企業解説
1. 企業概要
キヤノン電子株式会社は、キヤノン株式会社を親会社(議決権55.2%所有)とするキヤノングループの中核企業です。主な事業は、カメラ用シャッターやレーザースキャナーユニットなどの「コンポーネント」、ドキュメントスキャナーやハンディターミナルなどの「電子情報機器」、およびITソリューションや医療機器などの「その他」で構成されています。
- 主要製品: シャッターユニット、絞りユニット、ドキュメントスキャナー、レーザープリンター、超小型人工衛星。
- 主要顧客: キヤノン株式会社(連結売上高の43.9%、441億円)およびキヤノングループ各社。
- 競合環境: 既存の事務機市場が成熟する中、ドキュメントスキャナー等のDX関連機器や、宇宙・医療・自動化などの新規成長分野での差別化を推進しています。
2. 要点(3行)
- 連結売上高は前年比4.5%増の1,006億円と大台を突破。コンポーネント事業の好調と円安効果が寄与した。
- 自己資本比率85.7%、無借金に近い財務基盤を誇る一方、営業利益率は10.3%(目標15%)と改善の余地を残す。
- 宇宙事業(スペースワン社)が持分法適用会社へ移行。ロケット打ち上げ失敗に伴う減損リスクが最大の中長期的懸念点。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高1,006億56百万円(前期比4.5%増)、経常利益98億77百万円(同10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益76億55百万円(同16.6%増)と増収増益を達成しました。
- 増減理由: ミラーレスカメラ向け部品の堅調な需要、新紙幣対応の磁気センサー特需、およびベトナム子会社での増産が寄与しました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 746.1億円 | 826.1億円 | 965.1億円 | 963.2億円 | 1006.6億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 58.3億円 | 70.8億円 | 89.2億円 | 89.6億円 | 98.8億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 44.1億円 | 53.9億円 | 69.2億円 | 65.7億円 | 76.5億円 |
| 包括利益 | 32.8億円 | 58.9億円 | 69.3億円 | 79.0億円 | 105.2億円 |
| 純資産額 | 976.3億円 | 1029.0億円 | 1113.0億円 | 1138.5億円 | 1217.4億円 |
| 総資産額 | 1172.1億円 | 1262.7億円 | 1374.9億円 | 1311.5億円 | 1418.9億円 |
| 1株当たり純資産額 | 2,339.03円/株 | 2,452.66円/株 | 2,633.45円/株 | 2,780.81円/株 | 2,972.59円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 108.04円/株 | 131.98円/株 | 169.34円/株 | 160.62円/株 | 187.21円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 81.5% | 79.4% | 78.3% | 86.7% | 85.7% |
| 自己資本利益率 | 4.7% | 5.5% | 6.7% | 5.9% | 6.5% |
| 株価収益率 | 1390.0% | 1200.0% | 900.0% | 1270.0% | 1280.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 53.0億円 | 27.4億円 | 41.6億円 | 102.0億円 | 126.9億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -36.2億円 | -49.8億円 | -54.9億円 | -33.1億円 | -94.6億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 11.0億円 | 4.7億円 | 17.2億円 | -24.6億円 | -26.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 235.3億円 | 222.1億円 | 233.4億円 | 271.8億円 | 289.1億円 |
| 従業員数 | 561600.0% | 524300.0% | 666200.0% | 521400.0% | 539400.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 882.7億円 | 726.6億円 |
| ▶ 固定資産 | 428.8億円 | 692.4億円 |
| 資産 | 1311.5億円 | 1418.9億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 155.3億円 | 175.5億円 |
| ▶ 固定負債 | 17.7億円 | 26.0億円 |
| 負債 | 173.0億円 | 201.5億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 1104.0億円 | 1154.3億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 32.9億円 | 61.4億円 |
| 非支配株主持分 | 1.5億円 | 1.7億円 |
| 純資産 | 1138.5億円 | 1217.4億円 |
| 負債純資産 | 1311.5億円 | 1418.9億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 963.2億円 | 1006.6億円 |
| 売上原価 | 758.4億円 | 803.1億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 204.8億円 | 203.4億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 113.3億円 | 99.5億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 91.4億円 | 104.0億円 |
| ▶ 営業外収益 | 12.4億円 | 8.2億円 |
| ▶ 営業外費用 | 14.2億円 | 13.4億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 89.6億円 | 98.8億円 |
| ▶ 特別利益 | 0.8億円 | 8.8億円 |
| ▶ 特別損失 | 0.2億円 | 6.3億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 90.2億円 | 101.3億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 29.9億円 | 23.4億円 |
| 法人税等調整額 | 0.5億円 | 1.2億円 |
| 法人税等 | 30.4億円 | 24.6億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 59.8億円 | 76.7億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | -5.8億円 | 0.2億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 65.7億円 | 76.5億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 102.0億円 | 126.9億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -33.1億円 | -94.6億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -24.6億円 | -26.2億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 2.3億円 | 11.2億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 46.6億円 | 17.3億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 271.8億円 | 289.1億円 |
| 連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -8.2億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 271.8億円 | 289.1億円 |