企業解説
1. 企業概要
小田急電鉄は、東京・神奈川を基盤とする大手私鉄を核に、交通、不動産、生活サービスの3ドメインで事業を展開する「地域価値創造型企業」です。
- 交通業:鉄道事業(小田急線)、バス事業(神奈中、小田急バス等)、タクシー、観光船、ロープウェイ等。
- 不動産業:新宿駅西口や沿線での不動産賃貸(ハルク、ビナウォーク等)、分譲マンション(リーフィアブランド)。
- 生活サービス業:百貨店(小田急百貨店)、スーパーマーケット(Odakyu OX)、ホテル(サザンタワー等)、レストラン。
- 競合・環境:新宿を起点とする京王電鉄や、渋谷を拠点とする東急等と競合。現在は「2030年度営業利益800億円」を掲げ、新宿駅西口地区の大規模再開発を軸に事業構造の変革を進めています。
2. 要点(3行)
- 営業利益は514億円(前期比1.3%増)と微増ながら、純利益は前期のビル売却益の反動により519億円(同36.3%減)と大幅減益となった。
- 2030年度に向けた「成長ストーリー」を公表し、累計2,000億円の株主還元や自己資本比率の30%への圧縮など、資本効率を重視する姿勢を鮮明にした。
- 新宿駅西口再開発に伴う建設仮勘定の増加(763億円)や、積極投資によるフリーCFの赤字(186億円の支出超)など、投資フェーズへの移行が顕著である。
3. 業績・収益性のトレンド
- 営業収益:4,227億円(前期比3.1%増)。人流回復と生活サービス業の決算期変更(13ヶ月分合算)が増収を牽引。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 営業収益 | 3859.8億円 | 3587.5億円 | 3951.6億円 | 4098.4億円 | 4227.0億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | -312.2億円 | 47.0億円 | 251.2億円 | 506.7億円 | 504.7億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -398.0億円 | 121.2億円 | 407.4億円 | 815.2億円 | 519.6億円 |
| 包括利益 | -340.8億円 | 8.1億円 | 444.7億円 | 967.9億円 | 505.1億円 |
| 純資産額 | 3524.6億円 | 3492.6億円 | 3884.9億円 | 4601.8億円 | 4792.6億円 |
| 総資産額 | 13270.0億円 | 12852.3億円 | 12799.8億円 | 13015.8億円 | 12999.9億円 |
| 1株当たり純資産額 | 963.4円/株 | 954.58円/株 | 1,066.07円/株 | 1,283.65円/株 | 1,385.44円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | -109.6円/株 | 33.36円/株 | 112.11円/株 | 225.28円/株 | 147.51円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 26.4% | 27.0% | 30.3% | 35.3% | 36.8% |
| 自己資本利益率 | -10.8% | 3.5% | 11.1% | 19.3% | 11.1% |
| 株価収益率 | — | 6110.0% | 1530.0% | 920.0% | 1000.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 271.8億円 | 486.2億円 | 629.3億円 | 716.3億円 | 558.8億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -435.8億円 | -455.1億円 | 347.1億円 | 234.3億円 | -745.0億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 372.1億円 | -305.7億円 | -510.6億円 | -1020.8億円 | -70.4億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 492.7億円 | 218.5億円 | 674.7億円 | 605.3億円 | 349.5億円 |
| 従業員数 | 1396000.0% | 1327200.0% | 1262900.0% | 1166100.0% | 1151700.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 499500.0% | 477200.0% | 582100.0% | 560200.0% | 569400.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 1731.2億円 | 1411.0億円 |
| ▶ 固定資産 | 11284.6億円 | 11589.0億円 |
| 資産 | 13015.8億円 | 12999.9億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 3964.2億円 | 3443.3億円 |
| ▶ 固定負債 | 4449.8億円 | 4764.0億円 |
| 負債 | 8414.0億円 | 8207.3億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 4213.3億円 | 4418.6億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 379.9億円 | 364.2億円 |
| 非支配株主持分 | 8.6億円 | 9.9億円 |
| 純資産 | 4601.8億円 | 4792.6億円 |
| 負債純資産 | 13015.8億円 | 12999.9億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 営業収益 | 4098.4億円 | 4227.0億円 |
| ▶ 営業費 | 3590.7億円 | 3712.7億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | 507.7億円 | 514.3億円 |
| ▶ 営業外収益 | 73.2億円 | 59.2億円 |
| ▶ 営業外費用 | 74.2億円 | 68.7億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | 506.7億円 | 504.7億円 |
| ▶ 特別利益 | 662.4億円 | 302.7億円 |
| ▶ 特別損失 | 153.0億円 | 86.9億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 1016.1億円 | 720.5億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 258.6億円 | 171.9億円 |
| 法人税等調整額 | -58.5億円 | 27.7億円 |
| 法人税等 | 200.1億円 | 199.7億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 816.0億円 | 520.9億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 0.8億円 | 1.3億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 815.2億円 | 519.6億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 716.3億円 | 558.8億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | 234.3億円 | -745.0億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -1020.8億円 | -70.4億円 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 0.0億円 | 0.0億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -70.2億円 | -256.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 605.3億円 | 349.5億円 |
| 合併に伴う現金及び現金同等物の増加額 | 0.8億円 | 0.1億円 |
| 新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額 | — | 0.6億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 605.3億円 | 349.5億円 |