帝人株式会社は、高機能素材(マテリアル)、繊維・製品、ヘルスケアの3つの領域を主軸に展開するグローバル企業です。
- マテリアル事業:アラミド繊維、ポリカーボネート樹脂、炭素繊維、複合成形材料などを製造・販売。自動車、航空機、防弾用途が主要市場です。
- 繊維・製品事業:ポリエステル繊維の生産や、アパレル・産業資材向け繊維製品の商社機能を持ちます。
- ヘルスケア事業:骨粗鬆症治療薬等の医薬品や、在宅酸素療法(HOT)・CPAP(睡眠時無呼吸症候群向け)などの在宅医療機器サービスを提供。
- 競合環境:炭素繊維やアラミド繊維ではグローバルで高いシェアを誇りますが、中国メーカー等の増産による汎用品の価格競争激化にさらされています。なお、当期中に電子コミックを手掛ける「IT事業(インフォコム)」の売却を完了しました。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-25 提出)収益性
営業利益率
-7.1%
≧10%が優良
ROA
-6.3%
≧5%が優良
ROE
6.7%
≧10%が優良
ROIC
-6.1%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
4.7%
≧10%が優良
営業利益成長率
—
≧10%が優良
EPS成長率
—
≧10%が優良
3行解説
- 巨額減損による赤字と事業構造の激変:北米複合成形材料事業(TAT)の売却決定に伴う578億円の減損やヘルスケアの280億円の減損により、718億円の営業損失を計上。
- インフォコム売却による財務健全化:IT事業の売却益1,021億円を計上したことで最終損益は283億円の黒字に浮上し、D/Eレシオが0.9倍へと大幅に改善。
- 収益性の課題と再建への道筋:ヘルスケアの薬価改定影響など足かせはあるが、不採算事業の整理(TAT、インフォコム)により、2026年度以降の成長軌道回帰を目指す。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 通期 、2026-05-11 11:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 22.9億円 / 予想: 200.0億円
-71.5%
売上高
実績: 2431.2億円 / 予想: 8600.0億円
-4.8%
2Q
営業利益
実績: -540.8億円 / 予想: 50.0億円
-13.4%
売上高
実績: 4510.4億円 / 予想: 8600.0億円
-11.1%
3Q
営業利益
実績: -537.7億円 / 予想: 50.0億円
-23.0%
売上高
実績: 6598.8億円 / 予想: 8600.0億円
-12.7%
通期
営業利益
実績: -707.1億円 / 予想: 未開示
+1.6%
売上高
実績: 8731.9億円 / 予想: 未開示
-13.2%
3行解説
- 2026年3月期は、アラミド事業やヘルスケア事業での減損損失889億円の計上により、親会社所有者帰属の当期損益は880億円の赤字に転落。
- 売上収益は前期比13.2%減の8,732億円となった一方、実質的な稼ぐ力を示す事業利益は258億円(同6.6%減)を確保し、底堅さを見せた。
- 次期は構造改革の進展と関係会社株式売却益(約455億円)を見込み、当期利益450億円への黒字浮上とV字回復を計画している。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-05-11 | 2026年3月期 通期 | +1.6% | — | — | — | — |
| 2026-02-04 | 2026年3月期 第3四半期 | -23.0% | +5.2% | +5.9% | +7.7% | +10.7% |
| 2025-11-05 | 2026年3月期 第2四半期 | -13.4% | -8.3% | -5.4% | -5.5% | -4.9% |
| 2025-08-05 | 2026年3月期 第1四半期 | -71.5% | -0.5% | -6.4% | -6.0% | -9.5% |
| 2025-05-12 | 2025年3月期 通期 | -1362.3% | -4.7% | -6.7% | -7.9% | -0.0% |
| 2025-02-06 | 2025年3月期 第3四半期 | — | +1.5% | +5.8% | +10.7% | +5.3% |
有価証券報告書
2025-06-25 有価証券報告書-第159期(2024/04/01-2025/03/31)