企業解説
1. 企業概要
株式会社ミクニは、自動車や二輪車向けの燃料噴射関連品、ポンプ類、気化器等の「モビリティ事業」を中核とする独立系自動車部品メーカーです。また、ガス機器用制御部品を扱う「ガステクノ事業」、航空機部品や芝管理機械を扱う「商社事業」、福祉介護機器等の「その他事業」を展開しています。主要顧客はスズキ(売上高99.17億円)、ヤマハ発動機他(同92.07億円)、Maruti Suzuki India Limited(同44.11億円)など、国内外の完成車・完成車メーカーへの依存度が高い構造です。競合環境としては、パワートレインの電動化(EVシフト)に伴う業界構造の変化に直面しており、異業種からの参入も含めた厳しい競争下にあります。
2. 要点(3行)
- 連結売上高はインド市場の好調により初めて1,000億円の大台を突破したが、北米・アセアンの需要停滞や中国の不動産不況が響き、営業利益は17.5%減の30.31億円に留まった。
- 収益性向上のため中国や国内拠点の再編を進めており、当期は21.02億円という巨額の減損損失を計上し、最終利益の押し下げ要因となった。
- 棚卸資産が前年比約23%増と異常に積み上がっており、キャッシュ・フローの悪化とともに、将来的な評価損リスクが懸念される。
3. 業績・収益性のトレンド
売上高は1,014.28億円(前年同期比1.5%増)と微増でしたが、利益面では営業利益30.31億円(同17.5%減)、経常利益28.45億円(同10.0%減)と苦戦しました。減益の主な理由は、北米市場のパワースポーツ製品の需要停滞やアセアン市場の低迷、および原材料・人件費の高騰です。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 869.6億円 | 807.9億円 | 938.5億円 | 999.4億円 | 1014.3億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 6.0億円 | 31.4億円 | 26.4億円 | 31.6億円 | 28.4億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -1.3億円 | 13.2億円 | -16.8億円 | 11.2億円 | 19.9億円 |
| 包括利益 | 19.5億円 | 34.6億円 | 7.1億円 | 88.0億円 | -11.3億円 |
| 純資産額 | 284.0億円 | 319.2億円 | 322.0億円 | 406.0億円 | 388.4億円 |
| 総資産額 | 938.9億円 | 969.2億円 | 1001.1億円 | 1115.4億円 | 1099.5億円 |
| 1株当たり純資産額 | 822.12円/株 | 925.67円/株 | 936.5円/株 | 1,180.23円/株 | 1,126.27円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | -3.73円/株 | 39.31円/株 | -50.13円/株 | 33.19円/株 | 59.29円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 29.3% | 32.0% | 31.4% | 35.6% | 34.5% |
| 自己資本利益率 | -0.5% | 4.5% | -5.4% | 3.1% | 5.1% |
| 株価収益率 | — | 1025.0% | — | 1467.0% | 513.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 3.2億円 | 50.8億円 | 48.8億円 | 29.7億円 | 17.3億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -28.8億円 | -23.7億円 | -54.4億円 | -50.5億円 | -31.3億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 22.2億円 | -24.7億円 | -9.4億円 | 12.5億円 | -1.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 42.5億円 | 50.6億円 | 37.1億円 | 31.1億円 | 17.6億円 |
| 従業員数 | 552100.0% | 534500.0% | 527400.0% | 500100.0% | 484100.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 183000.0% | 183500.0% | 215900.0% | 248900.0% | 276600.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 570.4億円 | 607.2億円 |
| ▶ 固定資産 | 545.0億円 | 492.3億円 |
| 資産 | 1115.4億円 | 1099.5億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 432.6億円 | 463.4億円 |
| ▶ 固定負債 | 276.8億円 | 247.7億円 |
| 負債 | 709.4億円 | 711.1億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 196.3億円 | 209.2億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 200.8億円 | 170.1億円 |
| 非支配株主持分 | 8.8億円 | 9.1億円 |
| 純資産 | 406.0億円 | 388.4億円 |
| 負債純資産 | 1115.4億円 | 1099.5億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 999.4億円 | 1014.3億円 |
| 売上原価 | 842.9億円 | 857.5億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 156.5億円 | 156.8億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 119.8億円 | 126.4億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 36.7億円 | 30.3億円 |
| ▶ 営業外収益 | 7.2億円 | 8.5億円 |
| ▶ 営業外費用 | 12.3億円 | 10.4億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 31.6億円 | 28.4億円 |
| ▶ 特別利益 | 1.0億円 | 33.9億円 |
| ▶ 特別損失 | 3.9億円 | 25.4億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 28.7億円 | 37.0億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 18.7億円 | 18.4億円 |
| 法人税等調整額 | -2.4億円 | -1.6億円 |
| 法人税等 | 16.3億円 | 16.8億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 12.4億円 | 20.2億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 1.3億円 | 0.2億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 11.2億円 | 19.9億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 29.7億円 | 17.3億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -50.5億円 | -31.3億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | 12.5億円 | -1.4億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 0.7億円 | 1.8億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -7.6億円 | -13.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 31.1億円 | 17.6億円 |
| 連結子会社の決算期変更による現金及び現金同等物の増加額 | 1.6億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 31.1億円 | 17.6億円 |