 181400.0% | 192000.0% | 215100.0% | 212300.0% | 206100.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 91100.0% | 126400.0% | 82300.0% | 128600.0% | 127000.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 297.2億円 | 321.1億円 |
| ▶ 固定資産 | 213.5億円 | 212.8億円 |
| 資産 | 510.6億円 | 533.9億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 92.3億円 | 104.4億円 |
| ▶ 固定負債 | 35.7億円 | 32.7億円 |
| 負債 | 128.0億円 | 137.1億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 349.1億円 | 367.1億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 31.6億円 | 28.3億円 |
| 非支配株主持分 | 1.9億円 | 1.4億円 |
| 純資産 | 382.6億円 | 396.8億円 |
| 負債純資産 | 510.6億円 | 533.9億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 364.2億円 | 453.0億円 |
| 売上原価 | 253.2億円 | 278.0億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 111.1億円 | 175.0億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 81.7億円 | 92.8億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 29.3億円 | 82.3億円 |
| ▶ 営業外収益 | 3.5億円 | 1.7億円 |
| ▶ 営業外費用 | 3.7億円 | 7.0億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 29.1億円 | 76.9億円 |
| ▶ 特別利益 | 1.7億円 | 0.2億円 |
| ▶ 特別損失 | — | 3.6億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 30.8億円 | 73.5億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 7.1億円 | 22.7億円 |
| 法人税等調整額 | 2.6億円 | -1.3億円 |
| 法人税等 | 9.7億円 | 21.4億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 21.1億円 | 52.1億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 0.5億円 | -0.3億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 20.6億円 | 52.4億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 32.3億円 | 90.1億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -42.2億円 | -36.6億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -34.3億円 | -54.9億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 7.6億円 | -1.3億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -36.6億円 | -2.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 130.7億円 | 127.9億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 130.7億円 | 127.9億円 |