サン電子株式会社は、「情報通信」と「エンターテインメント」を軸に多角的な事業を展開する企業です。主力のエンターテインメント関連事業では、パチンコ・パチスロ機向けの制御基板や樹脂成形品を遊技機メーカー(主要顧客:株式会社藤商事など)へ提供しています。グローバルデータインテリジェンス事業では、持分法適用関連会社であるイスラエルのCellebrite DI Ltd.のデジタルフォレンジック製品(捜査機関向け証拠抽出ツール)の国内販売を行っています。また、新規IT関連事業として産業用ルーター「Rooster」などのM2M/IoTソリューションを展開し、当連結会計年度より睡眠改善などのウェルネス事業に新規参入しました。競合環境としては、遊技機市場の縮小に伴い他社とのシェア争いが激化する一方、デジタル捜査ツールや産業用IoT分野では独自の技術優位性を保持しています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-25 提出)収益性
営業利益率
0.0%
≧10%が優良
ROA
0.0%
≧5%が優良
ROE
40.6%
≧10%が優良
ROIC
0.0%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
7.9%
≧10%が優良
営業利益成長率
-99.6%
≧10%が優良
EPS成長率
—
≧10%が優良
3行解説
- 利益の質に注意: 親会社株主に帰属する当期純利益は172.28億円と巨額だが、その大半は持分法変動利益(Cellebrite社関連)175.60億円という非現金性の特殊要因であり、本業の営業利益は133万円(前期は3.12億円)と実質的な減益。
- 財務基盤と還元: 自己資本比率は89.5%と極めて高く、この強固な財務背景を基に年間配当を100円(前期は40円)へ大幅増配し、株主還元姿勢を鮮明にしている。
- 成長戦略の具体化: 新中期経営計画(2025-2027年度)を策定し、最終年度に売上高192億円、営業利益21億円という高い目標を掲げ、Cellebrite社による米Corellium社の買収合意などM&Aを通じた拡大を模索。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 第3四半期 、2026-02-13 16:00 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: -0.9億円 / 予想: 13.8億円
+30.8%
売上高
実績: 25.9億円 / 予想: 162.5億円
+9.7%
2Q
営業利益
実績: -1.4億円 / 予想: 13.8億円
-500.0%
売上高
実績: 47.0億円 / 予想: 162.5億円
-18.9%
3Q
営業利益
実績: -1.4億円 / 予想: -2.1億円
+19.5%
売上高
実績: 74.0億円 / 予想: 103.0億円
-6.7%
3行解説
- 利益構成の歪みと持分法利益の寄与: 営業損失1.36億円を計上する一方、持分法適用関連会社Cellebrite社の投資利益35.02億円を計上し、経常利益が前年同期の1,200万円から34.99億円へ急拡大した。
- 大規模な自己株買いによる財務構造の変化: 当第3四半期累計期間で約71.8億円の自己株式取得を実施。純資産は26.6億円減少したが、1株当たり純利益の向上と株主還元姿勢を鮮明にしている。
- 主力事業の端境期と減収減益: IT関連事業での3Gから4Gへの移行需要一段落や、遊技機部品の出荷減により売上高は前年同期比6.7%減の74.02億円に着地し、本業の稼ぐ力は足踏み状態にある。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-13 | 2026年3月期 第3四半期 | +19.5% | -0.5% | +4.3% | -1.3% | — |
| 2025-11-14 | 2026年3月期 第2四半期 | -500.0% | +2.1% | -4.1% | -7.6% | -9.2% |
| 2025-08-08 | 2026年3月期 第1四半期 | +30.8% | -3.5% | +12.1% | +7.9% | +46.4% |
| 2025-05-15 | 2025年3月期 通期 | -99.7% | -11.4% | -15.3% | -23.6% | -28.2% |
| 2025-02-14 | 2025年3月期 第3四半期 | — | -9.0% | -25.4% | -33.6% | -21.2% |
有価証券報告書
2025-06-25 有価証券報告書-第54期(2024/04/01-2025/03/31)