丸善CHIホールディングスは、大日本印刷(DNP)を親会社に持ち、書籍の出版から小売(書店経営)、図書館運営受託までを一気通貫で手がける「知のインフラ」企業である。ビジネスモデルは、大学・官庁等のアカデミック市場向けの「文教市場販売」、丸善・ジュンク堂ブランドを展開する「店舗・ネット販売」、国内最大級の受託実績を誇る「図書館サポート」、そして専門書中心の「出版」の4つの柱で構成される。単なる書籍販売にとどまらず、教育・研究機関の施設設計やシステム提供など、BtoBおよびBtoG(対政府・自治体)のストック型ビジネスに近い収益構造を併せ持っている。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2026-01 期末、2026-04-24 提出)収益性
営業利益率
3.0%
≧10%が優良
ROA
4.1%
≧5%が優良
ROE
6.3%
≧10%が優良
ROIC
3.7%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
11.6%
≧10%が優良
営業利益成長率
59.9%
≧10%が優良
EPS成長率
-14.7%
≧10%が優良
3行解説
・紙の書籍市場が縮小する中、小売から「図書館運営受託」や「専門情報サービスの提供」へと、労働集約型・ストック型ビジネスへの構造転換を急いでいる。 ・DNP傘下として安定した資本背景と物流網を持つ一方、受託事業における労務費の上昇が利益を圧迫する構造的な課題に直面している。 ・自社保有不動産の収益化や、専門書読み放題サービス(丸善リサーチ)などのデジタル・IP活用を新たな成長の軸として打ち出している。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-01 通期 、2026-03-13 15:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 21.3億円 / 予想: 36.0億円
+0.4%
売上高
実績: 473.8億円 / 予想: 1750.0億円
+1.9%
2Q
営業利益
実績: 28.4億円 / 予想: 36.0億円
+35.1%
売上高
実績: 925.2億円 / 予想: 1750.0億円
+8.8%
3Q
営業利益
実績: 45.0億円 / 予想: 48.0億円
+95.2%
売上高
実績: 1417.9億円 / 予想: 1830.0億円
+14.6%
通期
営業利益
実績: 55.9億円 / 予想: 未開示
+59.9%
売上高
実績: 1850.5億円 / 予想: 未開示
+11.6%
3行解説
- 万博特需と大型案件が牽引: 2025年大阪・関西万博オフィシャルストアの好調(売上高81.7億円)と、文教市場での大型設計・施工案件の完工により、営業利益が前期比59.9%増と大幅な増益を達成。
- 大幅増配を維持: 前期の年間3円から6円へと大幅な増配(配当性向16.7%)を実施し、次期予想も6円を維持。株主還元姿勢を明確に強化。
- 次期は反動減を予想: 万博関連売上の剥落により、2027年1月期は売上高6.0%減、営業利益28.5%減の減収減益を見込むが、これは特需終了に伴う巡航速度への回帰という側面が強い。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-03-13 | 2026年1月期 通期 | +59.9% | +0.3% | -2.4% | — | — |
| 2025-12-12 | 2026年1月期 第3四半期 | +95.2% | -3.7% | -4.5% | -8.4% | -17.1% |
| 2025-09-12 | 2026年1月期 第2四半期 | +35.1% | -0.4% | -4.4% | -9.0% | -13.6% |
| 2025-06-12 | 2026年1月期 第1四半期 | +0.4% | +1.1% | -2.5% | -4.8% | -13.8% |
| 2025-03-14 | 2025年1月期 通期 | -6.1% | -1.6% | -5.4% | +5.0% | -3.3% |
有価証券報告書
2026-04-24 有価証券報告書-第16期(2025/02/01-2026/01/31)
2025-04-28 有価証券報告書-第15期(2024/02/01-2025/01/31)