株式会社KOKUSAI ELECTRICは、半導体製造装置の専業メーカーです。日立国際電気の成膜プロセスソリューション事業を前身とし、現在は投資ファンドKKR傘下での経営改革を経て再上場を果たしています。
- 事業内容・主要製品: 主力は「成膜(膜を張る工程)」と「熱処理」装置です。特に、高い生産性と膜質を両立する「バッチALD(原子層堆積)技術」に強みを持ち、世界シェア1位を誇ります。主要製品シリーズには「AdvancedAce®」や「TSURUGI® 剱®」があります。
- 主要顧客: 2025年3月期の売上収益における主要顧客は、CXMT(20.4%)、Samsung Electronics(13.3%)、TSMC(12.9%)であり、特定の巨大デバイスメーカーへの依存度が極めて高い構造です。
- 競合環境: 枚葉式装置メーカーや他のバッチ式装置メーカーと激しい競争状態にあります。デバイスの3次元構造化に伴い、同社のバッチALD技術の優位性が高まっています。
最新の有価証券報告書サマリー
出典:有価証券報告書(2025-03 期末、2025-06-26 提出)収益性
営業利益率
21.5%
≧10%が優良
ROA
14.3%
≧5%が優良
ROE
18.8%
≧10%が優良
ROIC
14.2%
≧7%が優良
成長性
売上高成長率
32.1%
≧10%が優良
営業利益成長率
66.9%
≧10%が優良
EPS成長率
59.7%
≧10%が優良
3行解説
- 生成AI普及に伴う先端DRAM需要の急拡大により、売上収益2,389億円(前年比32.1%増)、親会社帰属当期利益360億円(同60.9%増)の大幅増収増益を達成。
- 180億円規模の自社株買い実施や、既存借入金600億円のリファイナンスによる財務基盤の最適化など、資本効率と株主還元を重視する姿勢を鮮明化。
- 米国子会社株式の評価損20.14億円を特別損失として計上。地政学リスクや主要顧客の投資動向による業績変動リスクが引き続き最大の懸念材料。
最新の決算短信サマリー
出典:決算短信( 2026-03 第3四半期 、2026-02-12 14:30 提出)進捗
1Q
営業利益
実績: 97.2億円 / 予想: 492.0億円
-45.6%
売上高
実績: 517.9億円 / 予想: 2440.0億円
-20.6%
2Q
営業利益
実績: 227.1億円 / 予想: 388.0億円
-17.2%
売上高
実績: 1172.0億円 / 予想: 2300.0億円
+2.3%
3Q
営業利益
実績: 325.2億円 / 予想: 388.0億円
-18.1%
売上高
実績: 1730.6億円 / 予想: 2300.0億円
-0.9%
3行解説
- 減収減益ながら利益進捗は極めて好調: 売上高は中国向けDRAM投資の沈静化で前年同期比0.9%減の1,731億円、営業利益は18.1%減の325億円となったが、通期計画に対する利益進捗率は80%を超え、順調に推移している。
- AI・先端メモリ需要が下支え: 生成AI向けの高性能LogicやDRAM(HBM等)への設備投資が堅調。NAND向け装置販売や既存装置のアップグレード改造が伸長し、中国のマイナスを他地域での成長で補う構図。
- 会計見積りの変更による利益押し上げ: 棚卸資産の評価方法変更により、営業利益が18.4億円押し上げられた点は留意が必要だが、実力ベースでも修正後の収益力は底堅い。
決算短信と発表後の株価反応
株価反応はTOPIX超過リターン(市場全体の動きを除いた個別の反応)
| 提出日 | 決算短信 | 営業利益 前年同期比 | 当日 | 1週間 | 1ヶ月 | 2ヶ月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026-02-12 | 2026年3月期 第3四半期 | -18.1% | +1.4% | -1.4% | -7.5% | — |
| 2025-11-11 | 2026年3月期 第2四半期 | -17.2% | -8.2% | -29.9% | -20.7% | -8.3% |
| 2025-08-07 | 2026年3月期 第1四半期 | -45.6% | +2.1% | -0.6% | -16.4% | +49.9% |
| 2025-05-13 | 2025年3月期 通期 | +66.9% | -4.6% | +0.3% | +5.9% | +2.1% |
| 2025-02-07 | 2025年3月期 第3四半期 | +65.0% | -3.7% | +8.4% | +16.0% | -18.1% |
有価証券報告書
2025-06-26 有価証券報告書-第10期(2024/04/01-2025/03/31)