企業解説
1. 企業概要
株式会社タムロンは、一眼レフカメラ用およびミラーレスカメラ用交換レンズを主力とする世界的な光学機器メーカーです。主な事業は以下の3本柱で構成されています。
- 写真関連事業:ミラーレス・一眼レフ用交換レンズ(自社ブランドおよびOEM)。
- 監視&FA関連事業:監視カメラ用レンズ、マシンビジョン用レンズ、カメラモジュール。
- モビリティ&ヘルスケア、その他事業:車載カメラ用レンズ、医療用レンズ、ドローン用レンズ。
主要顧客としてはソニーグループがあり、連結売上高の**26.5%(約234億円)**を占めています。競合環境としては、カメラ本体メーカーの純正レンズのほか、サードパーティ製レンズメーカーとの激しい競争下にありますが、近年はミラーレス市場の拡大とOEM供給の好調により、独自のポジションを確立しています。
2. 要点(3行)
- ミラーレス用交換レンズの好調と円安影響により、売上高(前年比23.9%増)、営業利益(同41.1%増)ともに過去最高を更新する極めて強い決算。
- 全セグメントで2桁の増収増益を達成し、中期経営計画「Value Creation 26」の目標を初年度で達成したため、数値を上方修正した「ver 2.0」へ移行。
- 自己資本比率80.6%、ROE 19.0%と高い資本効率と財務健全性を両立し、総還元性向60%程度を目指す積極的な株主還元姿勢を鮮明にしている。
3. 業績・収益性のトレンド
当連結会計年度の業績は、売上高884.75億円(前年比23.9%増)、営業利益192.01億円(同41.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益**145.26億円(同34.4%増)**と、大幅な増収増益を記録しました。
- 増益理由:高付加価値なミラーレス用レンズのラインナップ拡充(新製品7機種投入)と、販管費の増加率を売上増加率の半分程度(12%増)に抑制したこと、および為替の円安効果が寄与しました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2020年12月期 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 483.8億円 | 575.4億円 | 634.5億円 | 714.3億円 | 884.8億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 37.5億円 | 75.3億円 | 115.0億円 | 139.7億円 | 193.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 19.6億円 | 51.7億円 | 83.5億円 | 108.1億円 | 145.3億円 |
| 包括利益 | 17.3億円 | 78.1億円 | 98.7億円 | 127.2億円 | 179.1億円 |
| 純資産額 | 457.8億円 | 525.4億円 | 605.7億円 | 707.3億円 | 823.3億円 |
| 総資産額 | 581.9億円 | 670.6億円 | 755.6億円 | 870.6億円 | 1021.8億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,097.86円/株 | 1,259.96円/株 | 1,449.62円/株 | 1,690.78円/株 | 1,997.51円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 44.41円/株 | 124.07円/株 | 200.01円/株 | 258.56円/株 | 351.6円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 78.7% | 78.3% | 80.2% | 81.2% | 80.6% |
| 自己資本利益率 | 3.9% | 10.5% | 14.8% | 16.5% | 19.0% |
| 株価収益率 | 2060.0% | 1150.0% | 740.0% | 1030.0% | 1280.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 75.5億円 | 86.6億円 | 92.3億円 | 100.3億円 | 176.4億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -123.3億円 | -37.8億円 | -38.6億円 | -51.5億円 | -67.3億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -21.1億円 | -12.5億円 | -20.4億円 | -27.8億円 | -60.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 214.2億円 | 258.3億円 | 299.5億円 | 326.4億円 | 383.8億円 |
| 従業員数 | 407000.0% | 409800.0% | 444800.0% | 460400.0% | 482000.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 64100.0% | 89700.0% | 40800.0% | 41900.0% | 73800.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 638.0億円 | 723.1億円 |
| ▶ 固定資産 | 232.6億円 | 298.7億円 |
| 資産 | 870.6億円 | 1021.8億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 142.3億円 | 166.1億円 |
| ▶ 固定負債 | 21.0億円 | 32.4億円 |
| 負債 | 163.3億円 | 198.5億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 625.5億円 | 707.8億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 81.8億円 | 115.5億円 |
| 純資産 | 707.3億円 | 823.3億円 |
| 負債純資産 | 870.6億円 | 1021.8億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 714.3億円 | 884.8億円 |
| 売上原価 | 397.7億円 | 490.9億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 316.6億円 | 393.9億円 |
| ▶ 販売費及び一般管理費 | 180.5億円 | 201.8億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 136.1億円 | 192.0億円 |
| ▶ 営業外収益 | 7.3億円 | 5.9億円 |
| ▶ 営業外費用 | 3.6億円 | 4.9億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 139.7億円 | 193.0億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 139.7億円 | 193.0億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 31.0億円 | 47.3億円 |
| 法人税等調整額 | 0.6億円 | 0.5億円 |
| 法人税等 | 31.6億円 | 47.8億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 108.1億円 | 145.3億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 108.1億円 | 145.3億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 100.3億円 | 176.4億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -51.5億円 | -67.3億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -27.8億円 | -60.2億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 5.9億円 | 8.6億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 26.9億円 | 57.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 326.4億円 | 383.8億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 326.4億円 | 383.8億円 |