大和工業株式会社は、電気炉による製鋼から圧延までを一貫して行う電炉鋼材メーカーです。建設用のH形鋼を主力製品とし、国内のみならず、米国(持分法適用会社)、タイ、ベトナム、韓国、そして今期よりインドネシアに拠点を展開するグローバル・ニッチトップ企業です。また、鉄道用の分岐器やレール締結装置などの軌道用品事業も手掛け、日本国内の鉄路インフラを支えています。競合環境としては、国内ではJFEスチールとの協業(一体運営)を開始し効率化を急ぐ一方、アジア市場においては中国メーカーによる安価な鋼材輸出の拡大という厳しい競争環境に直面しています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-30 提出)収益性
営業利益率
6.8%
≧10%が優良
ROA
1.8%
≧5%が優良
ROE
5.5%
≧10%が優良
ROIC
1.2%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
2.9%
≧10%が優良
営業利益成長率
-33.5%
≧10%が優良
EPS成長率
-54.3%
≧10%が優良
3行解説
- 中東事業からの撤退と巨額損失: 持分法適用関連会社のスルブ社(中東)からの撤退を決定。今期254億円の投資損失を計上したほか、来期も約50億円の追加損失を見込むなど、一時的に純利益が大幅悪化(前年比54.5%減)。
- インドネシア進出によるASEAN戦略の加速: 2024年5月にインドネシアのPTヌサンタラ・バジャ・プロフィル(現GYS)の株式80%を約555億円で取得し連結子会社化。ASEAN300万トン体制を構築し、米国の次に続く収益の柱として育成を急ぐ。
- 極めて強固な財務と積極的な株主還元: 自己資本比率84.8%という盤石な財務基盤を背景に、年間400円(特別配当含む)の高額配当を維持し、約110億円の自社株買いを実施するなど、ROE低下を補う強力な還元姿勢を継続。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 通期 、2026-04-30 13:00 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 11.2億円 / 予想: 20.0億円
-28.5%
売上高
実績: 392.0億円 / 予想: 1470.0億円
+15.1%
2Q
営業利益
実績: 19.9億円 / 予想: 35.0億円
-53.6%
売上高
実績: 761.8億円 / 予想: 1560.0億円
-2.8%
3Q
営業利益
実績: 34.2億円 / 予想: 40.0億円
-60.2%
売上高
実績: 1180.2億円 / 予想: 1610.0億円
-6.5%
通期
営業利益
実績: 45.0億円 / 予想: 未開示
-60.9%
売上高
実績: 1603.9億円 / 予想: 未開示
-4.7%
3行解説
- 2026年3月期の営業利益は国内・アジアでの鋼材需要停滞とコスト増により、前期比60.9%減の44.95億円と大幅な減益。
- 一方、米国の持分法適用関連会社がデータセンター向け需要等で好調を維持し、経常利益は同19.9%増の652.35億円、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券売却益等により同96.0%増の623.89億円と過去最高水準。
- 中東事業からの完全撤退とタイ連結子会社(SYS)への出資比率引き上げを完了し、「選択と集中」による経営資源の最適化を鮮明にした。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-04-30 | 2026年3月期 通期 | -60.9% | -0.1% | — | — | — |
| 2026-02-02 | 2026年3月期 第3四半期 | -60.2% | +3.0% | +9.0% | +5.4% | +7.2% |
| 2025-10-31 | 2026年3月期 第2四半期 | -53.6% | +3.1% | +0.9% | +9.4% | +11.0% |
| 2025-07-31 | 2026年3月期 第1四半期 | -28.5% | -11.2% | -6.2% | -2.1% | -8.8% |
| 2025-04-30 | 2025年3月期 通期 | -33.5% | +1.3% | -1.3% | -3.0% | -2.4% |
| 2025-01-31 | 2025年3月期 第3四半期 | -27.3% | +3.4% | +5.8% | +10.0% | +12.5% |
有価証券報告書
2025-06-30 有価証券報告書-第106期(2024/04/01-2025/03/31)