企業解説
1. 企業概要
広島電鉄株式会社(広電)は、広島県内を基盤とする交通事業者です。主要事業は、路面電車(鉄軌道)および路線・高速バスの「運輸部門」、サービスエリア運営等の「流通部門」、不動産賃貸・分譲の「不動産部門」、土木・建築の「建設部門」、そしてゴルフ場やボウリング場を運営する「レジャー・サービス部門」の5セグメントで構成されています。広島市内の路面電車網は国内最大規模であり、地域インフラとして独占的な地位を築いています。
2. 要点(3行)
- 営業収益はインバウンド需要の回復により337.09億円(前期比10.6%増)と伸長したが、人件費・修繕費増で営業損失14.19億円と赤字が継続している。
- 運輸部門の営業損失(△31.1億円)を不動産部門の収益(15.84億円)と多額の受領補助金(特別利益約39億円)で補い、最終利益13.79億円を確保した構造。
- 2025年夏の「広島駅前大橋ルート」開業に向けた巨額投資(建設仮勘定46億円)が進行中で、資本効率の改善と運輸事業の黒字化が喫緊の課題。
3. 業績・収益性のトレンド
- 売上高と利益: 営業収益は337.09億円と増収を確保。要因はG7広島サミット後の観光客増加や2025年2月の運賃改定です。しかし、営業費用が351.28億円(前期比11.3%増)と売上の伸びを上回って膨らみ、営業損失は14.19億円(前期は10.88億円の損失)と悪化しました。
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プランをアップグレード業績チャート
成長性の軌跡
● 売上高(棒、左軸) ● 当期純利益(折れ線、左軸) ● 経常利益率(折れ線、右軸)
資本効率の解剖
ROE
デュポン分解(ROE = 純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ)
還元と評価
■ EPS 1株当たり純利益(棒・左軸) ■ DPS 1株当たり配当(棒・左軸) ● PBR 株価純資産倍率(折れ線・右軸) DPS÷EPS=配当性向
キャッシュフローの質
■ 営業CF(棒・正側) ■ 投資CF(棒・負側) ■ 財務CF(棒・負側に積み上げ) ● 当期純利益(折れ線)
財務諸表
経営指標
| 項目 | 2021年03月期 | 2022年03月期 | 2023年03月期 | 2024年03月期 | 2025年03月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 連結経営指標等 | |||||
| 営業収益 | 254.1億円 | 273.9億円 | 274.5億円 | 304.7億円 | 337.1億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | -60.5億円 | -44.5億円 | -30.3億円 | -9.7億円 | -12.4億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | -32.9億円 | -10.5億円 | 9.4億円 | 6.6億円 | 13.8億円 |
| 包括利益 | -26.5億円 | -11.7億円 | 5.2億円 | 25.7億円 | 13.5億円 |
| 純資産額 | 393.8億円 | 386.9億円 | 392.2億円 | 416.1億円 | 427.6億円 |
| 総資産額 | 921.2億円 | 925.0億円 | 941.1億円 | 984.0億円 | 1040.8億円 |
| 1株当たり純資産額 | 1,265.12円/株 | 1,245.34円/株 | 1,263.07円/株 | 1,338.41円/株 | 1,373.44円/株 |
| 1株当たり当期純利益又は当期純損失(△) | -108.51円/株 | -34.7円/株 | 31.07円/株 | 21.61円/株 | 45.42円/株 |
| 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 | — | — | — | — | — |
| 自己資本比率 | 41.7% | 40.9% | 40.8% | 41.3% | 40.1% |
| 自己資本利益率 | -8.3% | -2.8% | 2.5% | 1.7% | 3.3% |
| 株価収益率 | — | — | 2630.0% | 3590.0% | 1330.0% |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 28.9億円 | -11.2億円 | 4.5億円 | 55.3億円 | 50.8億円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | -29.4億円 | -35.6億円 | -21.5億円 | -36.5億円 | -55.7億円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 12.5億円 | 46.6億円 | 8.9億円 | -23.6億円 | 6.0億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 52.1億円 | 51.9億円 | 43.9億円 | 39.1億円 | 40.2億円 |
| 従業員数 | 236300.0% | 228300.0% | 216500.0% | 218000.0% | 218200.0% |
| 平均臨時雇用人員 | 18500.0% | 17000.0% | 14300.0% | 15300.0% | 18100.0% |
貸借対照表
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | ||
| 資産の部 | ||
| ▶ 流動資産 | 158.4億円 | 164.4億円 |
| ▶ 固定資産 | 825.5億円 | 876.4億円 |
| 資産 | 984.0億円 | 1040.8億円 |
| 負債の部 | ||
| ▶ 流動負債 | 273.8億円 | 319.2億円 |
| ▶ 固定負債 | 294.1億円 | 294.0億円 |
| 負債 | 567.9億円 | 613.2億円 |
| 純資産の部 | ||
| ▶ 株主資本 | 154.8億円 | 168.7億円 |
| ▶ 評価・換算差額等 | 251.7億円 | 248.5億円 |
| 非支配株主持分 | 9.6億円 | 10.4億円 |
| 純資産 | 416.1億円 | 427.6億円 |
| 負債純資産 | 984.0億円 | 1040.8億円 |
損益計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 損益計算書 | ||
| 営業収益 | 304.7億円 | 337.1億円 |
| ▶ 営業費 | 315.5億円 | 351.3億円 |
| 営業利益又は営業損失(△) | -10.9億円 | -14.2億円 |
| ▶ 営業外収益 | 3.7億円 | 4.6億円 |
| ▶ 営業外費用 | 2.5億円 | 2.8億円 |
| 経常利益又は経常損失(△) | -9.7億円 | -12.4億円 |
| ▶ 特別利益 | 38.7億円 | 41.4億円 |
| ▶ 特別損失 | 20.1億円 | 17.7億円 |
| 税引前当期純利益又は税引前当期純損失(△) | 8.9億円 | 11.3億円 |
| 法人税、住民税及び事業税 | 1.3億円 | 1.1億円 |
| 法人税等調整額 | -0.0億円 | -4.7億円 |
| 法人税等 | 1.3億円 | -3.5億円 |
| 当期純利益又は当期純損失(△) | 7.6億円 | 14.8億円 |
| 非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に帰属する当期純損失(△) | 1.0億円 | 1.0億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 6.6億円 | 13.8億円 |
キャッシュフロー計算書
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| キャッシュ・フロー計算書 | ||
| ▶ 営業活動によるキャッシュ・フロー | 55.3億円 | 50.8億円 |
| ▶ 投資活動によるキャッシュ・フロー | -36.5億円 | -55.7億円 |
| ▶ 財務活動によるキャッシュ・フロー | -23.6億円 | 6.0億円 |
| 現金及び現金同等物の増減額(△は減少) | -4.8億円 | 1.1億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 39.1億円 | 40.2億円 |
| 現金及び現金同等物の残高 | 39.1億円 | 40.2億円 |