信越化学工業株式会社は、世界トップシェアを誇る塩化ビニル樹脂(塩ビ)と半導体シリコンを核とする世界的な化学メーカーです。事業は主に以下の4セグメントで構成されています。
- 生活環境基盤材料事業: 塩ビ(世界1位のシンテック社を擁する)、か性ソーダ等。
- 電子材料事業: 半導体シリコン(世界1位)、フォトレジスト、マスクブランクス等。
- 機能材料事業: シリコーン、セルロース誘導体等。
- 加工・商事・技術サービス事業: 信越ポリマーの事業、エンジニアリング等。
競合環境としては、塩ビでは北米の石油化学メーカ-、半導体材料ではSUMCO等の国内外の有力化学・素材メーカーと競合しますが、圧倒的な生産能力とキャッシュ創出力を背景とした投資余力で、高い参入障壁を築いています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-20 提出)収益性
営業利益率
29.0%
≧10%が優良
ROA
13.8%
≧5%が優良
ROE
11.5%
≧10%が優良
ROIC
10.7%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
6.1%
≧10%が優良
営業利益成長率
5.9%
≧10%が優良
EPS成長率
3.9%
≧10%が優良
3行解説
- 業績の回復と牽引役: 売上高2兆5,612億円(前期比6.1%増)、電子材料事業が営業利益19.3%増と全体を力強く牽引。
- 戦略的なM&Aと設備投資: 三益半導体工業を完全子会社化し、半導体材料の垂直統合を強化。3,700億円規模の次期投資計画を策定。
- 圧倒的な株主還元: 年間配当を106円に増配し、さらに5,000億円規模の自己株式取得枠を設定するなど、資本効率向上への強い意志。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 通期 、2026-04-28 15:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 1668.0億円 / 予想: 6350.0億円
-12.7%
売上高
実績: 6285.5億円 / 予想: 2.4兆円
+5.1%
2Q
営業利益
実績: 3339.3億円 / 予想: 6350.0億円
-17.7%
売上高
実績: 1.3兆円 / 予想: 2.4兆円
+1.4%
3Q
営業利益
実績: 4980.3億円 / 予想: 6350.0億円
-14.8%
売上高
実績: 1.9兆円 / 予想: 2.4兆円
+0.2%
通期
営業利益
実績: 6352.0億円 / 予想: 未開示
-14.4%
売上高
実績: 2.6兆円 / 予想: 未開示
+0.5%
3行解説
- 生成AI関連の活況を背景に電子材料事業が伸長したものの、住宅・インフラ向けの生活環境基盤材料事業が市況悪化により大幅減益となり、連結全体では14.4%の営業減益。
- 次期(2027年3月期)の業績予想を、中東情勢の緊迫化やエネルギー価格の不透明感を理由に「未定」とする異例の発表。
- 業績が軟調な一方で、5,000億円規模の自己株式取得を実施済み。さらに新たに2,500億円の追加取得を発表するなど、株主還元姿勢を一段と強化。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-04-28 | 2026年3月期 通期 | -14.4% | +0.9% | — | — | — |
| 2026-01-27 | 2026年3月期 第3四半期 | -14.8% | +0.2% | -8.4% | +0.5% | +14.4% |
| 2025-10-24 | 2026年3月期 第2四半期 | -17.7% | -0.4% | -7.4% | -9.5% | -5.4% |
| 2025-07-24 | 2026年3月期 第1四半期 | -12.7% | +0.1% | -11.1% | -11.5% | -12.1% |
| 2025-04-25 | 2025年3月期 通期 | +5.9% | +1.8% | +11.7% | +11.1% | +5.3% |
| 2025-01-29 | 2025年3月期 第3四半期 | +4.5% | -4.9% | -9.3% | -9.3% | -13.5% |
有価証券報告書
2025-06-20 有価証券報告書-第148期(2024/04/01-2025/03/31)