企業解説
1. 企業概要
株式会社ニコンは、世界的な光学技術を基盤とする精密機器メーカーです。主な事業は、デジタル一眼レフ・ミラーレスカメラを中心とする「映像事業」、半導体およびFPD(フラットパネルディスプレイ)露光装置を柱とする「精機事業」、生物顕微鏡や眼科用医療機器を展開する「ヘルスケア事業」、および産業機器やEUV関連部品の「コンポーネント事業」です。近年は、金属3Dプリンターなどの「デジタルマニュファクチャリング事業」を第5の柱として育成中。主要顧客は一般消費者から半導体・パネルメーカー、医療・研究機関まで多岐にわたります。露光装置ではASMLやキヤノン、カメラではキヤノンやソニーと激しく競合しています。
2. 要点(3行)
- 業績の急減速: 売上収益は7,152.85億円(前年比0.3%減)とほぼ横ばいながら、半導体市況悪化や構造改革費用の計上で営業利益が24.22億円(同93.9%減)と激減。
- 戦略的転換とM&A: 米国RED社の完全子会社化により業務用動画市場へ本格参入し、デジタルマニュファクチャリング等の新領域へ成長投資を集中。
- 財務健全性と株主還元の維持: 利益激減の中でも年間配当50円を維持し、300億円規模の自社株買い・消却を実施するなど、強力な還元姿勢を堅持。
3. 業績・収益性のトレンド
売上収益は7,152.85億円(前年比0.3%減)と堅調でしたが、収益性は大幅に悪化しました。営業利益は24.22億円(同93.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は61.23億円(同81.2%減)に留まっています。
- 増減理由: 映像事業の好調や円安効果(+595.9億円)があったものの、インダストリー領域の需要減退、棚卸資産の評価損、および108.16億円の減損損失(精機・コンポーネント等)が利益を押し下げました。
続きで読める項目(スタンダードプラン以上)
- 🔒 業績・収益性のトレンド
- 🔒 事業セグメント別の明暗
- 🔒 成長戦略の具体性と進捗
- 🔒 重大なリスク
- 🔒 株主還元姿勢
- 🔒 キャッシュフローの質
- 🔒 資産の健全性
- 🔒 総評
上記の詳細分析はスタンダードプラン以上でご覧いただけます。
プランをアップグレード市場ポジション
サンプル
市場内
業種内
- スタンダードプラン以上で見られます
- 🔒 収益性・効率性・成長性・回転・安全性・割安の6カテゴリ別スコア(市場内・業種内)
- 🔒 各指標の市場内・業種内ランキング(例:営業利益率 12位 / 1,100社)
- 🔒 レーダーチャートによる強み・弱みの一覧
市場ポジションはスタンダードプラン以上でご覧いただけます。
プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上収益 | 4512.2億円 | 5396.1億円 | 6281.1億円 | 7172.4億円 | 7152.9億円 |
| 当期利益又は当期損失(△) | -453.4億円 | 571.0億円 | 570.6億円 | 426.7億円 | 45.3億円 |
| 当期利益又は当期損失(△):親会社の所有者に帰属 | -345.0億円 | 426.8億円 | 449.4億円 | 325.7億円 | 61.2億円 |
| 当期包括利益 | 41.7億円 | 706.5億円 | 600.9億円 | 917.2億円 | 12.6億円 |
| 親会社の所有者に帰属する持分 | 5375.9億円 | 5976.8億円 | 6149.7億円 | 6837.9億円 | 6379.8億円 |
| 総資産額 | 9897.4億円 | 10395.7億円 | 10502.7億円 | 11471.1億円 | 11105.1億円 |
| 1株当たり親会社所有者帰属持分 | 1,464.06円/株 | 1,627.34円/株 | 1,776.47円/株 | 1,973.68円/株 | 1,940.15円/株 |
| 基本的1株当たり利益又は損失(△) | -93.96円/株 | 116.23円/株 | 125.46円/株 | 94.03円/株 | 17.86円/株 |
| 希薄化後1株当たり利益又は損失(△) | -93.96円/株 | 115.58円/株 | 124.77円/株 | 93.53円/株 | 17.77円/株 |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 54.3% | 57.5% | 58.6% | 59.6% | 57.4% |
| 親会社所有者帰属持分利益率 | -6.4% | 7.5% | 7.4% | 5.0% | 0.9% |
| 株価収益率 | — | 1130.0% | 1080.0% | 1630.0% | 8300.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 49.7億円 | 313.5億円 | 0.1億円 | 307.7億円 | 482.6億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | 180.2億円 | -3.9億円 | -1121.5億円 | -414.1億円 | -699.9億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -49.9億円 | -261.5億円 | -562.1億円 | -89.4億円 | -198.1億円 |
| 現金及び現金同等物 | 3518.0億円 | 3702.8億円 | 2113.4億円 | 2066.4億円 | 1635.9億円 |
| 従業員数 | 1944800.0% | 1843700.0% | 1879000.0% | 1944400.0% | 2006900.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 財政状態計算書 | ||
| 資産 | 11471.1億円 | 11105.1億円 |
| ▶ 流動資産 | 6673.4億円 | 6202.2億円 |
| ▶ 非流動資産 | 4797.7億円 | 4902.9億円 |
| 資産 | 11471.1億円 | 11105.1億円 |
| 負債及び資本 | 11471.1億円 | 11105.1億円 |
| ▶ 負債 | 4620.2億円 | 4712.9億円 |
| ▶ 資本 | 6850.9億円 | 6392.2億円 |
| 負債及び資本 | 11471.1億円 | 11105.1億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上収益合計 | 7172.4億円 | 7152.9億円 |
| 売上原価 | 4072.0億円 | 4033.2億円 |
| 売上総利益 | 3100.5億円 | 3119.7億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 2680.6億円 | 2951.6億円 |
| その他営業収益 | 35.8億円 | 22.4億円 |
| その他営業費用 | 57.9億円 | 166.3億円 |
| 営業利益又は損失(△) | 397.8億円 | 24.2億円 |
| 金融収益 | 82.6億円 | 59.6億円 |
| 金融費用 | 78.3億円 | 69.9億円 |
| 持分法による投資利益又は損失(△) | 24.7億円 | 31.5億円 |
| 税引前利益又は損失(△) | 426.7億円 | 45.3億円 |
| 法人所得税費用 | 105.3億円 | -15.9億円 |
| 当期利益又は損失(△) | 321.3億円 | 61.2億円 |
| 当期利益又は損失(△)の帰属 | ||
| 1株当たり当期利益又は損失(△) | ||
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 307.7億円 | 482.6億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -414.1億円 | -699.9億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -89.4億円 | -198.1億円 |
| 現金及び現金同等物の為替変動による影響 | 148.8億円 | -15.2億円 |
| 現金及び現金同等物増減額(△は減少) | -46.9億円 | -430.5億円 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 2066.4億円 | 1635.9億円 |
| 現金及び現金同等物期末残高 | 2066.4億円 | 1635.9億円 |