株式会社巴川コーポレーション(旧:巴川製紙所)は、創業100年を超える特殊紙・電子材料メーカーです。長年培った抄紙技術と塗工技術をコアに、以下の5セグメントで事業を展開しています。
- トナー事業: 複写機・プリンター用トナーの製造・販売。独立系メーカーとして世界トップクラスの地位。
- 半導体・ディスプレイ関連事業: リードフレーム固定テープ(車載用が主力)、光学フィルム、静電チャック等。
- 機能性シート事業: 電気絶縁紙、機能性不織布、塗工紙(磁気乗車券等)、クラフト重袋。
- セキュリティメディア事業: 有価証券、ICカード、宣伝印刷物の製造・加工。
- 新規開発事業: 熱・電気・電磁波コントロール材料「iCas」や、環境制御材料「GREEN CHIP」などの次世代製品。
主要顧客は事務機器メーカー、IC・リードフレームメーカー、鉄道会社などで、世界的なサプライチェーンに組み込まれています。競合環境としては、トナー市場で中国メーカーの台頭による価格競争が激化しており、付加価値の高い電子材料分野へのシフトを急いでいます。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-24 提出)収益性
営業利益率
3.7%
≧10%が優良
ROA
2.8%
≧5%が優良
ROE
3.8%
≧10%が優良
ROIC
2.9%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
2.2%
≧10%が優良
営業利益成長率
-3.7%
≧10%が優良
EPS成長率
27.5%
≧10%が優良
3行解説
- 連結売上高は344億円(前期比2.2%増)と増収を確保したが、原材料高や人件費増が響き営業利益は12.8億円(3.7%減)の微減益。
- 半導体・ディスプレイ関連事業が営業利益8億円(32.3%増)と成長を牽引する一方、トナー事業は中国経済不振と市場縮小の構造的課題に直面。
- 新製品「iCas」等の開発に8億円超の先行投資を継続しており、フリーキャッシュフローはマイナス圏。資産面では中国向け債権の貸倒引当金増が懸念点。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 第3四半期 、2026-02-10 14:00 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 3.7億円 / 予想: 14.0億円
+8.2%
売上高
実績: 85.3億円 / 予想: 360.0億円
+0.4%
2Q
営業利益
実績: 9.6億円 / 予想: 14.0億円
+3.6%
売上高
実績: 171.6億円 / 予想: 360.0億円
-0.4%
3Q
営業利益
実績: 12.3億円 / 予想: 14.0億円
-3.1%
売上高
実績: 262.0億円 / 予想: 360.0億円
+1.0%
3行解説
- 利益進捗は極めて好調も据え置き: 営業利益は通期計画に対し87.5%と高い進捗率を記録したが、第4四半期に予定される生産設備の更新に伴う特別損失を見込み、通期予想を据え置いた。
- 事業ポートフォリオの明暗が鮮明: 主力のトナー事業がモノクロ製品の市況低迷で営業利益45.8%減と苦戦する一方、半導体実装用テープや機能性不織布が大幅増益となり、トナーの落ち込みをカバーした。
- コスト増を価格転嫁で跳ね返す: 原材料・人件費の上昇に対し全社的な価格改定を進め、売上高は前年同期比1.0%増の261.9億円を確保。粗利率の改善により、開発費や償却費の増加分を吸収した。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-10 | 2026年3月期 第3四半期 | -3.1% | -5.5% | +3.2% | +13.4% | — |
| 2025-11-11 | 2026年3月期 第2四半期 | +3.6% | -4.0% | +1.2% | +0.3% | -4.9% |
| 2025-08-08 | 2026年3月期 第1四半期 | +8.2% | -2.1% | -2.9% | +4.6% | +0.7% |
| 2025-05-15 | 2025年3月期 通期 | -3.7% | -1.0% | -4.7% | +4.8% | +10.7% |
| 2025-02-13 | 2025年3月期 第3四半期 | +29.4% | -3.2% | -5.9% | -6.6% | -9.2% |
有価証券報告書
2025-06-24 有価証券報告書-第166期(2024/04/01-2025/03/31)