企業解説
1. 企業概要
ニチモウ株式会社は、1910年創業の「浜から食卓まで」を網羅する水産総合商社兼メーカーです。漁網・漁具の製造販売からスタートし、現在は以下の6セグメントで事業を展開しています。
- 食品事業:鮮凍魚、魚卵、すり身等の加工・販売。
- 海洋事業:漁網・ロープの製造、養殖機資材・船舶機器の販売。
- 機械事業:食品加工機械の製造・販売。
- 資材事業:合成樹脂、包装資材等の販売。
- バイオティックス事業:発酵大豆製品などの健康食品。
- 物流事業:運送・倉庫サービス。
主要顧客は食品メーカー、漁業者、小売業者など多岐にわたり、漁撈から加工・流通まで一貫してサポートできる体制が最大の強みです。競合は大手水産会社(ニッスイ、マルハニチロ等)ですが、漁網・漁具という川上分野での高い専門性で差別化を図っています。
2. 要点(3行)
- 2025年3月期は、食品・機械事業の好調により売上高1,339億円(前年比+4.8%)、営業利益30億円(同+48.6%)の大幅増益を達成。
- 利益面は堅調な一方、在庫の積み増しと仕入債務の減少により、営業キャッシュ・フローが13.4億円の赤字に転落しており、資金効率に課題。
- 新中期経営計画(~2028年)で配当性向35%以上を目指す累進配当方針を掲げ、株主還元を強化する姿勢を鮮明にしている。
3. 業績・収益性のトレンド
- 増収増益の継続:売上高は1,339億円(+4.8%)、経常利益は36.0億円(+40.6%)と成長軌道にあります。特に営業利益率は2.2%(前期1.5%)へ改善しました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 売上高 | 1133.2億円 | 1154.7億円 | 1268.3億円 | 1277.6億円 | 1339.0億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 23.6億円 | 36.1億円 | 32.2億円 | 25.6億円 | 36.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 14.9億円 | 27.5億円 | 24.4億円 | 23.5億円 | 26.7億円 |
| 包括利益 | 20.0億円 | 30.3億円 | 33.9億円 | 42.4億円 | 25.6億円 |
| 純資産額 | 173.5億円 | 200.7億円 | 240.9億円 | 283.5億円 | 302.3億円 |
| 総資産額 | 652.3億円 | 748.6億円 | 786.5億円 | 810.9億円 | 831.0億円 |
| 1株当たり純資産額 | 2,509.53円/株 | 2,916.15円/株 | 3,078.94円/株 | 3,400.25円/株 | 3,625.9円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | 217.3円/株 | 402.58円/株 | 341.31円/株 | 283.24円/株 | 320.06円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | 211.96円/株 | 391.57円/株 | 329.32円/株 | — | — |
| 自己資本比率 | 26.4% | 26.6% | 30.6% | 34.9% | 36.4% |
| 自己資本利益率 | 9.1% | 14.8% | 11.1% | 9.0% | 9.1% |
| 株価収益率 | 490.0% | 360.0% | 460.0% | 850.0% | 600.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 64.0億円 | -55.4億円 | 9.1億円 | 66.3億円 | -13.4億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -12.9億円 | -24.3億円 | -12.7億円 | 12.8億円 | -19.8億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | -11.1億円 | 42.2億円 | 16.2億円 | -72.8億円 | 11.9億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 92.8億円 | 55.7億円 | 69.4億円 | 76.6億円 | 55.1億円 |
| 従業員数 | 97900.0% | 98000.0% | 99800.0% | 104300.0% | 105000.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 57500.0% | 51300.0% | 51600.0% | 52000.0% | 48600.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 566.0億円 | 565.0億円 |
| ▶ 固定資産 | 243.8億円 | 264.5億円 |
| ▶ 繰延資産 | 1.2億円 | 1.5億円 |
| 資産 | 810.9億円 | 831.0億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 388.1億円 | 320.9億円 |
| ▶ 固定負債 | 139.4億円 | 207.8億円 |
| 負債 | 527.4億円 | 528.7億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 233.0億円 | 252.9億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 50.3億円 | 49.2億円 |
| 非支配株主持分 | 0.2億円 | 0.2億円 |
| 純資産 | 283.5億円 | 302.3億円 |
| 負債純資産 | 810.9億円 | 831.0億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 売上高 | 1277.6億円 | 1339.0億円 |
| 売上原価 | 1169.8億円 | 1216.7億円 |
| 売上総利益又は売上総損失(△) | 107.8億円 | 122.3億円 |
| 販売費及び一般管理費 | 87.6億円 | 92.3億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 20.2億円 | 30.0億円 |
| ▶ 営業外収益 | 11.3億円 | 11.3億円 |
| ▶ 営業外費用 | 5.9億円 | 5.3億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 25.6億円 | 36.0億円 |
| ▶ 特別利益 | 17.7億円 | 3.0億円 |
| ▶ 特別損失 | 8.1億円 | 4.1億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 35.2億円 | 34.9億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 12.0億円 | 9.1億円 |
| 法人税等調整額 | -0.4億円 | -0.9億円 |
| 法人税等 | 11.6億円 | 8.2億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 23.6億円 | 26.7億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 0.1億円 | 0.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 23.5億円 | 26.7億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 66.3億円 | -13.4億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | 12.8億円 | -19.8億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -72.8億円 | 11.9億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 0.8億円 | -0.0億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | 7.0億円 | -21.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 76.6億円 | 55.1億円 |
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 0.2億円 | — |
| 現金及び現金同等物の残高 | 76.6億円 | 55.1億円 |