大王製紙株式会社は、国内屈指の規模を誇る総合製紙メーカーです。事業は大きく分けて、新聞用紙、印刷・出版用紙、段ボール原紙等を扱う「紙・板紙事業」と、ティシュー(エリエールブランド)、紙おむつ(アテント等)、ペット用品等を扱う「ホーム&パーソナルケア(H&PC)事業」の2本柱で構成されています。国内市場では少子高齢化やデジタル化に伴う紙需要の減退という厳しい環境にあり、競合他社との価格競争に加え、原燃料価格の高騰が収益の圧迫要因となっています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-26 提出)収益性
営業利益率
1.5%
≧10%が優良
ROA
1.1%
≧5%が優良
ROE
-4.4%
≧10%が優良
ROIC
1.0%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
-0.4%
≧10%が優良
営業利益成長率
-31.7%
≧10%が優良
EPS成長率
-350.2%
≧10%が優良
3行解説
- 2025年3月期連結業績は、売上高6,689億円(前年同期比0.4%減)、営業利益98億円(同31.7%減)と振るわず、構造改革費用等の計上で最終損益は111億円の赤字に転落した。
- 国内H&PC事業は付加価値商品の投入で堅調だが、海外(中国・トルコ)事業の苦戦と国内紙・板紙事業の需要減退が大きな足かせとなっており、不採算事業からの撤退・譲渡を断行中。
- 中期経営計画「Reframe」に基づき、北越コーポレーションとの戦略的業務提携やセルロースナノファイバー(CNF)等の新素材への投資を進め、収益基盤を「量から質」へ転換する過渡期にある。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 第3四半期 、2026-02-13 13:00 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 21.0億円 / 予想: 220.0億円
+6.8%
売上高
実績: 1582.3億円 / 予想: 6700.0億円
-4.8%
2Q
営業利益
実績: 85.6億円 / 予想: 220.0億円
+130.8%
売上高
実績: 3193.6億円 / 予想: 6700.0億円
-4.3%
3Q
営業利益
実績: 180.9億円 / 予想: 220.0億円
+165.4%
売上高
実績: 4930.6億円 / 予想: 6700.0億円
-1.8%
3行解説
- 大幅な利益回復: 営業利益は前年同期比165.4%増の181億円、経常利益は273.6%増の160億円と急拡大し、最終損益は前年の赤字から88億円の黒字へ転換した。
- H&PC事業の構造改革が奏功: トルコ子会社の売却等を含む海外事業の構造改革と、国内での価格改定・付加価値商品の伸長により、同セグメントが前年の赤字から64億円の黒字へV字回復を遂げた。
- 通期目標を利益面で事実上超過: 第3四半期時点で経常利益と純利益が通期計画を既に上回っており、ボイラー事故の受取保険金(64億円)等の特別利益も利益を大きく押し上げた。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-13 | 2026年3月期 第3四半期 | +165.4% | +7.8% | +9.3% | +12.6% | — |
| 2025-11-14 | 2026年3月期 第2四半期 | +130.8% | +4.6% | +1.9% | -0.5% | +4.7% |
| 2025-08-08 | 2026年3月期 第1四半期 | +6.8% | -5.6% | -5.7% | -1.3% | -6.0% |
| 2025-05-15 | 2025年3月期 通期 | -31.7% | +0.2% | -3.5% | -9.3% | -3.2% |
| 2025-02-14 | 2025年3月期 第3四半期 | -38.6% | -4.5% | -7.7% | -3.6% | -0.1% |
有価証券報告書
2025-06-26 有価証券報告書-第114期(2024/04/01-2025/03/31)